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ラオス、ウドムサイでの一日
観光都市ルアンパバーンで象に乗った後、僕はバスでルアンナムターに向かった。ルアンナムターはラオス最北の都市で、中国との国境に程近い。
歩いて4kmほどのバス停に向かっていると、トゥクトゥクのおじさんに声をかけられた。
近いし歩いて行くよと断ると、いやいや違うと。
ルアンナムターに行くなら新しくできたバス停に行かないといけない。そこは11km離れている。だから乗るべきだと熱弁され、胡散臭さを感じながら乗り込んだ。
おじさんに送られてバス停についてルアンナムターに行きたいと告げると、17時発しかないと言われた。今の時刻は朝の7時半。
近い方のバス停に行けば8時発があったらしい。
騙されたな〜と思いつつ、急ぐ旅でもなし、それなら中間地点のウドムサイに行ってみるか!ということで10時発のウドムサイ行きバスに乗り込んだ。
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山道の揺れが激しく、気持ち悪くなる一歩手前のところで踏みとどまっていた。バスが激しく揺れたその時、隣の4歳ぐらいの女の子が倒れてきて、食べていたゼリー(ブドウ味)を僕の膝に豪快にぶちまけてきた。
悪いな嬢ちゃん、俺の膝がゼリー食べちまった、、、などと思いつつゼリーを拭いていたら、一気に気持ち悪くなってきた。
バス車内では爆音でタイのポップスが流れていて、僕の後ろには独り言をひたすら呟くおじいさんがいる。ゼリー娘は揺れも気にせず呑気に寝ていて、青い顔をしているのは僕だけだった。ラオス人の三半規管は強すぎる。
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ようやく6時間の振動を終えて、半ば呆然としながらウドムサイバス停に降り立った。
バス停から市街地まで6kmほど歩く途中に屋台が集まっていた。
お腹が減っていたのでいくつか焼き物を購入。カオニャオ(餅米)はありますかと聞くと、向かいの屋台で売っていると教えてくれた。三店方式みたいだ。
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この左側の焼きソムムーが非常においしかった。ソムムーは乳酸発酵させた豚肉のソーセージのことだ。生でも食べられるので、中はレアに、外は軽く焼いて炭火の香りがついている。発酵の旨味と生唐辛子の辛味、炭の風味が相まってものすごく美味しい。カオニャオが進んでいく。
橋で食べていたら野犬が寄ってきてお座りしていたので、モミジの骨部分をあげた。北に行くと野犬が増えるなあ。
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虹が出ていた。観光色の強いルアンパバーンから観光客の一切いないウドムサイに来たので、ローカルさにうっとりした。
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晩御飯はホテルの近くにあったレストランのカオソーイ。
空芯菜が入っているのが中国っぽいなあと思った。ウドムサイにも中国系の人が多いらしく、看板に中国語が目立つ。
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隣のお姉さんが食べていたのがあまりにも美味しそうだったので追加で頼んだカオカームー。抜群に美味しい。
八角で煮込まれぷるぷるになった豚肉は、見た目に反して薄味なのである。全然しょっぱくない。それをあっさりとしたタイ米につけて食べる。とてもサラサラしていて軽い食感だ。生唐辛子のソースが添えられてきたので、たまに味変をして食べる。
オーダーが入ったら肉を引き上げてババっと叩いてさっと出す流れがいいなあと思った。この人はきっとこの動作を何万回もしてきたんだろう。
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何故かマンUの毛布に包まれ、薄汚いホテルを出発し、バス停へ向かう。
酔い止めのためのポイントを前日熟読した結果、お腹の中にある程度ものが入っている方がいいそうだ。ということで朝からカオチーパテー(ラオスのバインミー)と肉まんをいただく。
このカオチーパテーがすごく美味しい。豚のコラーゲンを寄せたものがブルブルしていて、チリソースとよく合う。青パパイヤもいいし、丸ごと一本入った小ネギもフレッシュだ。
肉まんも食べたらびっくり、ココナッツの風味がした。中の具材をココナッツシュレッドで炒めているみたい。なるほどなあ、面白いなと思いながらルンルンで歩いた。
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歩いているとトゥクトゥクに呼び止められ、バス停まで乗せてもらった。
なぜかハイブランドに身を包んだ女性と相乗り。
これからバス酔いとの戦いだと思うと自然と楽しくなってくる。山のバス移動をエクストリームスポーツと捉えることで楽しくなってきた。
入念な準備の結果、ウドムサイからルアンナムターまでのバス5時間では酔わなかった。やったね。
やはりローカルな食べ物には説得力がある。ウドムサイに行ってよかったなと思った。
次回はルアンナムター食べ歩き編です。