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映画で明かす夜
ネットフリックスとアマゾンプライムが必需品となった私の大学生活。
映画にまつわって新たに出会った、素敵な夜の過ごし方を発見した。
眠れない夜があるのと同じくらい、ソワソワして寝ていられない朝がある。
2ヶ月に一度くらいある、謎に4時に起きる習慣。
そんなときにやるのが、紅茶を淹れてカーテンを開けて、
毛布に包まれながら映画を観ること。
カーテンを開けるのが最も重要なポイントで、
外がだんだんと明るくなるのを感じながら
一本の作品を味わうのが至高。
その映画にはそこまでのダイナミックさは要らなくて、
淡々とただ日常が流れているだけで十分なのだ。
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一番最近の夜明け映画は、北村匠海主演の『明け方の若者たち』。
静かな描写で主人公の感情が変化していく映画が一番お供に最適だと思っている。
ちなみにこの作品は原作の方が好きだったけど。
こういうちょっとの罪悪感と特別感の入り混じった夜が
なんとなく自分の中での密かな楽しみになっていて、
それでいて計画的犯行ではないので誰とも共有できないのが寂しかったりもした。
そんな中で見つけたのが、オールナイト上映会だった。
神戸中心の少し西側、新開地にある小さな映画館「パルシネマしんこうべ」で、
一晩中今泉監督の映画を上映するというもの。
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あの会話劇によって繰り広げられるユーモアと小さな感動のファンで、
今泉監督のツイッターをフォローしていたところこんな情報が舞い込んできた。
しかも、映画館は友達の家から徒歩の距離。
お風呂も済ませてすっぴんで、友達のパジャマを着て、
コンビニでカフェラテとお菓子を買って映画館へ。
何もかも新鮮で、非日常感に酔いしれていた。
そのたった一晩、健康的に寝ていたら記憶にないはずの一晩、
小さくて少し埃っぽい空間で
映画と今泉監督を愛するファンたちが、大事に噛み締めながら過ごす時間。
深夜の映画の罪悪感と特別感を一人で味わうのもいい。
だけど、映画を作った本人とそれを愛する人たちと共有する時間は
紛れもなく忘れられない思い出だった。
映画で明かす夜は私の人生を豊かにしてくれるかもしれない。
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