鬱病の世界
一寸先は闇。
手探りで、真っ黒の水中を息を止めてさまよった。
わからない、こわい、くるしい、つらい
どの言葉でも表せないぼくの心なんて。
曇り空と、僕がいる部屋を責め立てるように叩きつける雨
楽になれると唱えたけどくるしかったくるしかった
そんなことでぼくはまだ世界に取り残された。
何度も嘔吐した
苦しい気持ちも吐き出せる気がして。
何度も泣いた
手や全身が震えて立ち上がることも出来ず
ただそこに這いつくばり身体が限界を迎えても泣き続けた
ぼくと、ぼくの病気は1番大切なものを壊した。
目の前で、見せつけるように、もう壊れているのに執拗に壊し続けた。
もう治す気力もなかった
生きるためにやっている事を全てやめたかった。
薬も見たくなくてぐちゃぐちゃにして捨てた。
眠ることも食べることも話すことも歩くことも出来ず、漠然として形容しようも無い恐怖が一日中襲ってきた。
ぼくがいない世界はきっともう少し明度が高いな
ぼくがいない世界はきっともう少し白色だ
ぼくがいない世界は