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500文字の建築試考

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永本の建築に対する興味、考え、学びを毎日500文字で書きます。
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500文字の建築試考「都市の輪郭」

わたしたちは都市の輪郭を意識しているだろうか。 東京、大阪、横浜、名古屋、わたしが住んでいる神戸などの都市では、昼と夜の景色がまるで異なる。 昼間は空が都市の輪郭を作る。 夜間は電気が都市の輪郭を作る。 昼間の都市の風景は空から注ぐ光によって輪郭が型取られる。 日光が屋根を照らし、壁を照らし、空はオフィスビルのガラスに映り込み、木の葉の間にチラチラ揺れて覗き、時間の移ろいとともに青や灰や橙に色を変えてその時限りの風景となる。 20世紀以降の電気の普及により、日光がない

500文字の建築試考「この自粛が明けて、まずするべきこと」

2020年5月24日。 もうすぐ、全国で新型コロナウイルスの流行対策としての自粛期間が終わろうとしている。 去年と同じような生活に戻れるわけではない。 しかし、また新しい、この自粛が明けたからこそ光が満ちている世界へと戻れそうな空気感を感じている。 そこで、この自粛が明けて、まずはじめにしようと思っていること、というよりはするべきだなと思っていることを簡単にだが挙げて、宣言とする。 わたしはこの自粛が明けたら、まず小さな世界に目を向ける。 すごくすごく小さな世界に。