見出し画像

台湾原住民アミ族の酒と草麹作り

<ならいごとの旅in花蓮&台東>

ときどき募集してます、原住民の森へのならいごとの旅。今回の旅のテーマは「台湾原住民の植物と発酵」。植物学や食品化学の研究者、麹やさんのスタッフなどとともに、原住民集落へ〜。発酵を教えている現地の学校で出会った人たちもみなさん、面白い方ばかりでした。

まずは、花蓮にある原住民野草学校に行ってきました。校長先生はお留守でしたが、スタッフのHanaさんが、丁寧に案内していただき、いろんな植物の知恵を学ぶことができました。

こちらの集落では、酒麹を作るために、7つの植物を採集すること、豆豉の菌をおこすために使う植物のこと、染料植物や、布、工芸、雑穀・・・このキーワードに興味がある人にはとてもたのしいと思います。

学校の周りには菜園もあって、約40分の菜園ツアーは70元で要予約とのこと。次回は予約してから行きたいな、と思いました!(中国語です)

<草麹作りに使われる7つの植物>
🌿柚子葉
🌿大葉田香
🌿毛柿葉
🌿七里香
🌿荖葉
🌿野芹葉
🌿刺蕊


ちなみに草麹とは、台湾はじめ、ヒマラヤや東南アジアに受け継がれた天然発酵の麹のことで、培養された種菌の代わりに草を使います。

アジアの醸造は、草についてる天然菌で醸すワイルドな酒造りなんですね。

香りは、パン酵母のような甘くてアロマティックなフルボディフレーバーで、華やかなお酒を作りたいときにおすすめです。おそらく、麹菌だけでなく、ケカビやクモノスカビ、さらに酵母も織り混ざった麹なのだと思います。



予習が終わったら、アミ族の村にテント泊しながら、12種類の野生植物を使った酒麹づくりを体験してきました。

まずはお庭のツアーから。薬用植物や工芸植物、染色植物をさがしながらフィールドワーク。そして、植物からとれた汁でもち米粉を丸めていく。

12種類の植物を選ぶ基準や風味の違い、薬膳的効果など、聞き取りしながら、植物標本を作りました。

野草学校で展示されていた7つの植物と比べてみるとまた面白いです。
集落によって、選ばれる植物は違えど、共通点がみえてきます。

採集した植物の効能や使用理由、ポイントなどは、また、発酵民族学のラボでもお話ししたいと思います。

<草麹作りに使われる12の植物>
🌿柚子葉
🌿大葉田香
🌿毛柿葉
🌿七里香
🌿紅梗荖葉
🌿山素英
🌿過山香
🌿紅鶏尿藤
🌿金午時
🌿艾草
🌿薄荷
🌿紅骨九層塔




夜は、参加者のみんなで、アミ族のお父さんの手料理をご馳走になりました。原住民のお父さんはだいたい料理上手なのだとか!

ビンロウの葉っぱを手仕事用に拾って加工したり、アミ族の市場に行ったり。とても充実した日々でした。


植物標本をつくってるところ
お父さんの手料理!原住民のお父さんはたいがい料理上手だとか!



キャンプ場からの眺めも最高!

旅しながら作ったアミ族の草麹7日目。昨日寝る前はちょっと毛が生えてるかな?くらいだったのに、一晩であれよあれよと伸びていた!

6日目
7日目



さらに、アジアの草麹づくりを追っていきたいです。

〈作り方〉
1.12種類の原生植物をあつめる
(12種類の原生植物については前回の投稿をご覧ください)
2.植物を潰して汁を絞り餅粉に混ぜる
3.餅状に丸め、14日間常温に置く(台湾の常温なので30度くらい?)

〈ならいごとの旅〉
ときどき同行者を募集してます山岳民族の民族植物の知恵を学ぶ旅。今回のテーマは台湾の発酵民族学でした。次回は10月頃にまた同行者募集予定。

気になる方はHPからメルマガにご登録ください☺️

--

「植物民族学と食の実験室」
7月号のクラスは、台湾の発酵民族学をテーマに、2種類の保存食を仕込みます。

ただいま、参加者募集中!オンラインなのでいつでもどこでもご都合に合わせて受講できます。

詳細は、里山文庫のpeatixイベントページまで。プロフからもリンクしています。

<募集>
7月16日 ランチ 残席2名
7月17日 発酵民族学1(オンライン)
7月23日 発酵民族学2(オンライン)
7月29日 ディナー  残席2名

※徒歩15分圏内に民泊あり

いいなと思ったら応援しよう!

民族植物と食の実験室 | 里山文庫@奈良
よろしければサポートお願いします。いただいた費用は、出版準備費用として使わせていただきます。