野鳥撮影用超望遠レンズ／SEL100400GMを使った感想／良い点・悪い点

2021年8月20日 05:56

こんにちは、フォトグラファーのSATです。

この番組では皆様の写真ライフが楽しくなるような話題を取り上げています。

今回はSONY純正の400mmズームレンズ『SEL100400GM』を野鳥撮影に使った感想についてお話したいと思います。

このレンズはSONY Eマウントで初の野鳥に使える超望遠レンズとして登場しました。僕も比較的初期段階で購入しています。最初に買った100400GMは600mmへの買い替えで売却してしまいましたが、最近になって再度買ってます。つまり２回買うほど魅力的なレンズということなんです。

今日はこのレンズの良い点・悪い点などについて語ってみたいと思います。

では、さっそく。

結論

はじめに結論を申し上げると、

SEL100400GMの長所は次の３つ

１．解像度の高さ

２．オートフォーカス（AF）の速さ

３．軽量コンパクト

そして弱点は次の３つ

１．焦点距離の短さ

２．テレコンをつけるとAFが遅くなる

３．お値段が少し高め

ということで、詳しくお話していきましょう。

長所１：解像度が高い

このレンズ、さすがSONY最高級グレードのGマスターグレードだけあって、解像力は文句なしに高いです。もちろん人気の純正600mmズームよりも解像力は明らかに上です。

なんというか、線が細く写るんですよね。その御蔭で、野鳥の羽毛の描写も非常に緻密です。

僕は現在600mmF4の単焦点レンズを野鳥に使っていますが、それと比べてもズームレンズなのに解像力はさほど変わらないように思えます。もちろん、600mmと400mmの差、つまり望遠能力の差はありますけど、双方の解像距離で撮影した場合は、どちらのレンズも解像力に不満を感じたことはありません。

長所２：オートフォーカスが速い

オートフォーカスは超速です。SONY純正の600ズームよりも明らかに速いです。純正の600mmF4単焦点レンズと比べると少し遅いかもしれませんが、AFスピードに不満を感じたことはありませんね。

猛禽類のように大型の野鳥であれば、α1と組み合わせればテレコン付きでも難なくピントが来ますよ。

長所３：軽量コンパクト

そして、なんといっても非常に軽量コンパクトです。サイズ・重量とも、マイクロフォーサーズの300mmF4と同じくらいです。解像力は高画素センサーのカメラと合わせれば100400GMの方が遥かに上ですね。

どのくらいコンパクトか？というと、ピークデザインのエブリデイスリング10Lにカメラ＋レンズ＋テレコン装着状態でそのまま入るくらいコンパクトなんですよ。

...と、ここまでは良い点ばかり言及してきたので、最高の野鳥レンズに思えるかもしれませんが、欠点もあるのでご安心下さい。

弱点１：焦点距離の短さ

欠点の1つ目は、野鳥レンズとしては焦点距離が短い点です。もちろん、被写体が猛禽類やサギ類のように大型鳥類の場合や、至近距離の小鳥しか撮りませんっていうなら400mmでも十分楽しめると思います。

ですが、小鳥をメインの被写体にしたいのであれば、400mmではハッキリ言って短すぎます。

野鳥はそう簡単には近寄らせてくれません。大抵は不用意に20m以内に近づこうとすればほぼ100%の確率で飛び去られると思います。

ですので、その短い焦点距離を僕はどうしていたか？っていうと、1.4xテレコンを常時付けっぱなしで焦点距離560mmで使っていました。それでもかなり苦労していましたね。小鳥の羽毛が解像する距離は約7〜8m以内でしたので、鳥さんが余程近くに来てくれないと解像度の高い写真が撮れませんでした。

ですので、解像感良く撮れるのは、僕の場合で週に１回あればラッキーな感じでした。

弱点２：テレコンをつけるとAFが遅く、f/8スタートになる

次にテレコンを付けるとAFが遅くなる点も弱点でした。α1やα9系であれば、さきほどの作例のようにAF速度の低下は然程気になりませんが、α7系、α7R系は1.4xテレコンを付けるとAFがかなり遅くなります。一応、f/8以下で使えば、位相差AFでフォーカスしてくれるのですが、f/8の暗さもあってかシャッターチャンスを逃すこともしばしばありました。

弱点３：お値段が高め

そして、値段が高い点もデメリットと言えます。某量販店価格が税込みで約29万円です。

野鳥レンズとしては焦点距離が短すぎるのに、大金を使っても後悔しないのか？と少し悩んでしまうと思いますね。

僕は600mmのサブとして、この100400レンズは所有していますが出番は少ないですし、１本だけ野鳥用に選ぶなら迷わず600mmでしょうね。他人にオススメする場合には純正600mmズームが第一候補です。

まとめ

最後にまとめると、