生物進化論は大嘘!③ ~中間的生物の不存在~
前々回のコラム、前回のコラムでは、通説とされる化学進化論が科学的に全く証明されていないことを紹介した。原始地球の「原子のスープ」から生命が自然発生したという証明は為されていないのであった。
今回は、ダーウィン進化論の現代版、ネオ・ダーウィニズムの理論について検証する。
ネオ・ダーウィニズム理論の骨子
ネオ・ダーウィニズム理論では、進化を次のように説明している。
【ネオ・ダーウィニズムが主張する進化プロセス】
1.親から子へと遺伝子が正しくコピーされるため、特定の形質が遺伝し、たいてい親と似た子供が生まれる。
2.しかし、ごく稀にコピー・ミスが発生し、どちらの親とも違った遺伝子を保有する子供が生まれる。この突然変異を起こした遺伝子を持つ子供は、親とは少し違った生物になる。
3.この変異が生存に有利に機能する場合、その子は子孫を残しやすくなる。
4.世代を経るうちに、この変異を持った個体が種の中で多数派になり、種が進化する。
これがネオ・ダーウィニズム理論が主張する進化プロセスであり、同理論の信奉者は、この理論によって、驚くべき生物の多様性が発生したプロセスを説明できるという。
中間的生物の化石は見つかっていない
しかしながら、突然変異と自然淘汰による進化が、実際に観察されたことなど、あるのだろうか。皆が何の疑問も抱かずに、生物進化論を真実だと思い込んでいるが、仮に生物進化論が真実であるならば、生物進化論者はその進化の瞬間に生ずる現象をどのように説明できるというのであろうか。例えば、人間が二人の子供を産んだとして、1回目の出産では半魚人が生まれてきて、2回目の出産では魚が生まれるとでも言うのであろうか。2024年現在、世界人口が約82億人いるが、半魚人は一人もいないし、他の動物と人間の中間種も一人も生まれていない。また、有史以来、他の動物と人間の中間種が生まれたという記録もない。生物進化論者は、有史以来の数千年だけ生物進化がたまたま止まっていたとでも主張するのであろうか。一方で、現在、地球上には、おびただしい数の生物が存在する。まだ知られていない生物も含めた地球上の生物の総種数は500万~3,000万種と言われている。そして、それぞれの生物が異なる外形にデザインされており、驚くほど精巧な機能を持った生命体に仕上がっている。実験室の実験結果では、遺伝子のコピーミスからは、奇形な生物しか発生していないが、生物進化論者は蝶々や孔雀のような美しい生物を含めた500万~3,000万種の発生をどのように説明できるというのであろうか。
突然変異と自然淘汰による進化論が真実であるならば、進化の過程では、現在の生物に進化するまでの「中間的生物」が存在していたことになるが、この点に関して、興味深い研究結果を紹介しよう。
2018年5月30日付けAFP報道によると、ロックフェラー大学・バーゼル大学の研究チームが生物進化論の定説を揺るがす研究結果を発表した。同チームは、世界中の研究者が10万種の動物から採取し、遺伝子データベースに蓄積した遺伝子の断片「DNAバーコード」500万個を徹底的に調べた。研究結果のポイントは以下の通りである。
1.『今日、地球上に生息する生物種のうち、人を含む全体の9割が20万年前~10万年前に出現したことが明らかになった』
すなわち、『動物種の90%が遺伝学的見地から言えばほぼ同年齢』ということになる。
2.『生物種には明確な遺伝的境界があり、2つの種の間に位置する中間種はほぼ皆無』だという発見だ。
ダーウィン自身、化石記録が自分の理論を証明できないことを知っていた。しかし、ダーウィンは、自説が間違っているとは認めず、発見された化石記録が、まだ不完全なのだと主張していた。しかし、現在、化石記録は、ほぼ完全なものとなったと言われている。移行段階の中間種の化石が発見されていないという事実を認める必要がある。
突然変異は進化の原動力になり得るか
突然変異というコピー・ミスが進化の原動力と論ずることの不当さは、少し考えてみれば分かる。
例えば、紙の六法全書の書籍をパソコンでタイピングしてコピーした場合を考えてみよう。六法全書の1ページ目を、何億回もパソコンで写している間に、タイプ・ミスが集積して文章の量が増えたことによって、内容が多様化・高度化し、やがて六法全書一冊 のみならず、世界中の大図書館の全分野の全ての蔵書が完成したと言われて、信じる人など誰もいないであろう。単純なタイプ・ミスが情報の質を下げることは、誰でも分かっている。
同じ考えは、遺伝子のコピー・ミスにも当てはまるであろう。原始生物のコピー・ミスが繰り返されることで遺伝子の情報レベルが上がり、地球上のあらゆる複雑な生物が生まれたという仮説など到底、容認できない。
実際に、一つの細胞が一定の割合でコピー・ミスを生じながらコピーされ
てゆくと、やがて生物として機能できなくなってしまうことが、数学的に証明されている。また、実験室でコピー・ミスによって作り出された突然変異体のほとんどが、生存も難しいような奇形である。それらの事情を考慮すると、コピー・ミスによって生じた生物のバリエーションに、どんな自然選択が働いたとしても、まともな生物が発生するとは考えられない。私達、人類は生物進化論者が主張する遺伝子のコピー・ミスによる進化など1回も見たことがなく、その証拠など皆無であることを受け止める必要がある。
このように、突然変異と自然選択によって原初生物から万物の霊長たる人間までの進化を説明する、現代の生物進化論「ネオ・ダーウィニズム理論」は、全く科学的に証明されていないのである。前回のコラムで紹介したビッグ・バンという言葉の生みの親であるFred Hoyleは著書「Evolution from Space」の中で、ダーウィン進化論を「子供だましの与太話」と断じているが、筆者も全くその通りであると考える。ダーウィン進化論は子供だましの理論であろう。
→次回のコラムへ続く