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客観的な人は生きづらい?

先日、コメンテーターなどをなさっている方とお話をしていた時のこと。

「僕は、客観的なんだよね。そういう仕事をしているしね。
でも、どんどん生きづらくなっている。それは、大衆が客観的な意見を求めているわけではなくなってきているからだね。
いまの時代って、めちゃくちゃ主観的な人の意見で人が動くじゃないですか。熱狂を生むのは主観的な人だよ。
だから、どんどん客観的な人は生きにくくなると思うんだよね」

私は曖昧に頷いていたんだけれど、一緒にいた編集さんもものすごく同意していた。

「もう、究極の客観性を追究していくしかないよね!」
と、意気投合していた。

私は、自分はひどく主観的だと思っていて、それをあまり肯定的には捉えていなかった。
主観的だから、思い込みから突っ走るし、感情の起伏もものすごく激しい。もう、この感情の山あり谷あり具合は病気なんじゃないかと思い、精神医学の本を読み込んだほどだ。

実際に、社会においても客観的な人材が求められていると思っていた。
企業の中でも、「これがやりたいです!」「これはできないです!」みたいなことをブイブイ言うタイプではなく、客観的にそつなくこなせる人が求められているように感じていた。

でも、目の前では、「主観的な人がイイ」という論が盛り上がっている。

どうやら、主観的であることは悪いことではないようだと、この瞬間にはじめて思った。自分の主観性は、ずっと”治るのであれば治したいもの”であったのだけれど、もしかしたらそんな必要はないのかもしれない…とはじめて感じた。

こうやって、人との何気ない対話の中で心に刺さっていた、恐ろしく鋭利なトゲが抜けたりする。やはり、対話っておもしろいなぁ。

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