2022年、新入社員研修を担当しての雑感
少し日が経ってしまいました。4月に多くの会社が新入社員研修を受け入れ、その研修講師として様々な企業さんで登壇をしました。
今年は、ありがたいことに私が担当する研修は全て対面で実施。人事の皆様、パートナーの皆様にはご配慮とご期待を頂き、心から感謝しています。
今回は、約3年ぶりの本格的な新人研修で感じたことを記載します。
よろしければお付き合いください。
対面研修の最大の特徴は、熱量が伝播すること
まず、オンライン研修との大きな違いは、ココだと思います。周囲の頑張りや様子が認識できるということは受講者自身が周囲と比較される環境にあるので、自発的に気づきやすいです。そして、彼らの若々しさや頑張りは熱量に変化し、それが部屋にしっかり伝わっていきます。結果的に、知らず知らずのうちに他の受講者ものせられてしまう、これが対面研修での大きなメリットです。
研修は全てオンラインでも十分、ということを言う方はいますが、私は決してそうは思いません。研修の目的や内容によりますが、対面形式の方がはるかに機能する研修は存在します。対面かオンラインか、そのメリットデメリットを比較して論評するのも結構ですが、そもそも性質が異なることを理解して棲み分けを行えばよいと考えています。
横並びのリーダーシップ
ここ数年感じているのですが、誰も傷つけない協調型のリーダーシップを発揮する人がほとんどのような気がします(リーダーシップの定義は深くなるので一旦脇に置いておき、ここでは頭角を現す・目立つ、という観点で続けます)。答えのないグループワークでは、確かに引っ張ろうとする人は出てきます。ただ、メンバーの意見を聞き、尊重し、摩擦の無いような形でまとめてくるので、出てくる成果物は全く尖りの無い、情報を並べて置きに行った、ふつーの内容になります、ふつーの。
変にリベラル化した大学教育によって、人より前に出るという感覚にマイナスのイメージを持っているかもしれません。しかし、社会人になると、そこはちょっと違うんだよなー。特に、コロナあけの人事や職場の皆さんが求めているところはそこじゃないので、早急な認識のすり合わせが必要だと思います。
人に対して、フィードバックする観点が乏しい
チームメンバーに、グループワークで感じたことをフィードバックするワークがあります。その際、同期の良かった点を書いたりチェアアップさせるのは得意ですが、改善してほしい点・啓発ポイントを知らせるのは非常に苦手です。この傾向は、業種業界に依存するのではなく、ほぼすべての会社で見られました。
私は、これは非常に大きな問題点だと思っています。
今までの環境で人にしっかり向き合ってきた経験が少ないのかもしれまん。真因はともかくこのような状況になので、より指導員・チューターの指導のの仕方やフォロー研修などでは、工夫が必要です、間違いなく。
単純に、体力がない
15:00くらいを過ぎると、明らかに疲労感が出てきます。コロナ前では、休憩時間に雑談をしたり大笑いをするなど、元気な姿が見られたのですが、会社問わず今年の受講者の皆さんはスマホを確認したり、机にうつぶせ寝をする光景が見られました。
数年間オンラインの環境で過ごしてきたため、根本的に体力が低下しているのかもしれません。でも、このくらい乗り越えてもらわないと困ります。”体調管理を大切に”とか、”ゆっくり休んで”というような甘い言葉は投げかけることにあまり意味はありません。
はっきり言って気合ですよ、気合。気合が足りないだけですわ~。