ミニミニりんた
夢を見た
大学か、職場か、どちらともつかない朧げな街並みをうろうろしていた。その辺りに明確な用事があった。
りん太という、知っている犬の子供が周辺で迷子になっている事を知り、その子犬(ミニりん太と呼んでいた)を保護しようとしていた。
入り組んだ街路のそこかしこにミニりん太は現れ、消え、私は毛布を抱きながら追った。
やっとの思いで行き止まりに追い込み、ミニりん太を毛布で包もうとすると、後ろから警察が現れる。
警察が、おそらく保健所へと連絡をしていた。焦って私が引き取ります、引き取らせてください。と言うと、
「でも、こいつ海鮮風味のご飯が好きだけど、いいんですか?」と言われた。
「カリカリエビ風味とかでも、いいんですか?」と咄嗟に聞くと、
「良いですよ」と言われた。
私はミニりん太を毛布に包んで連れ帰ることになった。
家にミニりん太を連れて帰って、あー疲れたとミニりん太と一緒にベッドに寝転がると、毛布に包まれたミニりん太は、そのまま眠ってしまっていた。
眠るミニりん太をじっと見ていると、
そういえば、りん太は柴犬っぽい雑種犬だったなあと、思い出す。
りん太は通学路の途中にいたから、自転車から降りると、尻尾を振って小屋から出てきた事も、よくあった。
ミニりん太は、りん太と同じ寝相をしていた。顔の横に前脚を揃えている寝相。
ミニりん太を私が飼うことになったのかぁ、と見つめて、嬉しい気分になる。
嬉しい気持ちのまま、ミニりん太の胸に鼻を埋めて息を吸って、
そういえばりん太は、もう死んだんだったなぁ、と思った。