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フリーランスの妊娠と仕事の両立/妊娠初期編


複業フリーランスとして、採用コンサルタントや人事労務専門の編集者・ライターをしているさつきです。

今回は、自分の実体験をもとに、フリーランスが妊娠と仕事などの社会生活をどのように両立しているのかお話したいと思います。

フリーランスとして、これからライブイベントを控えている方や、副業社員などでフリーランスに仕事を発注している企業の皆さんの参考になれば幸いです。

妊娠発覚~取引先への報告まで

妊娠したことを会社や周囲に公表するのは、一般的に安定期(妊娠5か月~)に入ってからと言われています。
結果として私は、妊娠2か月の終わりごろ(だいたい7週目)に公表しました。

まず、安定期まで妊娠報告をしない理由としてよく書いてある内容は以下のとおりです。

・心拍確認できるころ~妊娠初期は流産可能性が高い。また、子宮外妊娠の可能性などもあり、妊婦健診を受けるまでははっきりしないことが多い。
・そのため、あまりにも早く周囲に報告してしまった後に子どもに何かあったとき、周囲の人への再報告がしんどい。余計な心配をかけてしまう

これを読み聞きしたとき、やはり私も周囲への報告を一度踏みとどまりました。しかし、伝えないことによって起きるリスクや、自分の思いが大きかったことから、早期に公表しました。

妊娠を早期に伝えないリスクとしては以下のとおりです。

・突然の体調急変、つわりの悪化で仕事量を調整してもらいたいとき、あまりにも急すぎるとスケジュール調整が難しいかもしれない
・ギリギリまで隠していて、万が一緊急入院などなったときの方が、クライアントに迷惑をかけそうだと感じた

そして、個人的な価値観として考えたことは以下のとおりです。

・万が一、公表したあと、出生前に赤ちゃんに最悪のことがあっても、今お腹の中で生きているのは事実のため隠すことではない
・むしろ誰にも妊娠を知られず、亡くなっていく命があるほうが悲しい。生まれてきていなくても生きているのは間違いないので、前向きに周囲に伝えたい


これが、最初に妊娠報告をしようと決断した背景でした。


妊娠報告~仕事量の変化

私は常時、最低でも5案件~多いときは15案件ほど複数のプロジェクトを抱えています。

すべての案件を0にしたかったわけではありませんが、妊娠3か月に入ったタイミングで仕事量を大幅に調整させていただきました。具体的には以下のとおりです。

■A社/月数回のオンラインカウンセリングによる顧客営業
→完全に1か月お休み

■B社/月3本、SEO記事のネタ出し、企画、執筆、入稿業務
→知人のフリーランスに仕事を引き継ぎ、記事の品質チェックのみ関わる(業務の9割はパス)

■C社/月20~25本ほど、複数メディアの企画や編集業務
→仲介会社に依頼をして、2メディアほど案件ストップ。現状2メディアで月14~15本のみにボリュームを絞込み

■D社/コーポレートブランディング、採用計画から実施、営業企画など
→契約白紙、今後体調面やタイミングを見て契約内容を再検討。直近は稼働なし

その他8社と取引が継続中ですが、月々固定の業務量かつタイトなスケジュールでの依頼がもともと発生しない案件のため、特に調整はしませんでした。

振り返ってみると、取引案件の3分の1ほどは調整をお願いしていました。今月の売上は3割減程度で、来月(妊娠4か月~5か月)は恐らく、そこまで売上は下がらない見込みとなりました。


体調面の変化

妊娠が発覚直後は、友だちと女子会でお泊まりしたり買い物に出かける体力がまだありました。しかし、7週目後半のある日突然、「食べ物を受け付けない」事態が発生しました。

そして日に日に体調は悪化し、頭痛や倦怠感から始まり、日中の強烈な睡魔、食欲不振、よだれづわりへと変化していきました。

8週目ごろには、よだれづわりと吐き気のピークとなり、日中起きていられるのは2~3時間程度。駅で電車を待つ5分ほどがしんどかったり、食べられるものが偏り(ご飯が全く美味しくない)、典型的なつわりを経験することになりました。


ちなみに妊娠する前のつわりのイメージは、「とにかく吐いている」というものでした。実際、1番辛かったのはよだれづわりと、吐けない吐き気です。

よだれづわりとは、その名のとおり唾液がエンドレスに止まらない現象を言います。よだれを飲み込むと気持ち悪くなりゲップと吐き気が襲ってくるため、ひどいときは30秒に一度はゴミ箱などに液体を吐き出します。

寝るときもよだれと吐き気がこみあげてくるため、ベッドの横に大きめのゴミ箱を起き、身体をベッドから乗り出して液体を出し、それでも気持ち悪い日は夜中の1時~2時に冷たいおにぎりを食べて誤魔化したり…

つわりに個人差はありますが、妊娠8~9週目はほぼ仕事をせず、苦しんでいました。


フリーランスならでは感じたこと

妊娠して、フリーランスならではの良かったことがあります。それは、今までもずっと感じていたことですが、「仕事量・働き方を自分の意思でコントロールできること」です。

もちろん会社員でも、会社に相談すれば妊娠中の業務軽減は可能です。しかし、有給に限りがありますし、社内調整が難しい方も大勢います。

私は営業や、立ち仕事のサービス業出身ですが、もしこの体調不良の中で重い営業カバンを抱えて数字に追われていたら…と考えるだけで、恐ろしいです。。

もちろん取引先のご協力あってのことですが、今回スムーズに調整に応じていただけて、本当に助かりました。

また、何よりも仕事を全て0にするのではなく、必要な収入をキープしたまま業務内容を自分でコントロールできたので、フリーランスもいいじゃないかと感じました。

フリーランスならではの大変さ

フリーランスならではの、大変だったことももちろんあります。

それは、顧客ごとに「妊娠」に対する価値観や知識、対応が異なることです。

取引先に最初に妊娠報告をした際、私は

・あくまでも仕事は続けたい
・この業務の対応は辛いが、これなら対応可能

というように、できる限り受注している仕事に支障が出ないよう申し出ました。しかし取引先からの提案やリアクションには、やはり大きな差が出ました。

具体的には、

・妊娠と聞いてもノーリアクション=契約内容もとくに指摘やコメントなしで続行
・妊娠と聞いて、責任のある仕事は渡せないため契約大幅に見直しと提案される
・私が意見を言う前に、「この業務は削ったほうがいいですね」と気遣っていろいろと削減する方向でどんどん提案
・あくまでも私の意見、スタンスだけ聞いて「何かあれば言ってください」の姿勢

という感じでした。


これをあえて書いたのは、決して取引先を否定したり評価したりしたい訳ではありません。フリーランスに発注している企業の皆さんに、ぜひ一度考えてほしいテーマだったのであえて書きました。

個人的な感想になりますが、フリーランスは社員ではないので、妊娠を理由に仕事を一方的に変えたり降格扱いしてはいけない法律はありません。

しかし、パートナーとしてお仕事させていただいている以上、一方的に「妊娠したから責任ある仕事はもう無理だね」とか、「妊娠で何かあったとき怖し責任おえないから契約はやめよう」と言われてしまうと、さすがにもどかしさを感じてしまいます。

また、「うちの妻はこんなにつわりがひどかったので、あなたもこの業務は外しておくね」など、人と比べて勝手に判断するのもありがた迷惑に感じると思いました。

会社がリスクを背負いたくないという気持ちも重々承知ですが、いち個人として、このような意見を持ったことを読者の皆さんに共有したいと思いました。


資格勉強との両立について

私は昨年11月から、資格の大原に通学で社会保険労務士の資格勉強をしています。
年内は教室で、対面授業を受講できていたのですが、つわりの影響で体力が落ちたため1か月ほど通学できていません。

ですが、仕事量を減らしたため、結果的に勉強時間は担保できています。

どうしても2時間を超えて、同じ姿勢で机に向かうのは厳しいため、ベッドの上やソファーで横になりながらWeb講義を受けています。

安定期に入り、もう少し体調が安定したら再度通学で頑張りたいと思います。


最後に

今後も、フリーランスの妊娠と仕事の両立、保活や復帰まで、実体験を記録していこうと思います。

フリーランスで子育てと仕事を両立されている方や、今後もフリーランスに仕事を発注していきたい企業の皆さんの参考になれば幸いです。

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さつき/HR-TOBE Consulting
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