自分の感受性くらい
うまくいかないことって、どうしてか続く。
ほんと些細なことなんだけど
少し体調を崩す
仕事が捗らない
家事がうまく回らない
ほんとそんな些細な事なんだけど
ひとつ歯車が狂うと
ドミノ式に他に影響を出してしまうのが
わたしの悪い癖。
そして、うまくいかないことの一切の原因を
他人に押しつけちゃったりして。
「なんでこの雑務、手伝ってくれないんだ」
「この家事くらいやっといてくれたらいいのに」
「こんなにわたし頑張ってるのに」
こんなに、こんなに、こんなに…って。
自分の情緒を守れなくなってくると
負のループが回り出す~
そんな時に、必ず思い出す詩があって。
心に留めてる大事な詩。
茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」
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ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもがひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
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この詩に初めて出会ったのは大学時代
「ハッとした」なんてもんじゃなく
丸めたノートで頭をスコーン!と叩かれた感覚
(伝わる?笑)
指さされながら
「あなたのことですよ」って言われてる気がした
大人になるにつれて
叱られることって減っていく
成長の証でもある一方で
叱られないよう立ち回る頭の良さも沁みついちゃって。
だから、この詩が好き
特に最後の3行が。
ばかものよ、なんて親以外に言われたことないわ。笑
以来、自分の情緒を守れなくなってきたら
この詩を思い出す。
負のループに陥りそうなわたしの心を
スッと引き上げてくれる
そんな詩。