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看護師を退職した話

8年半の看護師生活が終わった

最後の職場は、最初の入職から5年。
違う職場に行ったこともあった。
戻ってきて妊娠して、産休育休を経て復帰。
結局この5年で働いたのは2年10ヶ月。

ギリギリ半分以上働いただけの職場。
それでも病院を出ると、いっちょ前に涙が溢れる。

本当は働いていたかった

優しい先輩と優しい理事長。
何とも精神的に働きやすい職場で、患者様にも恵まれ、対人トラブルのほぼない職場だった。

だがいつの間にかパワハラが横行する職場になってしまった。

いやあれはパワハラなのか?イジメなのか?
ただ「気が合わない」で済む話だったんだろうか。
分からないし、訴えるつもりはない。
ただ私はパワハラだと認識している。

因みに私だけがパワハラを受けていた訳では無い。
所謂「弱そうな人」を選んでのパワハラだ。

起業と並行して看護師をそれなりに楽しんでいた。
出勤するだけでお給料が貰える安心感もあった
何より、看護師として患者様から頼られる自分も好きだった。

ただ、私は過呼吸を起こしたのだ。

上司からの指導

何名かにパワハラする先輩を師長が指導してくれた。
お陰でその先輩は和やかに私に雑談として声をかけてくれた。

それがきっかけとなった。
今までの態度と真逆のその和やかさに目眩がして、
耳鳴りがして、
勤務終了と同時に過呼吸を起こした。

帰れない、運転できない。
天使ちゃんのお迎えに行けない。
急ぎ神夫に電話して、連絡を入れたが、
幸い20分程で落ち着き、お迎えには間に合った。

さてみんなが揃った夕食時、神夫も聞かない訳にはいかない。
「どうして過呼吸になったの?」

素直に白状した。
パワハラする先輩が和やかに話しかけてきたこと、どうせまたいつか私の悪口を言うんだろうと思うとその和やかさが嵐の前の静けさを連想させ恐怖を感じさせたこと、
実はご飯が喉を通らず4kg痩せたこと、
出勤する度に耳鳴りがすること、
勤務が被るのではと思う度に軽度の過呼吸を起こしているらしく頻回に手や顔が痺れること。

痩せたことは把握していた様だが耳鳴りと過呼吸は必死に隠していた。
私の告白を驚いた顔で聞いた彼は遂に心を決めた。

もういいよ。」

背水の陣

起業は不安定だ。
毎月安定した収入を得られる保証がない。
ましてゼロから立ち上げている今、収入の柱を失うには早すぎる。
退職を決めた時、私の100日講座の受講生はゼロだった
完全に1馬力になる覚悟で、彼は遂に「もういい」と言ってくれた。

起業のことは判断できるが、実はもう看護師の方については辞め時を見失っていて、あまりのパワハラに判断力が鈍っていたのだ。
楽しいが怖い、怖いが役には立っている。
辞めたいが起業は不安定、不安定だが挑戦を決めたから起業塾に入った。

結局夫の一言で退職を決め、理事長と師長に90分も引き止められながら退職を勝ち取った。
軽井沢に行く直近の勤務日の出来事だ。

未来は分からない

起業の場では誰にも退職を言わずに隠し通した。
退職を願い出たあの日から、気づけば私の講座の受講生さんは4人に増えた

あの日「受講生さんがゼロだから退職するには不安定すぎる」とでも言い訳して無理に出勤を続ければ、こんな未来は来なかったと思う。

あの日過呼吸を起こした私には、こんな幸せな未来は描けなかった
私の自己理解の先生が「未来は現在の延長線上に描かなくていい」といつも教えてくださっていたが、それを身をもって学んだ。

今日の延長線上に未来はない。
好きなように未来をデザインできる。
私はこのことを身をもって講座生さんに伝えたい。

もちろんまだだ起業家として伸び代がある。
生活費の不安は消えない。
だけど、私には未来がある。
助けたい人がいる。
力になってくださる人がいる。
愛する神夫と天使ちゃんがいる。

私の未来は、始まったばかりだ。
どんな結果になるのかは、まだ誰にも分からない。


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