「帰らない日曜日」(エヴァ・ユッソン、2021)における木の揺れについて
「帰らない日曜日」は、恋愛映画というよりも恋愛が物書き(職業)の材料に収斂されていくという意味である種現代的な映画、フェミニズム的な映画と言えるかもしれない。
この映画は、恋愛が「目的」に終わらず、「手段」へ転じていく様を断片的に、かつ反復的に見せた映画である。
冒頭の馬の話は、ポール・シェリンガムの子供の頃の話である。その話の時にスクリーンに映る光景は、ポールの"回想"に他ならない。つまり事実である。馬の頭と胴体を母が、足4本のうち3本をそれぞれ3人の子供が分け取った、残