ビジネスストーリーをクリアに構造化するツールMessage Map
こんにちは、THE GUILDの大宮(@we6tr0n)です。
プレゼンやミーティングで伝えたいことがうまく伝わらなかった… なんて経験ありませんか? 自分のアイディアを簡潔に説明するのって結構難しいですよね。
人間が人の話に集中して耳を傾けられるのは最初の8秒ぐらいと言われています。自分のアイディアに興味をもってもらえるかは、話はじめの短い時間でいかにコンセプトを簡潔に伝えられるかにかかっているわけです。
そんなわけで、今回はコンセプトを整理するためのツール「Message Map」を紹介したいと思います。
・Message Mapとは?
・Message Mapのつくりかた
・Message Mapの魔法
Message Mapとは?
ビジネスストーリーをよりよく伝えるためのコミュニケーションツールです。
本来は「誰のために・どんな課題を・どのように解決するのか」といったビジネスストーリーをエレベータピッチのために明瞭化・構造化するツールですが、コンセプトの整理にも使うことができる適用範囲の広いツールです。
・ビジネスストーリーをシンプルかつ合理的に構造化することができます
・わずか15秒程度でビジネスストーリーを語ることができます
・一度整理すれば、顧客・従業員・投資家・ニュースメディア・インフルエンサー向けなどマルチチャネルに適用可能です
Message Mapのつくりかた
Message Mapは、1つのキーメッセージと3〜4つのサポーティングポイントで構成されています。以下の3つのステップで構築していきましょう。
※わかりやすいようにDEAN & DELUCAをネタに参考例を添えています
Step1:
キーメッセージと呼ぶ、ブランドやサービスについて聞き手に伝えたい、ただ1つの包括的なメッセージを作成します。
たとえばDEAN & DELUCAのキーメッセージはこんな感じになるでしょう。
このキーメッセージにより聞き手はビジネスの目的や活動について理解できます。
・単独でも成立するセンテンスであること
・目安としてTwitterの140文字にフィットするように簡潔に
Step2:
次にキーメッセージを補強する3〜4つのサポーティングポイントを書き添えます。ビジネスの特徴やキャラクターを表すにふさわしい言葉を探しましょう。DEAN & DELUCAだとこんな感じでしょうか。*
3つのサポーティングポイントがどのようにワークするか、文章にしてみるとこうなります。
DEAN & DELUCAは、世界中の美味しい食べ物をあつめた、食するよろこびをお伝えする食のセレクトショップです。地中海の食文化の精神をルーツとした職人型の食料品店で、食そのものが持つ「美しさ」の中にいることを五感で感じられる「Museum For Fine Food」という発想のもとにデザインされた店舗を展開しています。
言葉にしてみると20秒ほどのコピーですが、聞き手がより具体的に「自分にとって価値がありそうか? 興味がそそられるか?」をイメージできるものになっています。
・数ワードの簡潔なフレーズであること
・5つ以上のサポーティングポイントはフォーカスを分散させ、メッセージを弱体化する
Step3:
次はMessage Mapを拡張します。説明のための十分な時間がある場合(記事やプレゼンテーションなど)には、もう少し詳細なストーリーが必要とされるからです。サポーティングポイントそれぞれについて、いくつかのサブポイントを追加しましょう。
追加したサブポイントにより、サポーティングポイントがより具体的な活動や思いとして理解できるようになり、全体を見るとブランドのアイデンティティが簡潔にイメージできるマップとなっていることがわかると思います。これでMessage Mapが完成しました!
・サブポイントは具体的である必要がある
・統計データあるいはサポーティングポイントの詳細なストーリーでもよい
Message Mapの魔法
Message Mapの魔法はその簡潔さによってもたらされる以下にあります。
・聞き手が「自分にとってこのサービスが価値がありそうか?」を短時間でイメージ可能にする
・様々なチャネルに適用することでブランドに一貫性をもたらす
・サービスの支持者が他の人にサービスを紹介するときに使いやすい
ぼく自身もUXの設計の際など日常的に使うことも多い実践的なツールです。コンセプトの整理に悩んだときには、ぜひ使ってみてもらえたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ご意見・ご質問などありましたら、お気軽にコメントいただければと思います。
Wrap up
- Message Mapはビジネスストーリーをよりよく伝えるためのコミュニケーションツールです
- 1つのキーメッセージとと3〜4つのサポーティングポイントで構成されます
- キーメッセージはブランドやサービスについて聞き手に伝えたい、ただ1つの包括的なメッセージです
- サポーティングポイントはサービスの特徴やキャラクターを語り、キーメッセージを補強します
- サポーティングポイントは具体的なサブポイントによって説明されます
- ビジネスストーリーをシンプルかつ合理的にまとめることができ、短時間で説明できるものにします
- あらゆるチャネルにメッセージマップを適用することで、あなたのビジネスに対する顧客(または従業員や投資家やインフルエンサー)のイメージを一貫性のあるものにすることができます
- あなたのビジネスを支持する人たちが、ほかの人にビジネスを紹介する際に利用されるようになります
*例にあげたDEAN & DELUCAのMessage Mapはwebサイト(https://www.deandeluca.co.jp)の情報をもとに筆者が勝手に作成したものです。
参考:
Message Map: How To Pitch Anything In 15 Seconds | Forbes
https://youtu.be/phyU2BThK4Q
What is a Message Map? Tell your business story better!
http://crystalclearcomms.com/what-is-a-message-map/
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