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出る杭になれ!というマッチョ思想がしんどい人は、○○でチャレンジしたらいいと思う。
今日は判断力の身につけ方というテーマで話をしたいと思います。
皆さんのお仕事や今取り組んでいることにも関係すると思うんですけれども、そうはいっても、この判断力というのはいろんな捉え方ができるので、ここでは2つに分けて考えます。
「土俵に立つ力」と「土俵で勝つ力」
まず「判断する」という行為にチャレンジできるのか、という「土俵に上がる力」。
そして、その判断した結果、正しい答えを導いて物事をうまく進めることができるという「土俵で勝つ力」の2つです。
これは相撲で例えていて、土俵にあがって闘うというのは、仕事でいえば、判断するポジションに立って責任を持ってそれを決めきるということ。ミスったら周りに迷惑をかけるし怒られるかもしれないというリスクたっぷりの「土俵」に立つということです。
その土俵に何度立ったところで、相撲に勝たなければ評価はされません。仕事でいえば、正しい判断ができなければ意味がない。間違った判断をする人に何度も決裁をされていては組織みんなが困ってしまいますよね。
自分で判断して仕事をするために
でね、判断力を話をするときに、この「土俵に立つ力」と「土俵で勝つ力」がが混同されて話されてしまうなあと思っていて。
例えば、あなたがまだ新卒で右も左も分からないような、その職場の初心者だとします。そんななかで何か仕事を任されたら、あなたならどうしますか?
おそらくですね、いきなりその仕事をガンガン進めちゃうんじゃなくて、判断する前に、上司や先輩に確認すると思うんですね。「このやり方でいいんですか」「どうしたらいいですか」と。
だってまだヒヨッコなので、勝手に判断したらミスってしまう可能性の方が高い。だからつどつど確認していくほうが無難に物事を進められるでしょう。
でね、最初のうちはそれで良いんですけれども、そのいちいち確認しながら仕事をするっていう状況をずっと繰り返していると、その組織にとってあなたはきっとお荷物になっちゃうよね、っていうのは容易に想像がつくんじゃないかなぁと思います。
「土俵で勝つ力」がないからといって、いつまでも土俵に上がろうとしてこない新人に、誰も期待しないですよね。どんな新人であっても「土俵に立つ力」は求められるんです。
新人のあなたは、ある程度「人に確認しながら仕事をする」という練習期間を経たら、「誰に確認せずとも、自分で判断して仕事をする」というのにチャレンジしないといけない。要するに土俵に立たなきゃならない。
もちろん、土俵に立った以上、負けたら言い訳無用です。あなたの判断が間違っていたら怒られるし、周りい迷惑がかかるし、あなたの評価は下がるかもしれません。それは当然のことです。
それでも、あなたはいつか土俵に立たなきゃいけない。土俵に立たないことには「土俵で勝つ力」は身に付かないんですね。
土俵で負けることに不寛容な環境
でね、土俵に上がったけど負けちゃった、つまり自分で判断してやってみたけど間違ってしまった、というケースは、当たり前ですがたくさん経験するはずなんですが、
あなたのいる組織がね、そういう土俵に立って負けたときにその人を責めたり冷めた目で見たり、絶対に勝てるようになるまでは土俵に立つな!と、失敗を許容しない、ミスが許されない環境になっているとですね、あなたの判断力の成長は、きっと止まってしまうことになると思います。
まだ初心者のあなたは失敗を恐れず果敢に挑戦しないといけないのに、それにチームや組織が寛容じゃない時もあると思います。
日本の多くの組織ではミスは許されない、失敗はできるだけしないようにしましょうって言う風潮が強いと思います。その原因は教育現場の学校がそうだからなんですけれども、基本的に減点主義で教育がされるので、社会の構造としても減点主義が広まっていて、何かミスをしたらダメ、ミスを絶対にしないと言えるまでは土俵に立ったらダメよ、チャレンジしない方がいいよってなってるのが結構多いかなと思うんです。
出る杭になれ!というマッチョ思想はしんどくないですか
でね、そんな環境にいるあなたに対して「そんなことを恐れずに土俵に立ってみよう!」「チャレンジしてみなさい!」っていうのは、僕は酷だなぁと思うんですね。
もちろんね、「そんな環境をぶち破れ!」「打たれていいから出る杭になれ!」っていう気持ちも結構ありますし、ぼくは自分自身に対しては結構そういう見方をするんですけれども、
このマッチョな思想って、万人に再現できるやり方じゃないよねって思うんです。周りが出る杭を打つ環境にいるのに、わざわざ出る杭になるのはぶっちゃけしんどいじゃないですか。
だからちょっと僕が提案したいと思っていることがあります。
もちろん、周りの環境がどうだろうが、どこかのタイミングでチャレンジをするっていうのは最低限必要なんですけれども、出る杭になって打たれるというのは痛いですから、無駄に何度も何度もチャレンジしなくて済むように、できるなら練習してる段階から勝率をあげておきたいじゃないですか。
そういうやり方があるよ、という話です。
空気を吸うように他人に土俵に立つ
これはね、結構シンプルな話なんですけれども、案外やっている人が少ない印象です。それは、上司でも同僚でも社長でも誰でもいいので、あなたの環境で何か課題を抱えている人っていうのは見つかると思うので、その課題に対して「自分がその人だったらどう判断するだろう?」っていうのを常に考えておくということです。
「上司はこういうところで今の組織の問題を考えているんだなぁ」「自分が上司だったらどんなふうにして今の組織の問題に向き合うだろうか」とか、
例えば伝え方が下手で周りから嫌われている人を見たときに「じゃあこの人はどんな風に伝えたらよかったんだろうか」「自分が同じ立場だったらこんなふうに誤解を生まずに伝えられただろうか」とか、
人間関係がギクシャクしているところがあったときに「自分がその渦中のあの人だったら、どんなふうにしてチームをよりよくまとめていくだろうか」とか、
新規事業を任されたエースの同僚が隣にいるなら「自分がこの人だったらまずは何からどう取り組んでいくかなぁ」とか、
そういうですね、他人の土俵に立ったつもりになって、自分がこの人だったらどうしてるかなっていうの常にシミュレーションすることを、まるで空気を吸うように毎日何十回何百回とやれるようになると、めちゃめちゃ強くなるなぁというふうに僕は思っています。
本物の答えを取りに行って確かめる
もちろんですね、土俵に立っても勝てない実力なのが今の状況だから、今自分は本物の土俵には上がれないわけなので、そういうシミュレーションをしたところで、ほぼほぼ間違った回答しかでてこないこと思うんですけれども、
ポイントはそこからですね、例えばさっきの例で行けば、上司が組織の問題に対して、どういうふうに取り組んでみて、その結果どうなったのか、というのを、しっかり観察したり本人に聞いてみたりして検証するわけです。
新規事業担当の同僚がどういう試行錯誤をして、何が失敗して、何がうまくいったのか、その答えをちゃんともらいに行くんですね。
他人の課題に対してシミュレーションする、というところまでは誰でも簡単にできると思うと思うんですけども、そこに対してちゃんと本物の答えを取りに行くんですよ。これが大事なんです。
そうやって何度も他人の課題に対してシミュレーションして、その結果の答えを取りに行って、自分のシミュレーションが正しかったのか検証して、という、いわば他人の課題でPDCAが回すという。
これがいいのは、シミュレーションでしかないので、自身はあまり労力がかからないんですよね。実際に課題に向き合ってる上司や同僚に比べたらたいしたことはない。
実際に土俵に立って闘うとなるとめちゃめちゃコストかかるし大変なんですけど、この方法はどこまでいっても想像の範囲なので、もちろん本当に土俵に立つことよりかは学びは薄くなるんですけども、簡単にできちゃうのでこれは何度だってやれるんです。
これってつまりスポーツで言うところの○○
そうやって何度も想像の中でしっかりとシミュレーションして失敗を重ねていくと、判断力が上がっていくんです。そこで、手を上げて土俵に立つわけです。そうすると、あんまり土俵に立ってないわりには、結構な勝率で勝てることが多くなります。
...というふうに、まずでぼくだけが知っている新しいことをしゃべってるような風に言いましたけれども、これは普通にスポーツの世界とかでいう「イメージトレーニング」なんですよね(笑)。
イメージトレーニングと聞くと簡単に聞こえると思うんですけれども、これをちゃんと仕事でもやっている人っていうのが僕はあんまり多くないんじゃないかなぁと思うんですね。
自分に降りかかった課題とか、自分に与えられたミッションに対してだけ、しっかり考えて試してみてとPDCAを回してる人の方が圧倒的多数だなという感覚があります。他人の課題で勝手にPDCA回す人って少数なんですよたぶん。
だから、ここがね、チャンスなんです。
もし、なかなか今いる場所で成果を出せなかったり、まだまだ初心者でもっと早く成長したいなと思っている方がいたら、ぜひ仕事におけるイメージトレーニングをやってみるのをおすすめします。そうすることで「土俵に立つ力」と「土俵で勝つ力」の両方が身について、判断力を総合的にしっかりと伸ばしていけるんじゃないかなと。
これはけっこう誰でも再現性のある方法だと思うので、みんなそんな風にやっていけると良いのかなあっていうの思ったところでした。
(おしまい)
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