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酔いどれ雑記 22 モーツァルトトルテ


昨日、'モーツァルト'と名のついたお菓子は大概ピスタチオ風味だという話をいたしましたが、その中でも有名なのはモーツァルトトルテでしょうか。各店で様々なモーツァルトトルテが作られていますが、基本は同じで、
↓見た目はこんな感じです。まぁ、これは私がフェルトで作った食べられないミニチュアなんですがね(見れば分かるか......)。ウィーンに旅行に行く前に急いで作ったのものでかなりいい加減な仕上がりになってしまいましたが、知っている人が見れば「あ、モーツァルトトルテだ!」とは辛うじて分かっていただけるのではないかと......。

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私はこの食べられないモーツァルトトルテをですね、ウィーンの王宮の前にある有名なカフェ、その名もカフェ・モーツァルトでトルテを注文し、その横にさりげなく置いたらお店の方からどんな反応をされるか?というのが気になって試してみたんですね。しかし給仕の方は無反応......。たまたまいかにもウィーン人らしい愛想のない方だったのか、あまりのクオリティの低さに呆れたのか、そもそも気付かれてもいなかったかもしれません。ですが隣の席に座っていたイタリア人観光客と思しきおばさまに絶賛されたので良しとします。けれど目的であった、本物と写真を撮ることをすっかり忘れ、気付いた時には完食してしまっていましたとも。

ミニチュアケーキの上に振りかけてある、砂糖を模した粉は茶色はお香、白っぽいのは卵の殻を砕いたものです。不器用な私にしてはまぁ及第点ってとこでしょうか。もう少し時間をかけて丁寧に作りたかったのですが、もう同じものを作る気にはなれません(飽きっぽいので単調作業が苦手です。私は調子がよくて気が向いた時には編み物をしますが、靴下等ペアで作らなくてはいけないものは片方だけ編んで満足してしまうタイプです)。

ちなみに......私はウィーンで一番有名と思われる、サッハートルテ(ザッハートルテという呼び方が一般的でしょうか)は一度も食したことがありません。ホテルサッハーのも、デメルのもです。ウィーンに行く度に今回こそは食べてみようと思うのですが、ついつい色々な店の変なケーキ、いえ、自分好みの派手な見た目のものや、個人的に大好きな、チョコレートとオレンジの組み合わせのお菓子を選んでしまうんですよね。ああ、撮った写真が見つからないけれど、カフェ・ツェントラルの「クリムト・スペシャル」と名付けられたケーキが目にも口にも本当に美味しかったんです。もちろん金箔が乗っていましたよ。店の雰囲気も大変優雅ですばらしいです。クリムトついで(?)ですが、クリムトの一番有名な作品<接吻>が所蔵されている、ベルヴェデーレ宮殿にあるカフェでは「クリムト・コーヒー」という飲み物がありまして、アマレットが入った大人の珈琲です。