SS7自動化に向けて⑦
目次
前回まで
verを分ける理由
ver.1.1.7
RC部材のアルゴリズム
検討のアルゴリズムの紹介
今後について
前回まで
以前の投稿で、RCの断面算定をver.1.1.6で開発しているとしましたが、途中でライセンスの管理方法を変えたりと色々ありましたので、ver.1.1.7としています。
verを分ける理由
なぜこんなにも分けているのかというと、Excelでのシート開発もそうですが、コードを修正したり、書き足したりすると、どこかで予期せぬエラーが出てきます。
そのエラーとは、修正前だったら動いていたものが、突然動かなくなったりすることがあります。その都度、エラーの内容を調べて修正をかけていきますが、この際に修正前のものが残っていると、それを使いまわしたりできるので、何かと便利です。
ver.1.1.7
さて本題ですが、RCの柱・梁の断面算定も実装できましたので、いよいよ本格的にソフトの公開に踏み切ろうと思います。
ソフトのサイズについても、demo版では400Mbもありましたが、ソフト化の方法を少し見直したことで40Mbまで落とすことに成功しました。これで、起動時の処理などかなり早くできるようになるかと思います。
ただ、ライセンスの状態などを起動時にクラウド上に読みに行くため、ネット環境悪いと、そこで時間がかかります。
RC部材のアルゴリズム
鉄骨の検討時は基礎梁のみでしたので、符号の振り分け、断面算定という部分では特に気にしていませんでしたが、RCの物件になった際に大梁と基礎梁の断面算定が同じな箇所に入ってくるため、符号の振りなおしが一律ではいかなくなりました。
一般階と一階部分を振りなおしの際に、条件分岐することで対応しましたが、断面リストと計算結果のリストで符号の記載方法が異なるため、そこでコードを新たに追加しました。
その後の計算方法については、以前投稿した基礎梁の処理と同様です。
最後の部材整理も同様にすれば問題なく処理できました。
検討のアルゴリズムの紹介
1.部材リストと検定比一覧を読み込む
2.NG部材のフィルタリング
3.梁の場合は梁せいの最大値以下かどうかの判定
4.最大値以下で検定比を満たす梁サイズに変更
5.サイズアップのみで対応できない場合は配筋による調整
6.主筋本数による梁幅の調整(かぶり厚さは両側で100mmとしています。)
7.曲げでNGがない部材について、せん断の判定
8.NG部材はスターラップの間隔で調整
9.間隔が指定値以下でもNGが取れない場合は本数を追加
10.全ての部材が検定比以下となるまで繰り返す。
今後について
現在、簡易的ですが、導入及び基本の操作についてマニュアルを作成中です。次のバージョンが出るまでは通常のss7でも動きますので、導入を検討中の方はぜひ、この機会に試してみてください。
(私はメーカーの営業とかではなく、一人のユーザーです笑)
ver.1.1.7ですが、サブ機能として、csvから計算データ作成と電算データの計算のみを最大5つまで同時に行える機能を追加しています。実際に使うことはあまりないかもしれませんが、今後、断面算定の方にその機能を付加する予定です。
使用例としては、モデルを2.3個作成して、それらの断面算定を自動で行ってる間に他の作業をしたり、自分が昼休みなどで休憩してる間にssが部材の検討しておいてくれるような状況を作りたいなと考えています。また、積算のオプションがある場合は、物件ごとの鉄骨数量などを表にまとめて出力できるような機能も追加しようと考えています。
RCの大梁と柱については、軸やフレームごと各階に同じ符号名を振り分けできる機能もついていますが、部材整理の際に他の部材と混ざってしまうため、この機能を使う場合は部材整理の際に大梁と柱の整理は省略するようになっています。今後はこれについても改良し、部材整理が行えるようにしたいと考えています。
また公開の情報などはXで投稿しますので、ぜひ活用していただき、感想などをいただけると幸いです。
今年中は基本的に無償で配布し、年明け以降、事務的な事も整備した上で有償化していきたいと考えています。
ソフトについてのアンケートなど、今後考えていますので、使用していただいた方は、ぜひとも感想や要望、改善点などを記載していただけると、開発者として大変助かります。
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