社風~社員の「なぜ」は組織の「なぜ」が決める~
『マッキンゼー流 最高の社風のつくり方』より
社員が、給料や外的圧力といった間接的動機ではなく、楽しさや目的といった直接的動機によって働くために、
アイデンティティ
が大きな役割を果たす。
アイデンティティは、自分の仕事の意義を感じたり、誰かの役に立っていると実感することで生まれるが、
社員個人任せにしてよい問題でもなさそうだ。
というのも、アイデンティティを強く感じながら働きやすい企業もあれば、
まったく同じ業態でありながらそうでない企業もあるからだ。
これは、組織として何か取り組むべきことがあるということを示唆している。
そこで、社是、社訓、philosophy、企業理念が登場する。
しかし、これらのいわゆる行動憲章は、正しく、共感できるものであるだけでは意味をなさないのである。それは、なぜか?
「私はユーモアがあります」
これではだれも納得しないからである。
ユーモアがあることは、それを宣言することでは無く、人を笑わせることによって周囲に伝わるからだ。
つまり、理想的な企業理念があるだけでは意味がなく、それが現場で体現されることによって、社員はアイデンティティを感じ、直接的動機を感じながら仕事に取り組める。
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