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17LIVEに衝撃を受け、ターゲットファンドから約10億円投資し、最近上場した件

初めまして。
BIRD INITIATIVE株式会社でCEOしている金野と申します。

私がエグゼクティブ・パートナーを務めているイノベーションエンジンというベンチャーキャピタル(以下、VCと省略。)で約10億円を出資させて頂いた17LIVEが12月8日にシンガポール証券取引所に上場をしましたので、こちらにその思い出を記しておきます。
ただの記録というより、起業を志している方やスタートアップ企業の経営者向けに、少しでもお役に立てばという想いで書きました。

簡単な自己紹介

  1. 現在の軸足は、BIRD INITIATIVE株式会社という会社でCEOをしております。
    NEC様、大林組様などの大企業の特許・技術を最大限活用し、カーブアウト型の新規事業を立ち上げる支援をするという仕事をしております。主な業務は、コンサルティング事業とカーブアウト・スタジオ事業になります。
    こちらのnoteの最後に詳しく書いておりますので、興味のある方は是非とも目を通してください。

  2. イノベーションエンジンという老舗の技術系VCでエグゼティブ・パートナーをしております。LPでもあります。
    これまで累計470億円のファンドを運用しており、テクノロジーから生み出される有望事業領域への投資を行っているVCです。

  3. 複数の企業の取締役をしております。

17LIVEとの出会いと最初の印象
2018年東南アジアの某財閥企業の御令嬢からアジア圏で伸びそうな会社があると聞き、そのCEOに会社の説明を聞いたときは衝撃でした。数多くの経営者のプレゼンは過去聞いてきていますが、現会長、当時CEOのJoseph Phua氏のビジョンとそのプレゼン能力は格別でした。

当時からアメリカのナスダック証券取引所にはLIVE配信で上場している企業が何社か既に存在しており、事業ドメインとして注目をしておりました。
その中で台湾を軸に東アジアにてLIVE配信事業を手掛けている17LIVEの日本における市場性は十分あると感じました。

CEO の Joseph Phua氏の圧倒的なプレゼン力とビジョンを確かに持っている姿に惚れ、日本法人代表の小野さんをご紹介され小野さんにも惚れ、17LIVEの事業性にも惚れ、私は17LIVEに完全に魅了されました。

約10億円を投資するためにファンド組成
大方針として、この会社に投資をしようと決めた後が大変でした。
当時のファンドでは1社に対して約10億円という金額の投資をすることは難しかったのです。

そのため、17LIVEに投資をするためのファンドを組成する必要がありました。特定の投資先に投資をするためのファンドのことをターゲットファンドといいます。

普通のVCは投資先を決めていないジェネラルファンドを組成し、何社かのスタートアップ企業に投資をし、ポートフォリオを形成することになります。
しかし、ターゲットファンドはターゲットとなるスタートアップ企業に投資をするために投資家に対してそのスタートアップ企業の将来性をキャピタリストが自らプレゼンをし、ファンドを組成してから投資を実行します。惚れ込んだ会社を投資家に対して、売り込み切らないと投資が実現できないのです。

LIVE配信という市場は日本では当時成熟しておらず。投資家を集めることに苦労しました。
ターゲットファンドは本質的に「短期間で出資判断ができる投資家」にアクセスし、ファンド資金を如何に早期に集めるかが勝負です。
キャピタリスト個人の大方針は決めたものの、VCでの投資判断がないと投資はできません。更なる細かいデューデリをしつつ投資実行決議を勝ち取り、出資者を集め、ファンド組成後、会社に出資するまでを同時にこなすミラクルを、色々な方のご支援も頂きつつ約3ヶ月でこなし、出資することができました。

17LIVEに惚れた私の心が情熱となり短期間でやり切ることができたのだと思います。

今回の上場について
投資をさせて頂き約4年と少しの時間が経ち、17LIVEは多くの困難を乗り越え(詳細は書けませんが、本当に山程の試練を乗り越えました)この12月8日にシンガポール証券取引所に上場を果たしました。
この会社だ!と自分が信じた会社が上場を果たすということはキャピタリストという仕事をして一番嬉しい時です。

ちなみに、今年の春先に韓国のSureSoft Technologiesという会社も上場したため、本当に2023年は当たり年です。2社とも上場時は偶然にも約600億円の時価総額になっています。

現在の私について
最後に少しだけ自分の宣伝をさせてください。

現在、私はBIRD INITIATIVE株式会社という会社でCEOをしており、大企業発の新規事業創出支援をしております。特に、大企業発のカーブアウト案件は得意です。
シリコンバレー型ではない、大企業の技術を活用した「新しい日本型のイノベーション」を作り切るつもりで、様々な他社とは違った取り組みをやっておりますし、これからもどんどん実施していきます。
大手企業が所有する技術・特許はとても素晴らしいものが多く、参入障壁を高くすることができます。
大企業の中での事業優先順位や突破力のある人材が不足していることなどにより魅力的な技術・特許が埋もれてしまっているのが現状です。

弊社は大企業の「埋蔵技術」「埋蔵特許」を、起業志望の方、スタートアップ企業や中小企業の経営者様に橋渡しもしております。

若手の起業家や勢いのあるスタートアップ企業の経営者の方々とVCという仕事を通じて数多くお会いする中で、このような方々に大手企業の魅力的な埋蔵技術・特許を世界で勝負できる差別化要因として活用して頂き、事業を推進して頂きたいという想いが高まり、現在の職についております。

①起業を志している方にできること
具体的な起業アイデアがないが起業を実現したい方へ、我々が提携している大手企業の保有する魅力的な埋蔵技術・特許をビジネスモデルとして提案をさせて頂きます。資金調達の支援もさせて頂きます。
とにかく起業がしたいが世界をアッと言わせるアイデアがない、世界で勝負するための参入障壁を作りつつ起業する方法がわからない方は是非私にご連絡頂ければと思います。

②事業を現在行っている会社にできること
現在何かしらの事業を行っており軌道に乗っている会社の経営者で、更なる成長のために新規事業を探しているという方、既存事業を急成長させるための起爆剤が欲しい方、世界に挑戦するための切符が欲しい方がいれば、現在行っている事業・組織に対してシナジーのある大手企業の埋蔵技術・特許をご提案させて頂きます。

こちらに関しても資金調達のニーズがあれば、出資をするなどの資金調達についてもお力添えをさせていただきます。

是非お気軽にご連絡頂ければ幸いです。

現在のBIRD社のカーブアウト実績
両社とも大企業からのカーブアウトという実績だけでなく、外部のVCからの資金調達まで実現しております。

①Intent Exchange株式会社
NECと産業技術研究所の技術をもとにカーブアウト。独自の自動交渉AI技術をもち、ドローンの自動運転を支援する運航管理などを手掛けるスタートアップ企業。2023年2月に立ち上げ、合計で約2億円の資金調達を2023年8月に実施しました。

②ビットクォーク株式会社
同じく、NECと産業技術研究所の技術をもとにカーブアウト。失敗が許されない設備投資に対して、失敗が許される実験環境を提供するプロセスシミュレーターのassimeeをSaaSにて提供するスタートアップ企業。同じく2023年2月に立ち上げ、今月約2億円の資金調達をクローズする予定です。

最後に
とにかく、オープンな人間です!時間の許す限り、様々な方とお話ししたいです。学生から社会人、起業家、実業家など皆さまからのご連絡お待ちしておりますので、お気軽にDMを頂ければと思います。

何卒よろしくお願いします。

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