【サウナ図解攻略】ウェルビー今池編
またお会いしましたね、ウェルビーを愛しウェルビーに愛される男、ササウナです。
前回のウェルビー栄に続いて、今回はとうとうウェルビー発祥の地にして、繁華街今池の「通りの名前にまでなっている」ウェルビー今池について語りたいと思います。
■ソウルオブ名古屋「ぐっさん家」
前回栄編では、まずロッカーの話として板東英二さんについて触れたが、ウェルビー今池においては「ぐっさん」こと山口智充さんのサイン入りロッカーがある。
名古屋というか東海エリアの民でない人にはあまり馴染みがない、逆に言えば東海の民にとっては空気のようにあった当たり前になっているので逆にその有り難さが分かっていないもの、それが名古屋ローカル番組「ぐっさん家(ぐっさんち)」という神番組である。ちなみに英語表記だとThe Good Sun house、という。かっこいい。
いや、名古屋といえばPS純金だという人もいるだろうし、ゴゴスマでしょうという人もいるでしょうが、まあそれでもロケ番組として「ぐっさん家」のネームバリューを否定する名古屋人はあまり居ないと思う。ぐっさんが美味いと言ったものは美味いと信じるし、楽しいと言った体験も信じる。名古屋人のソウルはぐっさんに寄っているというのは過言だろうか。
ぐっさん家は、ロケ番組だ。栄らへんにあるらしい、番組が借りたアパートでぐっさんの語りから始まり、私物らしいジープに乗って愛知岐阜三重あたりをブラリして、メシを食ったりなんか体験をしたりする。そんで、温泉などを発見した場合は最終的に入浴して、山口智充さんの下半身にモザイクがかかりながら終わるという、そんな緩い番組だ。
ロケだからといって無茶をしない、まったくの自然体であることが魅力的な番組である。肌感覚だが、4回に1回は入浴エンドな気がする。さすがぐっさんである。
個人的に特に神回だと思うのは、ぐっさんと双璧を成すもう一人のソウルオブ名古屋、いや「名古屋人の魂そのもの」である、元中日ドラゴンズ「山本昌」選手のゲスト回である。
ぐっさんと山本昌さんの絡みもそこそこに、最後に番組のクライマックスとして「山本昌さんがどハマりしているザリガニ釣り」をしに、確か大高緑地(というところがあるんですが)の池に向かったところ、「時期が早過ぎてザリガニが1匹もいない」という衝撃の展開でシレッと番組が終わっていった。
取れ高が無くても変に誇張したりしない、そんなストレートな「ぐっさん家」を名古屋の民は愛している。
全然ウェルビーの話にならないのでぐっさん家はこのへんにするが、なんとなく「ぐっさんのサインがあるウェルビー今池はスゴい」「そんなぐっさんが、最高と言ってるんだから、ウェルビーは最高で間違いない」ということだけ覚えて帰ってください。
■ウェルビー今池にはこの世の全てがある
とりあえず図解したので、また出そう。はいドン。
また2000年代初頭のインターネットのごとき図を出して恐縮、私の記憶から起こしたペイントで恐悦至極だがウェルビー今池の浴室はだいたいこんな感じである。
図の中央真ん中下あたりが入口で、入って正面の黄緑色部分がジャグジー含めて3種類くらいある浴槽、左側にあるオレンジ色がサウナ室。余談だが私はここで名古屋グランパスの皆さんと同席したことがある。そして左下の水色が水風呂であり、青色の部分がまた気温が0℃とかのアイスサウナである。
ここまでの説明で、サウナとして十分な能力を持っているのは分かると思う。私の絵が下手なだけで、サ室はかなり広く、ここは昔から頻繁に熱波があるところである。
しかし、今池の真骨頂はここからである。
向かって右側、作図上途切れたが右下の手前側にシャワー等の洗い場があるのだが、さらにもっと右側になると、実は外に出ることができる。線の向こう側にも黄緑の四角があるが、これはなんと露天風呂であり、温泉である。なんか泉質がぬるぬるとして、なんなら滑りやすくて危ないくらいのガチ温泉がある。
さらには、なんかオレンジの真ん中に水色の丸があるところ、これは元々福岡店にあった「からふろ」である。
福岡店は次回で説明するが、からふろというのは1人用のサウナ、しかも自分で桶から水を汲んでサウナストーンにぶっかける「セルフロウリュ」ができる設備である。
福岡店から逆輸入したのが2018年とかそんくらいだったと思うが、2022年現在ではさらにもう1か所増えて2個になっている。
あと、図では分かりづらいがからふろや温泉は屋外にあり、そこかしこに寝椅子なども設置してあり、外気浴も十分にできる。
ONE PIECEという週刊少年ジャンプで連載中の有名な海賊漫画で、「この世の全てを置いてきた」という有名なセリフがあるが、実はあれはウェルビー今池のことを指しているらしい(※諸説あり)。
それくらい、ウェルビー今池にはなんでもある。ちなみに浴室以外にも、別フロアに異様に品揃えの良い漫画スペース、全自動雀卓などもある。メシも美味い。およそサウナ好きの欲望全てを叶えるものが揃っている。
しかし、もう一度図を見てほしい。
左上に紫色のモクモクを描いた。
実はこれは、2022年春に改装工事を経て新設された、新しいゾーンである。既に完成されている、この世の全てがあるはずのウェルビー今池にこれ以上なにをするというのか。
皆さんは前回、ウェルビー栄における私の指摘を覚えているだろうか。
ヒントとは、栄で言う右上部分、「ラップランドおよびアイスサウナの狂気に隠れがちだが、サウナの中に足湯を作ってしまう意味のわからなさ」である。
2022年秋、私はウェルビー今池を訪問して、「ああやっぱり、もっと早い段階で栄の足湯について注意しておくべきだった」と強い後悔をしたのだ。放っておいたから、こんなことになってしまった。
えらい長いこと引っ張ったが、今池の新エリアはこんな感じである。
■ウェルビー今池の新エリア
というわけで、分かるだろうか。まず向かって右側には、系列のサウナラボ神田を彷彿とさせるような、セルフロウリュもできる、照明暗めのおしゃれなサウナがある。サウナストーブも大きめで素晴らしい。
だが、ウェルビー今池にはもともと結構でかいサウナがあるのだ。12歩くらいで行けるのに、またサウナ?
しかし驚くのはそこでは無い。
左側の水色の四角、これは水風呂である。
水風呂inサウナ室ということである。
しかもご丁寧に、ライオンの装飾のお口からダバダバとお水が溢れてくるタイプのやつ。そういえば、昔はここにこの水風呂とミストサウナがあったはずだ。よりによって、ライオン水風呂を「残し」で改装工事しやがった。
おいおい。
おいおいおいおいおいおいおいおいおい。
私はサウナ・スパプロフェッショナルを持っていたり、東京都主催の銭湯の担い手講座にも何回か出ていて、サ室と水風呂を同じにする熱効率や、水風呂のチラーの電気代とかも考え、とにかく「おいおいおいおいおいおいおい」と思ってしまった。が、どうなんだ?これ、なんなんだ?
さすがウェルビー、さすが米田社長。おれたちにできないことをやってのける。そこにシビれるあこがれるぅ、である。
やってみるしかないか。
私はとりあえず、熱々になるまで森のサウナを堪能し、それからおもむろにライオン水風呂から水をすくって汗を流し、この工程の時点で「???」となるのだが、さらに水風呂に入った。
するとどうだろうか、首から下は20℃くらいの水風呂、首から上は90℃超のサウナ室。
「こんなのはじめて!」
思わず絶叫しそうになるが、時代は黙浴でありそれも叶わない。やりやがったなウェルビー、やりやがったな米田社長、私は心の中でそう叫んだ。前回書いた、昔からウェルビー栄にあった、「サ室の中に足湯」の狂気が、いまこうして令和4年の新施設として今池で花開くとは思ってもいなかった。ウェルビーの狂気を侮っていた。舐めていた。どこまでも底が知れない連中である。
そして、「こんなのはじめて」であることは疑いも無いのだが、これが爽快な快感なのかというと、よくわからない。
まあ、忌憚のないご意見を言わせてもらうと、「やはり人間が居ていい温度ではないので、苦しい」である。
そこで、おそらく通常はともかくここでは許されると信じたいが、顔面まで、頭までライオン水風呂にインしてみる。
するとどうだろうか。
うん。
呼吸ができないので、苦しい。「水中、それは苦しい」というロックバンドもあるように、水中なので、苦しい。
私はおもむろに森のサウナを後にすることにした。
初めてである。でも、「これが良いものか?」と言われると私は答えに窮する。
■こういう人にオススメ!
ということで、常人である私には100パーは良さが説明できないのだが、恐らく「熱い」と「寒い」を全くタイムラグを感じずに楽しめる人なら、ウェルビー今池は最高の施設であろうと思う。
具体的には、私の世代、アラフォーの方向けに例示するなら、フレイザードみたいな人である。
身体の半分が氷、もう半分が炎。ダイの大冒険に出てくる、氷炎魔団の軍団長、フレイザードさんならきっと今池を乗りこなせる。
あるいはもっと最近のジャンプ漫画で言えば、半冷半熱ヒーローこと轟焦凍(とどろき しょうと)」君にもオススメである。
ただまだ問題はあって、上記2名とも身体の正中線上で冷熱が切り替わる構造なので、「真横」になってライオン水風呂に入水しないといけなく、それは絵面的にはちょっぴし間抜けである。
■ウェルビー今池の楽しみ方
名駅や栄と異なり、今池に行くときはまとまった時間を取ってフリータイムで行くのをお勧めする。
まず体を洗って、温泉を楽しむ。ある程度暖まったら、普通のサウナに入って、からの水風呂。からの冷凍の部屋に入ると良い。
2セット目は、からふろが良いだろう。自分のペースでロウリュをし、自身としっかり向き合う。からのまた水風呂を経て、外気浴も1回しとくべきだろう。椅子がいっぱいあるから。
3セット目は、やはり問題児「森のサウナ&水風呂」に突撃してみるべきだ。森のサウナは完成度が非常に高い。水風呂だって広さもあるしいい。「だからって同室にしなくたって良くない?」何度入ってもその疑念は消えない。そしてこのことを、サウナ体験引き出しのどこに仕舞えば良いのか混乱する。
一度、浴室を後にすると良いだろう。ウェルビー今池は食堂メニューも充実している。ちょっと食べて飲んで、広い休憩スペースで豊富な漫画から気になるものをピックアップしながら読んで、なんならちょっと昼寝をするといい。
そして目覚めてまた気づく。「あの半分暑くて半分冷たいのは、悪夢だったのか?」
おもむろに立ち上がり、再び森のサウナに消えていく。混乱しかないのに、なぜか中毒性がある。何度入っても答えは出ないだろう。
ウェルビー今池もアウフグース、熱波プログラムを頻繁にやっているので浴びてみると良い。「そう!これこれ!」と自分が好きだったサウナの正解をそこで得ることができる。
そうしてようやく自分の中に折り合いをつけて、ウェルビー今池を後にすることができるのだ。
しかし恐ろしいことに、半日も経つと「あの頭が熱くて身体が冷たい感覚、どんなだったっけ?」身体が勝手に半冷半熱を求め始めるのだ。
まったく。米田社長は恐ろしいものを作り出したものである。
ウェルビー最高。ぐっさんの言葉に偽りなし。
次回、福岡編につづく。