グルと過ごせば・・・(6)
効かない理由
今福島でセラピストコースをやっていますが、その中で4人が頭痛を訴えました。暑いけれども、お互いに裸で施術しあうため、冷房をつけることができません。
窓からの風だけなので、体に熱がこもります。その熱さが原因の頭痛だろうと思って、すぐに生姜を使った、ピッタ性頭痛のホームレメディを渡しました。でも、4人のうち スタッフCさんを含むふたりには全く効果がありませんでした。
ちょうどそこへ、インドから電話がかかってきました。
スクマ先生が、10月のインドで行うセラピストコースで、こんなことをやりたい!という希望を、ガンガン話しはじめたのです。
「いいかい、たとえば君のスタッフのAさんもBさんもピッタだけれども、ふたりが頭痛になったとしたら、処方はちがう。
Aさんはサンゴを燃やした灰を使うけれども、更年期にあるBさんならば、アナンタという薬草を使う。ホルモンバランスをとるためだよ。
こんな風に、症状だけじゃなくて、患者さんの体質や、原因に遡って、違いを見つけられるようにさせたいんだ!そのためには....」と、言ったところで、話を遮って 割り込みました。
「聞いて、聞いて!頭痛なら、いまちょうど、Cさんがひどいピッタ性の頭痛で、いつもの生姜を使ったホームレメディを出したけれども、全然効かないのよ、どうしたらいい?」
「Cさんには効かないよ!
そのレメディは、サーマピッタ(アーマと混じったピッタ)の人には使えるけれども、ニラーマピッタ(アーマがないピッタ)の時には効かないんだ。彼女はニラーマだから、ギーでナスヤをするといいよ!」
さっそく、生姜が効かなかったCさんたちふたりに、ギーを鼻にいれる ナスヤという治療をしてみました。すると、たちまちよくなりました。
サダナンダ先生がいつも言っていた言葉を思い出しました。
「診断がすべてだ。診断さえ正しければ、処方はおのずと決まってくる。」「たゆまずに観察をして、正しく原因をみつけなさい。」
なるほどね〜! 効かなかった、で終わらせずに、効かない理由を深堀りすることが、その先へいくチャンスなんだわね...!と、思った午後なのでした。