生物は創造されたのか ~創造主についての科学的考察~
生命の起源は原子のスープだとする進化説が現在、通説とされている。しかし、以前のコラムで、原始のスープからランダムなプロセスによって、「自然に」高分子が発生し、生命が誕生した確率は、実質的にゼロであることを述べた。それでは、原初の生命はどのように誕生したのであろうか。
生物の精巧な機能は、自然発生できるか
今、地球上で最も単純な構造をしている単細胞生物でさえ、自動車の構造より遥かに複雑であると言われる。万物の霊長たる人間は、単細胞生物よりも複雑な構造をしていることは当然であり、他の動植物も様々な信じられない能力を有している。
以前のコラムで紹介したとおり、「ファーブル昆虫記」の著者であるジャン=アンリ・ファーブルは、アラメジガバチは地球上に誕生した最初の世代から、人間の生理学者・解剖学者・医者レベルの知識・技術を持った状態で誕生したと結論づけた。
また、以前のコラムで紹介したとおり、セス・ロイド等のMITの研究グループは、植物の光合成系は何らかの量子計算を行っているという、驚愕すべき研究結果を発表した。しかも、光合成のエネルギー輸送プロセスの効率は、人口エネルギーよりも、はるかに高く、植物の量子コンピューターは、人間の脳がつくったコンピューターより、はるかに優秀だということが分かっている。
このような動植物がランダムな分子結合プロセスによって「自然に」発生したという進化論など到底、受け入れられない。人間では解明できないほど精巧な仕組みを持った動植物が自然発生したという主張は、ある日、何もない海の中から突然、超高性能な飛行機が発生したと言っているようなものである。地球上の生物の総種数は500万~3,000万種と言われているが、生物進化論の信奉者は、海の中から突然、超高性能な飛行機が「自然に」発生するような現象が500万~3,000万回も起きたとでも言うのであろうか。そのようなことは、あり得ないであろう。
生命の誕生に必要な知性
生命が自然発生できた可能性が実質的にゼロであり、部品である分子の組み立てが必要であるならば、組み立てるための「知性」が必要だったということになる。
クラフォード賞受賞者であり、ビッグバンという言葉の生みの親であるフレッド・ホイルがチャンドラ・ウィクラマシンゲとの共著「Evolution from Space(邦題:生命・DNAは宇宙からやって来た)」において、宇宙での最初の生命の発生について、以下のように述べている。
以上がフレッド・ホイルの主張であるが、動植物が持つ、奇跡のような能力に鑑みると、筆者も地球上の生命が自然に発生したとは考え難く、ホイルが言うように、地球人の知能とは比べものにならないほど、強力な知能を持った「存在」が生物を設計したとしか考えられない。
また、前回のコラムなどで述べたとおり、あらゆる物質は存在しないと考えると、物質世界とは別次元が存在するということになり、したがって、ホイルの「知性や意識の本質は、そんな複雑な構造とは別の次元にあると思われる」という主張も合理的であろう。
生物進化論は出鱈目な理論によって創造主の存在を否定したが、科学のあらゆる証拠をもってしても、ホイルが言う「宇宙的な知性(コズミック・インテリジェンス)」の存在を否定することは困難であろう。地球人の知性をはるかに上回る、超強力な知能の存在を認めることを、科学がロジカルに要請しているとも言えるだろう。
→次回のコラムに続く