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海外赴任における主な健康問題とは【海外駐在のあなたにおくる!健康サポートナビ vol.1】

SaveExpatsには、駐在員の健康管理を支援する医療チームがあります。
産業医・保健師で構成されており、血液検査結果後のフォロー面談や保健指導など、医療に関するサービスの設計から実際の提供までを担当しています。

そんな医療チームに所属する産業医・保健師より、海外赴任をされている皆さま、海外人事労務・健康管理ご担当者様のお困り事に少しでもサポートできるよう、海外駐在員向けの健康に関するコラムを連載していきたいと思います!


第1回目は「海外赴任における主な健康問題」です。

社会構造のグローバル化により、多くの企業が社員を海外に派遣する時代となっています。海外では、気候、風土、言語、社会の慣習、文化など、様々な面で日本とは異なる環境があります。そのような環境下では、日本とは異なる様々な健康問題が存在しています。
また、2019年に発生した新型コロナウイルス感染症のパンデミックでは、海外赴任者や在住者への健康管理支援をどうするかといった新たな課題も生じました。

以下に、海外赴任者における代表的な健康問題を解説します。

主な健康問題 ①生活習慣病

「生活習慣病」というと日本でも特定保健指導を受けたり、通院・治療をされていた方もいらっしゃるかと思いますが、海外では、生活習慣病の発症や悪化をきたす方が、先進国、途上国に関わらず多くなります。

海外では移動がドアtoドアのことも多く、活動量が減少します。また、食事は高脂肪・高カロリーのものが多い。さらに、会食の増加や飲酒量が増加するなど、生活習慣の乱れが日本国内に比べて生じやすい環境です。

定期的な運動習慣を作る。バランスのよい食事を心がける。適量飲酒にする。など、生活習慣の改善を心がけ、1年に1回は健康診断を受診し、ご自身の健康状態を把握することが重要です。


主な健康問題 ②感染症

途上国では感染症が大きな健康問題となります。

特に飲食物から感染する経口感染症(旅行者下痢症・A型肝炎など)蚊が媒介する感染症(マラリア・デング熱など)は日本では珍しく注意が必要です。

また2019年末から世界的な流行となった新型コロナウイルス感染症では、各国で渡航制限や外出制限といった施策が実施され、医療や日常生活に大混乱を来しました。また2024年4月現在、WHOに報告されたデング熱感染者数は760万人を超え、過去最多を更新しており、蚊媒介感染症への対策も重要です。

感染症対策として最も重要なのは予防接種です。
海外赴任・出張が決まったら、外務省などの情報も参考にしつつ、滞在先で罹患するリスクのある感染症に対しての予防接種を行うことを推奨します。但し予防接種が現時点で存在しない感染症もあるため、飲食や防虫などは生活習慣面からも注意すると良いでしょう。

主な健康問題 ③メンタルヘルス

医療資源が届きにくい海外でメンタルヘルス不調の予防には、セルフケア・ラインケアが非常に重要です。

セルフケアではストレスをため込まない、眠れない、気分が落ち込むなど体調変化に目を向け、ご自身の変化に気が付くことが重要です。それに加え、ラインケアとして会社内で相談できる人や窓口を持つこと、またプライベートで気軽に話せる人と継続したやり取りを続けることも非常に重要になってきます。

もちろん、企業側にも海外勤務者や帯同家族への健康管理対策の構築が求められます。保険や医療アシスタントサービスなどで有事への備えを行うのみならず、日常的なケアについても国内と差が出やすいため、より積極的な取り組みが必要です。


今回は、「海外赴任における主な健康問題」について大まかなお話をさせて頂きました。これからは、飲酒習慣や感染症、メンタルヘルスについての詳細な情報発信をしていく予定です。

SaveExpatsの医療チームの役割とは

SaveExptats医療チームは産業医や保健師で構成されています。

駐在員の健康管理に活かすために、検査結果を適切に届けることをミッションに血液検査結果後のフォロー面談や保健指導など、医療に関するサービスの設計から実際の提供までを担当しています。

SaveExpatsが世界で、日本のクオリティ・基準で、検査キットサービスを提供する中で、検査結果をどう解釈し、提供し、駐在員とそのご家族の健康に活かすのかにおいて、医療職の力が必要です。

大きな問題のない検査に過剰なコメントをつけてもいけませんし、生命に関わる検査結果を放置することもできません。結果解釈からフォロー、面談による情報提供、そのためのフォーマットやルール作り、実際の結果説明の面談も担当しますし、各医師の面談が適切に行われているか、その質の管理も担っています。

今のSaveExpatsは、郵送での血液検査を行えるサービスを確立した状態です。しかし、「海外での死亡をゼロにする」ためには、血液検査だけでは不十分です。

今後、この目的を達成するために心身の健康リスクが高い方々の早期発見とプッシュ型での積極的なフォロー、世界全地域の時差をカバーしたチャット&オンライン相談、派遣元企業担当者様への適切なアラートと改善のご支援、さらにはサービス拡大に伴う医療職の増加への対応など、やることは盛りだくさんです。

引き続き頑張っていきますので、是非ご愛顧頂けたら幸いです。
これから皆さんに有益となる情報を発信していきますので、どうぞお楽しみにしてください。




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