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147、誤解を防ぐことの価値について

こんにちは。
前回は俳優の「レオナルド・ディカプリオ」の話を少ししました。
俳優繋がりで好きな映画をもう一本ご紹介すると「インセプション」が最高に良い映画だと思います。
アクションというジャンルの中にも「サスペンス」という要素を盛り込んでいて、映画をみる側が話の内容を理解をするために感性と感覚を研ぎ澄ます必要がある映画なのですが、これがまたおもしろいのです。

また、無重力の廊下でのアクションシーンは非常に有名ですが、実は、CGに頼らず、物理的に回転するセットを用いて撮影が行われたとのこと。巨大なセットがゆっくりと回転することで、登場人物たちが本当に無重力状態にいるかのようなリアルな演技が実現可能となったようです。よければそのシーンだけでもみてみてください。

さて、今回は「誤解」について記事を書いてみようと思います。
今回も仕事を通じての個人的な気づきを気ままに書いていきます。
読んでいただけると幸いです。
(あくまでも個人の見解なのでご了承ください)


誤解とは何か

まずは言葉の定義を引用します。
誤解:
ある情報や意図を正しく理解できず、別の意味として捉えてしまうことを指す。

たとえば、ビジネスシーンでは、上司や同僚の発言の背景や意図を誤解し、不要な対立や混乱を招くことがあります。こうした誤解は、一見些細なものに見えても、組織全体の風通しや効率、ひいては成長戦略にまで大きな影響を与えるのです。
そして、これはビジネスシーンだけでなく、人間関係においてどのシーンにも言えることでもあると思っています。


誤解がもたらすリスクとその実例

誤解が引き起こすリスクは、個人だけでなく組織全体に波及します。例えば、プロジェクトの進行中に「こういう意図で進めている」と組織内の人とも認識を合わせていると思っていたものの、実際には関係者全員が異なる認識を持っていたために、作業の重複や無駄な手戻りが発生した経験はあるのではないでしょうか。
私自身も、かつてはクライアントからの意図や指示を十分に確認せずに進めたため、後から大きな修正が必要になったことがありました。
(もう二度と経験したくないものです)
その時感じたのは、ただ単に「聞き漏らし」や「勘違い」といった問題ではなく、コミュニケーションの質自体が信頼関係や業務の効率性に直結しているということです。
誤解が生じる背景には、情報伝達の不備、曖昧な表現、クローズな環境でのコミュニケーションの伝言ゲーム、さらには個々人の価値観や経験の違いが複雑に絡み合っています。これらを放置すれば、チーム内の連携不足や、さらなる誤認識の連鎖反応を引き起こしかねません。

そして、誤解が生じている時にさらに厄介なことは、ひとりひとりが「OK!こうゆう認識ね!」となっているときは、それが「誤解した状態」なのか「認識が統一された状態」なのかが分かりにくいということです。
(認識が合っていないのにも関わらず、「みんなそれぞれ認識が合っている」という誤解が生じていることは多々あります)


認識を合わせることの意義

認識を合わせること、すなわち共通の理解を形成することは、あらゆる組織やコミュニティを運営していくためには必要不可欠です。共通認識が形成されると、各メンバーは同じ目標や価値観に向かって行動できるため、無駄な衝突や誤解が減少し、チーム全体のパフォーマンスが向上します。
例えば、会議の冒頭に目的や議題を明確に共有すること、また各自が持つ情報やデータを透明性の高い形で共有することで、誰もが同じテーブルの上で議論を進めることができます。さらに、認識を合わせるためには、単に情報を伝えるだけではなく、相手の立場や背景を理解し、フィードバックを受け入れる柔軟性が求められます。これにより、意見の不一致があっても多角的な観点を取り入れながら合意点を見出し、最終的な目標に向かって一丸となることが可能となります。


誤解を解消するための具体的なアプローチ

では、どのようにして誤解を取り除き、認識を一致させることができるのでしょうか。ここでは、私自身が教わってきて、現在実践しながら効果を実感している方法をいくつかご紹介します。

  1. クローズの場ではなく、オープンの場でやり取りすること
      伝言ゲームは、間に人を入れれば入れるほど、個人の解釈やフィルターがかかり、最初の人から最後の人まで正しく情報を伝達することが難しくなります。なぜなら「人は聞きたいように聞いている」から。(これは自分も含めてです)
    そのため、認識を合わせたい関係者を集めて同時に認識合わせをすることや、連絡ツールも個別のものを使うのではなく複数人で見られるツールを活用することがおすすめです。また、当事者同士はヒートアップすることもあるため、冷静に状況分析できる人も入れ、互いの論点や認識が合っているのかを客観的にみてもらうことも非常に効果的です。

  2. エビデンスを残す
      口頭でのやり取りでは限界があります。「言った」「言っていない」の口論になり、結局エビデンスが残っていないので事実確認もできず時間の浪費と、信頼関係の亀裂だけが残るということはよく起こります。そのため、面倒でもメールやLINE、議事録などのテキストに残し、振り返りができるように情報管理することが重要になります。

  3. 共通のフレームワークやツールを使うことのルール決め
      プロジェクト管理ツールや共有ドキュメント、定例ミーティングなど、情報を一元管理する仕組みを導入することで、全員が同じ情報に基づいて動く環境を整えます。「これってどこに書いたっけ?」みたいなことを防ぐことで、認識を合わせるスピードが高まります。また、フレームワークはフォーマットとも言えるものです。企業によってはオリジナルもフォーマットがあるかもしれませんが、その企業で働く人はそのフォーマットに沿って情報共有を行うことで、どこにどの情報があるかの統一性を高め、抜け、漏れ、や認識のズレが生じにくい体制を構築できます。

  4. 振り返りと認識を合わせたことを合意する時間を設ける
      会議や会話を終えるちょっと前のタイミングで「認識が合っているかの確認をする時間」を設けることは非常に効果的です。現状把握と、これからの具体的なアクションについて、「この認識であっていますか?」と確認して「YES」だったら認識の合意が取れたことを記録に残し、「NO」だったら合わせるためにどこに認識の齟齬や誤解が生じていたかを紐解いてきます。最後の最後で、うやむやにしないということは非常に重要になります。このプロセスは、個人だけでなく組織全体の統一感を高め、長期的な成功を支える基盤となります。


誤解の克服がもたらす未来

誤解や錯覚を乗り越え、認識を合わせることは、ただ単にトラブルを回避するためだけではありません。正確な情報共有と共通の理解がもたらすのは、組織の信頼関係の強化や、柔軟かつ迅速な意思決定の実現です。これにより、変化の激しい現代のビジネス環境でも、迅速に対応できる体制が整い、新たなチャンスや変化に柔軟な組織が作りやすくなります。
仕事だけでなく、プライベートでも、自己認識のズレを修正し、正しい情報に基づいて判断を下すことができれば、人生のさまざまな局面でより良い選択ができるようになるでしょう。

また、現代は情報があふれ、SNSやインターネットを通じたコミュニケーションが日常的になっています。その中で、誤解は非常に簡単に拡散される状況にあるといえます。
誤解している人が、誤解したままで、そのことを「事実」と思って発信していることもあるでしょう。
そこには「悪意」を持って行動してる人もいれば、「誤解から生じた正義感」で行動してる人もいると思います。(これにはどれだけ背景理解をしている人が情報発信をしているかが重要になると思います)
だからこそ、個人が意識的に情報の正確性や信頼性を確認し、疑問があれば対話を通じて解消する姿勢が求められます。認識を合わせるプロセスは、決して楽な道ではありませんが、その先には確かな信頼関係が待っていると思って意識して取り組んでいます。


まとめ

誤解は、私たちのコミュニケーションや意思決定に潜む大きな落とし穴です。しかし、これらの問題をしっかりと解消し、全員が共通の認識を持つことができれば、組織や個人のパフォーマンスは飛躍的に向上します。
誤解が起きている状況は、具体的な対策をすることで解消できます。対策をする価値として、変化の激しい現代社会においても、柔軟かつ迅速な対応力と、信頼関係を築き上げる力を身につけ、さらなる成長へとつなげることができると思っています。

今回の記事が、皆さんの日常やビジネスシーンで誤解を解消し、認識を一致させるためのお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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