仲間逝く 淋しい
高校時代から一緒に遊んでいた仲間が死んだ。
40年くらい前からの仲間だが最近は数年に一度会う程度だった。
大人になるといわゆる友達よりも仕事仲間との関係が深く感じるが
それこそ高校時代の写真に一緒に映っているのは紛れまなく彼だ。
人懐こい奴で、誰とでも「ウィー」で友達になるような奴だ。
とても早死にするなんて思えない、いい奴だ。
いい奴だから長生きするというわけでもないのは分かっちゃいるが。
聞けば去年ステージ4のガンが見つかって
それからは闘病生活を送っていたという。 知らなかった。
悲しい のではなく 淋しい。
自分だっていつ死ぬかなんてわからないように生きている。
そろそろ「死」を覚悟したっていい年齢だし、
かつては恋人を突然失った経験もあるので、人前で泣くことはおろか
一人でいたって涙も流れない。ただただ 淋しい。
いつでも会えると思って会っていない仲間は、今も沢山生きている。
でも、急に梯子を外されたような気持ちになる。
涙は流れないくせに、ポカンと胸に穴が空いたような気持ちになる。
俺はいつ死ぬんだろう。
と、近い将来自分にも訪れるであろう未来も
こういうときは妙に身近になる。
どうしたらいいか分からず
こんなところに思いをぶつけていいのかも分からず
ただ、痛みの果ての死でなければいいな とか
まあそういう宿命だったんだ と思ってくれてたらいいな とか
遺されるのも淋しいが、行くのも淋しいだろう。
またいつか会ったときは「ウィー」と言って古臭い流行り言葉で語ろう。
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