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DENON DP-400(もう手放しちゃったけどスゴクイイ)

以前のnoteで、なんでレコードが気になったのかの経緯は、ダラダラと書きましたが、レコードいいな!と本格的に火が付くには色々な下地があって。最初に選んだがのDENON DP-400だったというのも、確実に一枚かんでます。とても良いプレーヤーだと今でも思ってますし「これからレコード使いたいんだ~」という人に、間違いなくお勧めできる機種だと思います。

DENON DP-400基本情報

とりあえず、DP-400には力の入った特設サイトがあるので、レコード!気になるぜ!という人は、まずこのサイトだけで十分購買意欲沸くと思いますので、まずは誘導します。

DENON公式サイト DP-400

DP-400/DP-450USB開発者インタビュー

「開発者インタビュー」さえ読んでおけばとりあえず腹いっぱいだと思いますが、もうちょっと基本的な情報を書いときます。

DENON DP-400
発売日:2018年8月
価格:47,000~50,000円
※価格的な競合…audio-technica AT-LP120XBT-USBTEAC TN-4D/SEJBL Spinner BTYAMAHA TT-S303
カートリッジ:付属、MM針。
イコライザー:あり
アーム:スタティックバランス・S字。カートリッジ交換可能
対応回転数:33 1/3、45、78
ターンテーブル方式:ベルトドライブ
出力:RCAピン
Bluetooth出力:なし
フルオート機構:なし
オートストップ:あり(設定で無効化可能)
USBダイレクト録音:DP-400には無し、DP-450USBにはあり
主な付属品:RCAケーブル、アースケーブル、ACアダプター、7インチ用アダプター、ダストカバー(ジャケットスタンドにもなる)

カタログ的に、ここが強いぞDP-400

カタログ的にDP-400の強みというと、エントリー価格帯にしては音質玄人向きな構成であることが挙げられます。
DP-400はエントリー価格帯としては中堅くらいで、ちょっと贅沢目な最初の一台目として選ばれる機種になるかと思います。が、エントリー価格帯としてはおなじみになってきているBluetooth出力とフルオート機構(自動で針を落とす、終わったら針を戻す)はありません。USB録音機能は別グレード「DP-450USB」ならついてますので、それが欲しい方はそちらへ。でも、USB録音そんなに使う?とは思います(あくまで私的には)。
この辺りの便利機能がなぜ無いかというと、この辺りは開発者インタビューに詳しいですが、その分、上位機種で考えるような音質向上のほうに振っているからなんですよね。余計な機構を廃して、ターンテーブルの回転数を厳密に維持できる高度なモーターを積んでます。
あと、見た目がすごく今風なのも良いです。私はホワイトモデルを持ってましたが、ザ・レコードプレヰヤー!みたいな見た目じゃないのは、初心者には入りやすいです。ダストカバーはレコード使用中はジャケットスタンドになります。何気に再生中のダストカバーの置き場所とジャケットの置き場所に困ったりします。ジャケットのたたずまい含めてレコードですから、ジャケット含めてしっかり堪能したいですね。

わかりにくいですが、ダストカバーでジャケット立ててます

また「初心者だけど、そのうち背伸びもしてみたいな~」にも応えられる、RCAピン出力とユニバーサル型カードリッジが交換可能なトーンアーム。エントリー価格帯だと、3.5mmジャックしかないパターンがあるんですよね。
RCAがあると、フォノイコライザーにつなぐことができますし、そうなるとMC型にもステップアップ可能です。実際、開発者インタビューではDL-103へのカートリッジ交換も示唆されており、実際私もDP-400でフォノイコライザー通してDL-103R使いましたので、そのくらいのステップアップは許容できるモデルです。
トーンアームの交換不可、トーンアームの高さ変更不可、重量級カートリッジの取り付け不可など、上を見ればきりがないですが、そこまで行きたくなったら、別機種にステップアップです(私のように…)。

実際に使ってたところで、ここが強いぞDP-400

今はtechnicsのSL-1200MK7に鞍替えしたんですが、ぶっちゃけDP-400の音質は全然負けてないです。というか、SL-1200MK7はもっと上級者向けなところがあり、いろいろ工夫をした結果、DP-400よりいい音出せた自負があるくらいです。DP-400の音という後ろ盾があったからこそですね。
そもそも内蔵イコライザーの音がめちゃくちゃいい。
marantzのアンプでPHONO入力を使ってみたり、その後私はフォノイコライザー TEAC PE-505を購入してますが、少なくともmarantzのPHONO入力とDP-400のイコライザーだったら、DP-400の内蔵イコライザーのほうが全然良いです。元気が良いとでも言いますか。多分、音作りが今風なんでしょうね。DP-400を選ぶ場合、スピーカーには本格アンプじゃなくて、そこそこのアクティブスピーカーを使うケースもあるでしょうけど、そういった出力先でもしっかり味を出せるイコライザーだと感じました。
付属針→ortofon 2M Blue→DENON DL-103Rに乗り換えてますが、その乗り換えのたびに劇的に違いが感じられるほどに、ベースの作りがとてもしっかりしてます。
私がtechnicsに乗り換えたのは、利便性の理由と、DP-400では使えなかった重量級カートリッジ(ortofon SPU)を使いたいためでしかなかったので、音質面でまったく不便を感じたことはなかったというか、なんだったらSL-1200MK7と音質のブラインドテストしてもほとんど差はないんじゃないか?くらいに、DP-400の音質は、本当にめちゃくちゃいいです。おすすめ。
なお、オートストップはめちゃくちゃ便利です。何度かお世話になってます。機器設定でオートストップを無効化する機能もあるので、オートストップなんぞ甘え!と思う方にもおすすめです(?)

DP-400、ここが惜しかったかな…

基本的にはDP-400は諸手を挙げておすすめをするんですが、せっかくnoteに書くなら、惜しかった点も書いとけばいいじゃん、ということで(?)。

ダストカバーはダストをカバーしない

ジャケットスタンドになるダストカバーはめちゃくちゃかっこいいんですが、彼、ダストカバーという名前なんですけど、ダストをカバーできないんですよ…(?)
ダストカバーでカバーしてくれるのは、ターンテーブル表面だけで、本来ダストカバーで保護したいのはトーンアームとカートリッジ、そして針なんです。残念ながら、この部分横方向にはむき出しで、長期間使わないと確実にダストの侵入を許します。
私は保有時はダストの侵入を許すことなく12時間以内で再生をしていましたが、数日~数週間聞かない日もあるよ、という人にとっては、付属のダストカバーだけでは心もとないですね。

電源の完全OFFはできない(というか、ない)

一般的なレコードプレーヤーって、回転数の選択と電源のON/OFFって別の概念なんですけど、DP-400は回転数セレクターに「OFF」が含まれるタイプ。電源を独立させたら部品数が多くなる難点はありますが、そもそも音質にこだわったモデルであれば、電源と回転数は独立してほしかったな、という気がします。
あと、誤作動の危険もありますね。ターンテーブルや針メンテの時にあやまってスイッチ入ったら大事故です。取扱説明書にメンテ時は「ACアダプターを抜いて」の指示がありますので、ここはしっかり守ったほうがいいと思います。

付属針の性能は良いとは言えない…

開発者インタビューを読んだ方なら気付いたと思いますが、付属針については特にコメントがないんですよね…。そこは大人の事情ということでくみ取ってあげてよいと思います…。
付属針は、おまけと割り切って、そうそうに外部品を買ったほうが絶対に良いです。逆に言うと、付属針をある程度聞いた後で、外部品に交換したらしっかりとアップグレード感が感じられるので、そこが狙いの可能性も否めません。
とはいえ、付属針が初手めちゃくちゃ悪く感じるか?といったら、そうでもないですし、実際、購入して、DP-400いいじゃん!レコードいいじゃん!となったのは初期セットでの出音だったわけで、レコードの特徴を捉えられる最低限のスペックは備えてます。
DP-400を使ってあまりぱっとしなかったな、と思うなら、せめてオーディオテクニカのVM針は試してほしいですし、DP-400初期セットでもレコード良いな!と感じられたなら、ortofon 2Mあたりにステップアップすると、世界観が変わることで奇妙な笑いが出ると思います。

あれ?悪口多くなってる?いやいや、こんなことはほんの些細なことだと思います…

興味があるなら買っちゃえDP-400

ある程度のアップグレードには対応できるけど、ハイエンドの入り口までにはいかない程度のコスパ感で、実際は音質にガッツリ振ってるモデルなので、便利さよりも!音楽体験なんだ!という人には、DP-400でしょう。
もし、もうちょっと手が出るならaudio-technicaのAT-LP7か、という気がして、実際私もこの2機種で初手は迷ってました。AT-LP7はMCフォノイコライザーがあるので、最初からMC針に手を出すことが決まってる人は、AT-LP7一択かな、という気がしてます。が、MC針って高いですし、針交換できないので、めっちゃレコードへ投資する覚悟が決まった後でいいと思うんですよね。MM針のほうがメンテ効きますし、そもそもMM針でもいい音出すモデルたくさんあります。無理にMCに手を出す必要もないと思います。

ここまでDP-400を崇拝しているのに、何故安易にSL-1200MK7に手を出した?という話は、また後日にて…。

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