受け継がれるもの 6 Satoshi Cozima 2018年12月1日 01:09 彼は大きな剣を振り回し雄々しく戦う周りの大人のようになりたかった。 けして旗を持ちかくれるだけの父親のようにはなりたくはなかったのだ。 彼も年を経て父より旗を受け継いだ。 やがて彼も知ることになる。矢の、怒号の飛び交う戦場で旗を持つという意味を。 頼れるものは片手の武器のみ。消して倒れてはならぬという意味を… ひゅう と、風を切る音。さぷり、足元に矢が突き立つ。 そんな時、彼はこういうのだ。 ”うちの女神さんを狙うたぁどういう了見だ!俺のお日様色の髪にかけて絶対に守り抜いてやる!” 6 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート