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太陽光発電システムと蓄電システムの最適な容量の計算式・ロジック

太陽光発電システムに蓄電システムを組み合わせた場合の詳細な要件定義を行います。

【目的変数】

  1. 投資コスト最小化

    • 目的関数: 初期投資コスト (PV容量 × kW単価 + PCS容量 × kW単価 + 蓄電池容量 × kWh単価) の最小化

    • 制約条件:

      • 余剰率 ≤ 10%

      • 過積載ロス ≤ 15%

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

  2. 投資回収期間の最短化

    • 目的関数: 投資回収年数の最小化

    • 制約条件:

      • PV自家消費 + 蓄電池活用による年間電気代削減額 ≥ 初期投資 / 目標回収年数 (例: 8年)

      • PV容量 ≤ 最大設置可能容量

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

  3. 累積メリットの最大化

    • 目的関数: 電気代削減額の累積 - (初期投資 + ランニングコスト) の累積の最大化

    • 制約条件:

      • PV容量 ≤ 最大設置可能容量

      • 余剰ロス + 過積載ロス ≤ 40%

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

  4. 環境価値の最大化

    • 目的関数: CO2排出削減量の金銭価値の最大化

    • 制約条件:

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

  5. BCP対策の最適化

    • 目的関数: 停電回避時間の確保とその経済価値の最大化

    • 制約条件:

      • 蓄電池の定格容量 ≥ BCP用容量

      • 非常時の最低負荷に対し、目標の停電回避時間を確保

【説明変数】

  1. 屋根面積・パネル設置可能面積

    • 最大設置可能PV容量 = 屋根面積 × 係数 (例: 0.15 kW/㎡)

    • 一部設置容量 = 最大設置可能PV容量 × 設置率 (例: 60%, 80%)

  2. 需要家の許容予算

    • 予算制約: 初期投資 ≤ 許容予算

  3. 販売施工側の許容売り値

    • 販売価格制約: 初期投資 ≤ 許容売り値

  4. kW単価, kWh単価, その他原単価

    • PV容量 × kW単価 + PCS容量 × kW単価 + 蓄電池容量 × kWh単価 ≤ 予算 / 許容売り値

    • 原単価マスタから自動計算

【ゴールシークのためのロジック】

  1. 投資コスト最小化

    • 目的関数: 初期投資コスト = PV容量 × kW単価 + PCS容量 × kW単価 + 蓄電池容量 × kWh単価

    • 制約条件:

      • 余剰率 = (PV発電量 - 自家消費量 - 蓄電充電量) / PV発電量 ≤ 10%

      • 過積載ロス = (PV容量 - PCS容量) / PV容量 ≤ 15%

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

    • 最適PV容量、PCS容量、蓄電池容量を非線形最適化で求める

  2. 投資回収期間の最短化

    • 目的関数: 投資回収年数の最小化

    • 制約条件:

      • PV自家消費 + 蓄電池活用による年間電気代削減額 ≥ 初期投資 / 目標回収年数 (例: 8年)

      • PV容量 ≤ 最大設置可能容量

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

    • PV容量、蓄電池容量を変数として最適化

  3. 累積メリットの最大化

    • 目的関数: 電気代削減額の累積 - (初期投資 + ランニングコスト) の累積

    • 制約条件:

      • PV容量 ≤ 最大設置可能容量

      • 余剰ロス + 過積載ロス ≤ 40%

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

    • PV容量、蓄電池容量を変数として最適化

  4. 環境価値の最大化

    • 目的関数: CO2排出削減量の金銭価値 (インターナルカーボンプライシング等)

    • 制約条件:

      • 蓄電池容量 ≥ BCP用容量

    • PV容量、蓄電池容量を変数として最適化

  5. BCP対策の最適化

    • 目的関数: 停電回避時間の経済価値の最大化

    • 制約条件:

      • 蓄電池の定格容量 ≥ BCP用容量

      • 非常時の最低負荷に対し、目標停電回避時間を確保

    • 蓄電池容量を変数として最適化

以上の要件をもとに、太陽光発電と蓄電システムを組み合わせた最適なシステム構成を導出することができます。特に、BCP対策の観点から蓄電池容量を適切に設計することが重要です。

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