お料理教室の英語(2)参考になる英文資料紹介
こんにちわ。食と農を専門に通訳ガイド&翻訳のお仕事をしてます、里山文庫のまえだです。以前、お料理教室で使う英語についてちょっと書かせていただきました。
先日は、外国人向けに奈良で3日間の発酵教室をしたのですが、英語の発酵テキストを作りましたので、参考になった英文資料をご紹介したいと思います。
お料理の洋書
洋書を読み味わう会をいつかやりたいなあと思っているのですが、日本にはない面白い発酵文化や保存食を垣間見るのが好きです。洋書だけではなく、台湾や中国の中国語のコレクションも多数。解説しながら、実際作って見たり、味わいながら一緒に勉強できたら楽しいだろうなと思います。
さて、一番はじめに海外に日本食を伝える時に参考になったのが、「The book of 〜」シリーズ。といえば、ピンとくる方はいらっしゃるのではないでしょうか。10年以上前の本ですが、これは味噌・豆腐を英語で説明する際のバイブルです。
William Shurtleff & Akiko Aoyagi, "The Book of Tofu" 1998
William Shurtleff & Akiko Aoyagi "The Book of Miso" 2001.
作者のSoyInfo Centerには膨大な大豆に関する資料があり、データベースをダウンロードすることができます。
キムチや漬物など、アジアの漬物のことはこちら
Karen Solomon (著) ”Asian Pickles: Sweet, Sour, Salty, Cured, and Fermented Preserves from Korea, Japan, China, India, and Beyond” 2014
それから、発酵といえば、Sandor Katzさん。“The Art of Fermentation”を読まれた方は多いはず。
Katz, Sandor Ellix “The Art of Fermentation"
演出が勉強になるのはこちらのサイト
Nordic Food Lab:菌への好奇心と愛に満ちています。
そしてパスカルさんの「ワイルド・クラフト」シリーズ。
Pascal Baudar "The Wildcrafting Brewer: Creating Unique Drinks and Boozy Concoctions from Nature’s Ingredients"
Pascal Baudar "The New Wildcrafted Cuisine: Exploring the Exotic Gastronomy of Local Terroir"
それからここまでくるとマニアックな学術本。アスペルギルス系の麹だけではものたりない、マニア向けにはおすすめ。多様なアジアの麹がいろいろ出てきます。
J. David Owens "Indigenous Fermented Foods of Southeast Asia" 2014
他にも、中国語で出版されている本が日本の発酵のルーツを調べる上で参考になったり(たとえば豆板醤は麦麹だったとか)、アジアの発酵本も面白いのですが、ここでは割愛。いつか読書会でご紹介できればと思います。