グッドモーニング,レボリューション(20)(2014)
20 ラジオと再放送
個性?個性ね~。日本には、洋楽とさ、よく似た曲が多いよね~。サンタ・エスメラルダの『悲しき願い』と中原理恵の『東京ララバイ』、リン・アンダーソンの『ローズ・ガーデン』と南沙織の『17才』、クリス・モンテスの『愛の聖書』と辺見マリの『経験』、アルバート・ハモンドの『緑のコンチェルト』とドリカムの『LOVE LOVE LOVE』、ポール・マッカートニーとオフコース…まだまだある。「え?こんなものまで?」というパクリがさ、山ほどある。サザエさんのエンディング・テーマとか。今度、パクリの特集番組やろうかな?
局、そう局と言えばさ、昔は「こちら局ですが」って、電話局から電話がかかってきたもんよ。知ってる?NTTが電電公社の頃。ドリフンのコントでも馴染みよ。長切のおばさんがやっててね、電話交換手よ、昭和ひとけたの生まれだから、女性の花形職業よ。あの人は苦労したからなー。長切知らないの?ちょっとローカルすぎたか。
ラジオ番組の特徴ってさ、再放送がないってことだよね。もちろん、全然ないわけじゃないよ。昔、NHKのFMで寺山修司のラジオ・ドラマとかロック講談とかやっててね、それは再放送してたし、放送大学は一つの番組を原則四年間放送する。もともと日本では新聞社がラジオを思い通りにしたいと考えてたんだけど、政府が放送局を支配することになったんで、新聞が古くなったニュースしか渡さないわけよ。戦前はNHKしかないんだけど、ラジオ局は、でも記者がいないから、新聞社頼り。
あ、ちなみに言うと、今でこそNHKは報道が強いとされてるけど、戦後もしばらくは「娯楽のNHK」と呼ばれててね、報道は新聞社と関係が深い民放が上でね。独自の記者を抱えるようになってからNHKも報道が強くなってる。
ラジオが存在感を示すようになったのは満州事変。何で、「事変」っていうかというと、第一次世界大戦の後は戦争が違法になってるから。意外と知られてないんだよな、「事変」が使われる理由。中国大陸で起きたことだし、状況が刻一刻と変わる、新聞じゃあ、いくら号外出しても間に合わない。ところが、ラジオなら、軍部の発表を即座に流せる。つまり、ライブ感がラジオの強みとはっきりしたわけ。「臨時ニュースを申し上げます」。大帆運営発表を垂れ場が死だから、総力戦お時代、メディアを通じて歴史の修正はリアルタイムに行われているわけ。
戦後、ラジオ・ドラマやラジオ落語とか人気が合って、『君の名は』なんて映画化の宣伝文句が放送時間になると女湯が空になったって感じだったのは聴いたことがあるでしょ?三遊亭金歯の『居酒屋』とかもラジオで有名になってる。浅草や新宿の寄席に行けない地方の人でもラジオがあれば楽しめるんだから。逆に、まだ自動車が普及してない頃だから、運転しながらのながらはなかったから、ラジオはみんなで聞くって感じのメディア。じゃ族団欒のメディアは戦前に後藤新平、関東大震災の後の帝都復興を提案したあの後藤新平が考えていたことで、彼は、まあ、いつでも早すぎるね。後藤新平の声って聞いたことある?レコードに吹きこんでいてね、残ってるんだけど、昔の岩手の人だから、スース―弁。たださ、逆にあれだけきれいな訛、今聞けないんじゃないかな。
ドラマや舞台は再放送にも向いてるけど、テレビが普及してからは、やっぱそっちに消費が移っちゃうよね。ヴィジュアルが欲しいもんな。アクターの声だけより、ルックスも欲しいもんな。ラジオから再放送向きのコンテンツが消えて、ライブ感が強いもので占められるようになってるわけよ。
放送大学って言えば、放送大学の授業はレベル高いよなあ。誰が聞いてるかわかんないんで、すんげー質の高いことやってる。海外のネットの大学授業もあっけど、あれは面白さを追求してるとこあっから勉強になんねえ。情報量が少ねーんだよな、あの手は。放送大学使わないのはもったいねーよなあ。放送大学で勉強しね―でよ、ネットでとりあえず調べてデマや怪しげな情報を信じてアホなこと書いてるのを見ると、知的ケチと思うね。んな垢抜けねーことには共感できねーな.太っ腹にならんとな。知的太っ腹にな。世界の公開大学って、放送使ってる奴のモデルは、元々NHKの教育番組。つまり、日本はすんげー恵まれてんだぜ。放送を使った教育って。小名江良、大学までテレビやラジオだぜ。バカ野郎!お前らもちゃんと勉強しろよ!
放送大学効いてるとさ、アナウンサーってたいしたもんだなと思うね。大学の先生とか話してるわけよ、たいてい。そー^すっと、初めて耳にする概念とか固有名詞とかあるとするじゃん、よく聞き取れねーんだよね。普段はトップダウンで情報を処理。してるわけだよ。聞こえてなくても補ってこういう単語だろうと理解してる。でも、初出だと、その推測ができないから、何?っとなる。例えばさ、まだ覚えてるよ、いい、これわかる?”Henry Mintzberg”。もう一回ね。”Henry Mintzberg”。わかる?これね、「ヘ・ン・リー・ミ・ン・ツ・バー・グ」。この人、世界的に有名な経営学者。アナウンサーは一個一個の音の粒がそろってるから、初出でも聞き取りやすい。発音も身体だから、訓練しないとやっぱダメで、アナウンサーはたいしたもんだよ。頭が下がります。アナウンサーに読んで欲しいと思うことも多いね、放送大学聞いてるとさ。
面白いのは、滑舌悪くて聞きやすい先生も要るんだよね。しかも、言葉もつまりがちなのに、なぜか聞きやすい。これは結構驚いた。ちょっと考えたんだけど、滑舌悪くても聞きやすい人って、聞く人との呼吸が合う人なんだね。それって腹筋使って話す人。リズムができるでしょ?入れて、抜いて、入れて、抜いて、そして最後に切る。最後は予型だけど、そのリズムが人と合う。呼吸が合う。気が合うとはよく言ったもんだよね。呼吸合ってる?
ここで一曲。アカデミックに教育の曲つったらこれだろう。マキシム(Maxime Le Forestier)の『感情教育(Education Sentimentale)』!ギュスタアヴ・フロオべエル。お前ら、いいか、感情教育には終わりがねえんだ!蓮見重彦総長よろしく!
Ce soir la brume, nous irons ma brune
Cueillir des serments
Cette fleur sauvage qui fait des ravages
Dans les coeurs d'enfants
Pour toi ma princesse, j'en ferai des tresses
Et dans tes cheveux
Ces serments, ma belle, te rendront cruelle
Pour tes amoureux.
2Demain l'aurore, nous irons encore
Glaner dans les champs
Cueillir des promesses, des fleurs de tendresse
Et de sentiment
Et sur la colline, dans les sauvagines
Tu te coucheras
Dans mes bras, ma brune, claire de lune
Tu te donneras
3C'est au crpuscule, quand la libellule
S'endort au marais
Qu'il faudra voisine, quitter la colline
Et vite rentrer
Ne this rien ma brune, pas mme la lune
Et moi, dans mon coin,
J'irai solitaire, je saurai me taire,
Je ne dirai rien
1Ce soir la brume, nous irons ma brune
Cueillir des serments
この曲は『おおヒバリ』という学園ドラなの主題歌としても使われててね。知らないかなあ?北大路欣也、古谷一行、島田洋子、秋野陽子と今から思うとすぎ豪華なキャスティングでね。名古屋章に車だん吉、木内みどり、山田隆夫!とどめはホーン・ユキ!いやー、懐かしー!