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古民家で暮らそう!⑬「初めての大掃除」
この移住&リノベーション体験記は、10年前に我が家が兵庫県・多可町に引っ越しをしたときのことを振り返りながら執筆していますが、今は「古民家空間 kotonoha」という民泊&レンタルスペース兼自宅、デザイン事務所として活用しています。
まずはきれいになった下記のページをご覧いただき、「ボロボロだった状態が頑張ればこうなる!」という過程を楽しんでいただければと思います。そして、是非、いつかお泊りに来てください。お待ちしております!
いよいよ自分の家に
ようやく家が自分のものになりましたのでいつでも引っ越しできるのですが、実際はそうではありません。このまま搬入すると間違いなく床が抜けますので、引っ越しの荷物を搬入するためには、先に母屋の床を全部やり直さないといけません。
それまで住んでいた賃貸の一軒家は家賃が11万円もしましたので、できるだけ早く引っ越しをするために大きな部分は工務店にお願いすることにしました。自分でDIYで床を作り直して…とか悠長なことを言っていると、いつまでかかるか分かりませんので。
インターネット接続の申込みをしても、実際に使えるようになるのはかなり先になりますので、まずは「eo光」の申込みをしました。これが無いと何も仕事ができないので、光ケーブルが敷設されている地域というのが引っ越しの最低条件でした。
数日後にネットの業者から連絡があり、まずは現地の調査をしたいということなので、多可町まで立ち合いに行くことになりました。生瀬の家から地道を使って2時間弱の道程なので、せっかく行くなら掃除道具一式を持って、初の大掃除大会を敢行することにしました。
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【最初の状態はこんな感じでした】
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集塵機を購入
あまりのホコリの多さに、家庭用の掃除機ではとても太刀打ちできる状態ではなかったので、業務用のマキタの集塵機を購入。2万8千円ほどでした。
これが素晴らしいパワーで、何でもかんでも吸い込んでくれます。多少濡れているものでも全然OKで、先端にスーパーハボキをセットするとサッシの溝や障子の枠のホコリなどのあっという間にきれいになります。しかも普通のゴミ袋をセットできるので、何となくお得な気分です。これから古民家を触ろうと思っておられる方には、おすすめです。
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釘がたくさん…
まずは、天井や壁についているホコリや蜘蛛の巣などをホウキで落としていく作業ですが、あまりにも粉塵がスゴいのでマスクを着用。ゴーグルも準備しておけば良かったです。
天井は意外ときれいでしたので、このホコリを落とす作業だけで和室はすっかりきれいになったような気がしました。床がフカフカしている部分もありましたが、とりあえず静かに歩きさえすれば寝泊まりはできそうな感じです。
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それにしても、田舎の家ってどうしてこんなにあっちこっちに釘を打ってあるんでしょう?何だか梁が可哀想な気持ちになってくるぐらいです。釘やステップル、フックなどを何百本も抜きました。錆びて木と一体化しているので、この作業なかなか大変でした。
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広い空間が出現
ホコリと蜘蛛の巣を落とした部屋を、妻が掃除機をかけていきます。掃除をするのに邪魔ですし、風を通すために襖や引き戸を全部外すと、かなり広い空間が出現しました。基本的にはずっと外したままにしておこうと思っているのですが、戸の数だけでも相当な数なので置き場が大変です。
このときは、少しでも早く住みたかったしワクワクしていたので急いで大掃除をしましたが、今思うとこの後に床を全部撤去するので、そんなに急いでやる必要もなかったかなと思っています。
でも、せっかく自分の家になったので、できるだけ早くきれいになった姿を見てみたいというのが人情です。こういった作業は、全然、苦ではありませんでした。
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荷物置き場の確保
板間の部屋の床も、かんたんマイペットを使ってひたすら拭きます。事前に小さく切った布を持って行ったので、汚くなったらどんどん捨てます。
とりあえず、廊下に面した一番小さくてきれいにしやすい部屋の掃除が完了しましたので、ひとまずはここを物置にすることにして、掃除用に持って来た荷物はこの部屋に置くことにしました。
後から改装して作った部屋だと思うのですが、使い勝手の悪い窓の付け方で、こんな中途半端に2つも窓があるとタンスも置けません。後にご近所の方に話を聞くと、以前はここにお風呂があったとのことです。
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波打つ畳
そして、こちらの写真がおそらくもっとも強烈なインパクトがあるショットです。移住直後はしばらく僕の事務所にしていましたが、今は寝室として使っています。この部屋はかなり本格的に改修をしましたので、追ってお伝えさせていただこうと思っています。
どうやったらこんなモノだらけの部屋になるんだろう…と思いますが、聞くところによると、最後はおじいさんが一人で住んでおられたとのことなので、寒さ対策として母屋の6畳の部屋を締め切って、その部屋だけで過ごしておられたのではないかと思います。不要なものは、とりあえず全部見えない部屋に押し込んでいたという状態だったのだと思いますが、おじいさんがお亡くなりになった後、親族の方が貴重品とか必要な書類が無いかタンスを全部引っ張り出してそのまま放置したというのが、この写真の状態なのではないかと思います。
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引き渡しの前に、ものすごい数の残置物を売主さんが撤去してくださったのは良いのですが、その下の床が湿気でこんな状態でした。
ここまでくるとネタとして使えるぐらいスゴい状態ですが、これはもう全部撤去して床下の空間を確保して全部やり直すしかありません。建物そのものはしっかりしているので、たぶんそれほど難しくはないでしょう。
この部屋だけこうなっているのは、雨樋が壊れて水が床下まで入って来ているか、そもそも床下の高さが低くて湿気で底が抜けているんだと思います。
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ゴミが撤去された後に、悲しく壁に残っているペナント(死語)の跡。「マイカーに…」って書いてありますが、ペナントをマイカーに貼っている人なんて見たことないです。今の子たちには、ペナントって通じないでしょうね。
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暗くて不潔なキッチン
そしてさらに不潔感が漂っているのが、このキッチンの空間です。地べたにそのままに床を貼ってありますし、先日からの雨で、案の定、天井から雨漏りしてました。流しはあまりにも汚いので撤去してくださっていましたが、根本的な構造を変更しないと、今の間取りではそれほど改善できるとも思えませんでした。
この写真を見ると流しが置いてある場所は一見室内のように見えていますが、実はここ、母屋の壁をぶち抜いて隣にある離れのまでの外だった部分の天井に波板を貼って、無理矢理室内にした空間です。
なので、この部分に床下の空間を作ろうと思って床を上げると、天井の軒の斜めになっている部分に頭が当たりますし、背丈の高さに合わせると床を下げないといけないというどっちつかずの状態になります。
やはりこの土間の部分はキッチンとして使わない方が良いと思うので、この空間は切り離して中庭にすることにしました。
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湿気は大敵
こちらは、キッチンの外にある意味不明な空間。いちおうプラスチックの波板の屋根がついていますが、風通しが悪いので追々自分で全部撤去します。
井戸を組み上げるポンプがあったのですが、残念ながら詰まっていて使うことはできませんでした。
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こちらも囲われているために湿気ていた一角。コンクリート塀があるせいで母屋に風が通らないので業者に撤去してもらいますが、全部撤去したら結構広くなると思います。
この手の部分は、自分で解体したとしても専用業者に依頼して捨ててもらわないといけないので、専門家にお願いした方が楽だし早いです。
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とにかく、どこから手を付けて良いのか分からない状態でしたが、床が出来上がるまでに何度か通って大掃除をするとかなりきれいになりました。これから古民家改修をするという方が頑張る勇気になればと思いますので、少しずつ書いていきます。次回をお楽しみに!