サステナブルな生活の先に、リジェネレイティブな生活?
先日、とある勉強会に参加させて頂きました。
トピックは「regenerative agriculture(リジェネレイティブ アグリカルチャー)」。
私もこの"regenerative"って言葉は何度か聞いたことがあったのですが、今回初めてしっかり学ぶことになりました。
簡単にいうと、地球環境を維持する(サステナブル )に留まらず、地球を回復させてあげるような土地の扱い方(再生・リジェネレイティブ)の一例、と言えると思います。農業の文脈だと土壌再生型農業と理解ができます。
Netflixに「kiss the ground」というドキュメンタリーがあって、昨年末に見たのですが、こちらも今回のトピックと同じように、土と環境問題の話が分かりやすく説明されています。
この勉強会を通して、環境問題をよりロジカルに理解できたような、そんな気持ちに今あるので忘れない内にnoteに書いておこうと思います。
今回の私の勉強になった大きなポイント2つ✌️
1. 「二酸化炭素の排出が地球温暖化を促進させている」と理解しがちだけど、炭素というものは元々地球に一定量で存在していて悪いものではない、問題はどこに炭素が存在しているか。
プラスチックやガスなど化石燃料由来のものは近年使わないようにしましょうという動きが日本でも海外でも多く見られますが、これは、地中に長く埋まっていた炭素(化石燃料もそう)を掘り出して使用して適切に処理しないことで、結果大気中に残ってしまうということが地球温暖化につながっています。
石油も地球に元々存在するものなのになんで使ったらいけないんだろう?って環境に配慮した生活をする中でも疑問には思っていたけど理解しきれていなかったところが今回すっきり理解できてとてもすっきり嬉しい気持ちです。
2. 大気中に放出された二酸化炭素を土壌に戻すことが可能。自分のお庭やバルコニーでも出来る?!
土壌に炭素を戻す、なんか特別な機械とかが必要で自分のライフスタイルには関係ないように聞こえるけれど、実はこれ、土に微生物が多いとか土の中にミミズがいるとか、土に根っこがたくさん眠っているとか、あと土がなんらかの植物でカバーされているとか、何年も生き続ける多年草を植えるとか、そんなこと。なぜなら、微生物とか根っこって炭素でできているんだって!
自分の庭やバルコニー、規模は小さくても、もし自分を癒すために植物を育てたいなぁなんて思う人がいたら、ぜひ一緒にregenerative ガーデン/バルコニーを目指しましょう:) (ちょうど今、引っ越して来たお家のガーデンプランを春に向けて立てているところ!リサーチが終わったらプランをnoteでもシェアしたいな〜)
環境問題解決して〜って誰かに頼んだり企業や行政に求める前にまず自分でやってみることって大切だなって最近思っています。自分がまず実践者になると、初めて適切な気付きが得られるし(これをするために本当に必要なのはこれ!とかね)、その上で社会に適切なことを求めるってことが出来るんだな〜って思っています。
このリジェネレイティブ アグリカルチャーは、農業をされている方だったら、日本に昔からあった不耕起農業というものが、この土壌再生型農業の一例に挙げられるそうです。また、多年草の作物を育てることも一例に挙げられるそう。最善なのは、有機栽培で更に土壌再生型なRegenerative Organic Agriculture (今は日本で認証もあるそう!)だそうです。なのでこういった分野に挑戦されている農家さんを支援するというのも「実践者」として出来ることの一つかもしれません。
行政で言うと「4%ミル」という活動があって、簡単にいうと大気中に放り込まれた二酸化炭素を放り出した分だけもう一回地中に戻そうという取組がなされているようです。気になった方は調べてみてもいいですね。
ちなみにパタゴニアはこのリジェネレイティブ アグリカルチャーのプロジェクトを既に始めていて、多年草の小麦で生産した『Long Root ビール』というものを販売しています。
今よくある農業では、一年草といって一年でサイクルを終えるのに適した品種を使用して食べ物が作られています。これは、収穫量を増やすために品種改良で作られたものなのですが、根っこが短いがために植物がタネを残そうとして結果小麦とか稲の実が多くつくため食物生産で主流になっています。それを多年草の品種で代替すると、根っこが年月が経つにつれどんどん伸びて、土壌の生態系がより豊かになるとのことで、リジェネレイティブ アグリカルチャーの商品化の一例となっています。
すごく勉強になったなぁと大満足な勉強会でした!これから自分の出来ること、まずはregenerativeなお庭のプランを考え始めたいと思います:)
ではまた〜!