DTM 難しいと感じた瞬間【引き算の感覚】
DTMやり始めたころ、「引き算」のバランス感覚に慣れるまで、苦戦したことを覚えています。
僕が勝手に名付けた「引き算」の感覚を、この記事で紹介させていただきたいと思います。
特にMIXに挑戦してみたいと思う人は、必見の記事かもしれません。
① 音量の引き算
今では当たり前ですが、以下のような感覚が始めた頃は全くといっていいほど「無」の状態でした。
トラックが複数あって、各トラックのフェーダーを調整する場合を例にしてみます。
メインのトラック(ボーカルとか)を目立たせたいなら、その他のトラックを下げる。
フェーダーバランスに関しては、一般的には、ベースやキックを軸に、その他を調整するというやり方をよく聴きますが、今は例え話としてご覧ください。
結局、目立たせたいものではなく、それ以外を下げる(引き算する)ということが、なかなか慣れるまでに時間を要したのを覚えています。
ファッションであれば、目立つために、派手な色を加えたり、アクセサリーを加えたりと、対象となるモノに対して「付け加える」のが主流だと考えられます。
DTMに関しては、まったく逆の発想になるのが、面白いところです。
② EQの引き算
マスキング対策のEQではなくて、サウンドメイクをする場合のEQのお話になります。
先ほどのフェーダーと近いお話しですが、例えば高音域だけを上げたい場合、以下の2通りの考え方ができると思います。
高音域をブーストする。
低音域と中音域をカットする。
高音域を目立たせたいなら、そのまま高音域をブーストすればいいと考えるなのが通常だと思います。
しかし、
低音域と中音域をカットすれば、おのずと全体を見たときに、高音域が上がっている状態に変化します。
フェーダーにしかり、EQに関しても、以下のような考え方ができるようになります。
何かひとつを下げれば、他が目立つ(上がった)状態になる。
どこでどう活用するかは、楽曲や制作者の意向によりけりですが、とても興味深いものだと感じました。
③ 「引き算」から学んだこと
引き算を学んだ事で、大きな気付きが芽生えました。
エンジニアさんであれば、当たり前のことですが、当時の僕には活気的でした。
それは「比較」のテクニックです。
ざっくりですが、以下に一覧を記しました。
大きい音と小さい音
明るい音と暗い音
左から出る音と右から出る音
前に出る音と後ろの音
ステレオ出力とモノラル出力
ひとつの曲で、いろんな比較対象のトラックを作成すると、音の印象や楽曲表現の幅が増えるということです。
むやみやたらにやれば良い訳ではありませんが、こういったグラデーションを持てば、役に立つこともあると感じます。
MIXは、時には、水彩画を描くような気持ちになるかもしれません。
音楽的な表現は、こういった所でも活かせるものと学びました。
今は、「明るい」「暗い」など、両極端の説明でしたが、「中間」も取り入れた3段階の要素も、トラックによっては可能なはずです。
聴く人が楽しめるように、こういった配慮も取り入れるように工夫してみると、より一層DTMが楽しめると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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