女神から鉄の斧を貰い木こりの仕事を再開した僕。それから一度も口をきいていない。あまりに気まずくなったので僕は鉄の斧を思い切って泉に投げた。女神が潜って拾ってくる「意地っ張りねぇ」僕は「まぁねそれは君もでしょ?」鉄の錆びた斧を渡してきた。女神は怒る「あら私のことは健気と言いなさい」
女神は僕が気になり僕も女神が気になる。んで少しずつ話をするように。張り切って木こりの仕事をすると金の斧を泉に落とす。まただ。すぐに女神が潜って探してくれた。僕が斧を受け取ると金じゃない。女神に聞くと「私への愛があれば斧なんて何でもいいでしょ」だと。「嫌だ」僕が言うと女神は拗ねた。
以前の場所で木こりの仕事を始めた僕。しかし女神と何日も会わないと不安になる。僕は試しに金の斧を泉に落とす。すぐ女神が現れて金の斧を笑顔で渡してきた。僕は何故か違和感。「あなたは女神ではない?」「当たり!私の双子の妹。流石はあなた」本当の女神が姿を現す。僕は女神が気になり始めてる?
女神がおらず木こりの仕事が捗る。僕は仕事を認められ違う場所を勧められ移動。そこで力みすぎて金の斧を近くの泉に落とした。呆然としていたら見知った顔が。「びっくりしたでしょ?」金の斧を持った女神が顔を出す。「水辺ならどこでも行けるのよ?」「どうも」素直に受け取る僕。泣く女神と走る僕。
泉から出て僕の仕事を見つめる女神。仕事しづらいなと思っていたら斧が手から滑って泉の中へ。すぐ女神が飛び込んで斧を探し出す。「あなたが落としたのはこの普通の」「僕が落としたのは鉈ですよ?」「鉈?鉈なの?待ってて」前に女神から貰った金の斧で木こりの仕事を再開。しばらく静かだろう。
僕は泉を綺麗にするため水を全部抜き、女神救出を図る。水を抜くと女神が顔を出し、前に投げた爺や自転車など色々出てきた。女神が僕に話しかける。「あなたが落とした物はどれ?」と。僕は思わず「その金のコンタクトです!」と指をさす。「嘘吐き」女神は金の斧を僕に投げつけた。これって期待して…
新しい眼鏡をかけて木こりの仕事を始めた僕。すると僕に一々レクチャーする爺が登場した。あまりに五月蝿いので爺を泉に突き落とした。すかさず女神が顔を出す。「あなたが落としたのはこの…」「何も落としてません!」遮って叫んだ僕。「そうですか」女神は沈んだ。泉の色が変化した。女神元気かな。
手が滑って泉に落としてしまった僕。泉より女神が。「あなたが落としたのはこの…」「普通のです」「正直に答えるように」「それはどういう」女神に問うと「斧ですか鉈ですか鉞ですか?」「普通の…コンタクトレンズです」女神は黙って泉へ沈んだ。二度と戻らなかった。探すのが大変だったんだろう。
駅前の本屋で一人の男に魅せられた。彼と同じ電車へ私も乗り込む。彼が二駅先で降りたので私も追いかけた。彼の背中に声をかけた。「あ、あの」声が震える。彼は振り向くと逆ナンパに慣れた口調で「何?」と一言。「ま」私の声が詰まると「まずはお友達から、かな?」「万引きは犯罪です!」絶叫した。
男にもてる女友達。後学のため秘訣を聞くと「女は可愛げ、これ一本」と言う。でも彼女を見ていると特に可愛げのある言動は見られない。男の前でだけ態度が違うとかもなし。何故だろう。彼女を見る私は眉間に皺を寄せながら考えまくった。彼女から「怖い顔してるよ。気をつけな」と言われ私は理解した。
「今日は暑いね」「うん」「天気がいいから散歩してたけど喉が渇いちゃった」「何か飲み物でも」「じゃそこのコンビニへ」「私が奢るよ」財布を出すと財布の中身は空っぽ。「そんなハズは」「お札も小銭も入ってない」私は沈黙。「そんな熱くなって怒らないで。財布は常に冷え冷えの氷河期なんだね」
何でも相談しないと不安な私。今日は洋服で旦那に質問。「どっちだっていいよ」ぶっきらぼうに言う旦那と怒る私。「なら聞くな」怒った旦那と泣く私。「煩い!なら裸でいろ!」「今日は寒いからダウンかフリースかで迷っただけなのに!」「うちの犬は暑がりだろ」「違う、ぬいぐるみの熊ちゃんの方よ」
激辛好きの俺はカレーに挑戦。いざ一口「辛!」むせて二口目に進まない。「辛いでしょ」店主はにんまり。負けず嫌いな俺は「まぁまぁ」声が上擦る。店主が驚きながら「いやぁ、このカレー辛過ぎて見るだけでむせるから今まで誰も食べてくれなくて。ライスが欲しいならあと五千円追加でね」商魂逞しい…
医者へ「先生うちの子がお腹が痛いと」「うむ」「食欲不振なんです」「どれどれ…この子は診察出来ぬ」「うちの子をなんとかして先生」「そもそもうちは獣医だよ。人間は診察出来ない」「そんな」「あ、お母さんだったら診察出来るよ」「私が狸と何故分かった」「そりゃ獣医だし、しかし狸だったのね」