目からウロコの「コーチング」
今回は、目からウロコの「コーチング」を要約してきます。
私の本の要約は、忙しい人でも5分程度で読んでいただけるようにポイントをギュッと絞って解説いたします。
そもそもコーチングとはどんなスキルなのでしょうか?
コーチングとは「自発的に行動を促すコミュニケーションスキル」です。
あなたもこれまでの人生で、親や上司からこれをやりなさい!と指示されてやる気が出なくなったことがあったかと思います。
本書では、上司がどんな接し方をしてくれたらあなたが自発的に動けるのか?を解き明かすヒントが記載されています。
その内容をもとに、あなたが上司なら部下に対しての接し方の改善の気付きがあると思います。
この本の結論は
あなたのコーチングで部下の能力を最大限ひきだそう!という内容です。
あなたは仕事で壁にぶち当たった時どう対処していますか?
・頭がぐちゃぐちゃで何からやればいいかわからない。
・誰に相談していいかわからない。
・上司に相談しても、いいからやればいいんだよ!という精神論しか返ってこない。
こうなると八方ふさがりで、前に進めなくなってしまいます。
信頼する人に話を聞いてもらって、心から救われようやく前にすすめるという経験をした方もいると思います。
コーチングでは、これが正解です。
また目標を設定して、その目標を達成するまでのサポートをしてくれる存在がいたら自発的に行動に移せます。
あなたが上司であれば、このような接し方を部下にするとこによって部下はあなたに信頼を寄せてくれて目標達成につながっていくと思います。
本書で書かれている、コーチングの重要なポイントを3つにまとめました。
1、なぜコーチングが必要なのか?
コーチと言うとまず、スポーツ界のコーチを思い浮かべる人が多いかと思います。
コーチのポジションに着く人は現役時代に輝かしい成績を残した人が多くて高いスキルやノウハウを選手に伝えて指導をするイメージがあります。
しかし、現役時代名選手でコーチとして結果が残せる人と、チームをダメにしていますコーチがいます。
ここを考えることが、コーチングの第一歩です。
この結果をだせるコーチと、失敗コーチとの違いですがこうなります。
★結果をだせるコーチ
選手一人一人の技能を見極めて、優れた部分に焦点を当てて伸ばせる人。
★失敗するコーチ
自分のノウハウを押し付けて、それに合わない選手を潰してしまう人。
ポイントは・・・
◎選手に目を向けるのか?
◎自分の過去の栄光に目を向けるのか?
前提としてここが違います。
ビジネスの世界でも同じことで、上司が厳しく自分のやり方を押し付けてしまうと、大事なビジネスシーンに直面した時に、上司の指示がないと判断に迷って動けない。このような状態を招いていまします。
特に今の時代は、精神論で仕事をしてきた人が上司の立場になっていますので、若手に教えるときにどんなコミュニケーションをとったらいいのか?わからず、最近の若いもんは、、などという言葉で若い世代を否定します。
逆に若手社員たちは、そんな精神論を振りかざす上司をみては
上司の言ってることは、さっぱりわからん!という双方が理解しえない存在になってしまいがちです。
これには時代背景もあります。
バブルが崩壊して、生きることに貪欲な世代と、物やサービスが溢れかえって、生きることに昔ほど苦労しない世代とは、仕事に対する考え方も違ってきて当然です。
では、このような違った社会背景で育ってきた人をどうやって育成すればいいのでしょうか?その必要に迫られた手法がコーチングなのです。
会話によって相手の優れた能力を引き出して、前に進めるようサポートして自発的に行動することを促すスキルなので、指導をするという概念はありません。
これは、ビジネスでも使えますし、家族、友人、恋人でも会話をする相手全般に使えます。
ここで一つ考えてみてください
あなたが考える100%の答えを相手に押し付けて相手が気乗りしないままモチベーション低く行動した場合と、あなたが考える50%程度の答えを自分で導きだしてモチベーション高く行動した場合どちらが成果をだせると思いますか?
答えはもちろん、後者になると思います
自分の考えを、相手に押し付けるという行為は、結果が不安定になり今の時代に合わなくなってきてます。
2、相手の中に眠っている答えを引っ張り出す
ここでは、「銀座のクラブのママMさん」のスキルが紹介されています。
色気だけで客を呼んでもその期待感は長くは続かない。
こういった表面上のテクニックだけでは意味がないとMさんは言っています。
では、どうすればいいのか?
お客さんが、Mさんに会いたいと自発的に行動するからこそ、お客さんに楽しみが生まれるといいます。
その為には、相手を認める言葉や真剣に相手の話を聞くという傾聴のスキルが必要です。
会話こそが、相手のやる気を引き出す秘訣なんです。
あなたもこんな経験ないですか?
一人ではアイデアが生まれなかったけど、二人で話をしていたらアイデアが出てきた。
これは、相手との会話の中で生まれた、「あなたの奥底で眠っていた答え」なんです。
質問されてすぐ出る答えは、いつもあなたが考えていることです。
大切な答えは、もっと深い記憶の奥底で眠っていてなかなか出てこないんです。
ふとしたことで、ひっぱり出されるかもしれません。
会話をしながら自分自身と向き合うと、答えをひっぱりだす作業ができます。
これこそがコーチングの神髄です。
質問して、聞いて、受け入れるだけ。この3つでコーチングは機能します。
実は、コミュニケーションは話すことだと誤解している人が多いです。
話すことに意識が向いているので、話を聞きいれることが満足にできていないんです。
話下手というのは、実は聞き下手とも言えます。
でも、いざ相手の話を聞こうと思ってもイライラしてしまったり、相手の話を遮ってしまったり、経験談を伝えようと思ってしまったり、聞くことがいかに難しくハードなものなのか体感できます。
そんな時に有効なのは、「復唱のスキル」です。
実際の例をみてみましょう。
コーチングのトレーニングを受けたエステサロンの経営者の話です。
エステティシャンは子育てを終えた主婦を中心に採用していました。
しかし、支店長とエステティシャンとの折り合いが悪く、やっと育ったスタッフが退職していってしまいます。
人間関係が問題と、経営者は頭を抱えていました。
そんなあるときに、エステティシャンのAさんが仕事に向いてないという理由で退職願いをだしてきました。
ここでサロン経営者は、コーチングの復唱のスキルをつかってみよう!
早速実践してみました。
経営者は、Aさんに
「そうか、やめたいのか、、仕事に向いてないと思ったんだね」
このようにサロン経営者は答えました。
まさかの返答に、Aさんは絶句します。
引き止められるとか、反対されるとか、否定されるかと思ってたのに
まさか、辞めると言った自分が受け入れられてしまった。
しばらくしてAさんは、サロンの中に性格が合わない人がいると、辞めたいと思った本当の理由を語りはじめました。
復唱のスキルを駆使して、サロン経営者は徹底的に聞く!ということに徹したわけなんですが、Aさんはもう一度考えてみてもいいですか?と言って帰っていったようです。
Aさんは、感情だけが先走って辞めたいという思考回路になったのですが、サロン経営者に受け入れてもらったことで安心して、なんで辞めたかったんだろう?と自分自身との葛藤がはじまったようです。
これこそが、相手の気持ちが一歩前進した例です。
感情が先走って自分自身の事が見えなくなってしまうことはよくあると思います。
そんな時に上の立場である、あなたが前に進めるように背中を押してサポートできたら本当にいいですよね。
あなたもそんな存在がいたら安心できると思います。
3、コーチングの目標設定について
コーチングの目的は、相手の目標達成のサポートすることです。
なので、目標設定をしていないとやる意味がありません。
また目標といっても個人によってさまざまなのです。
マズローの五段階欲求の表を見てください。
マズローの五段階欲求ににもあるように、人間の欲求には階層があります。
上記の図が示すように、下の階層の欲求ほど優先順位が高いので、それが満たされてないのに、なんで自活的に行動出来ないだ!と怒ったところで改善もできません。
生理的欲求とは、食欲、睡眠欲。
安全欲求とは、病気や事故から身を守りたいという欲求。
愛・所属欲求とは、家族、会社など集団に属していたいと欲求。
承認欲求とは、他者から認められたい欲求。
自己実現欲求とは、理想の自分を実現させたいという欲求。成長欲求。
また目標は、具体的にする必要があります。
まず、お金をかせぎたい!という目標にしても
お金を稼いで何をするのか?人それぞれです。
お金をかせぎたい!は目標の大カテゴリーになるので、そこから具体的な目標にしていく必要があります。
こうすることで、相手とコーチが同じ認識でゴールに向かう事ができます。
コーチが目標を達成した!と思っても相手が目標を達成したと感じていないなど、このような行き違いが防げます。
もう一つのコツは目標を視覚化することです。
先ほどのお金を稼ぐ!という例をもとに考えてみます。
★お金を稼いで、幸せな家庭を築いているイメージ
★会社で重要なポジションにつき認められながら仕事をしているイメージ
★会社を退職して、南の島で自由な生活をしているイメージ
このように目標をイメージさせるとこで目標達成への意欲を掻き立てて
相手の背中を押すサポートをするという事が重要です。
このコーチングのスキルは部下のマネジメントにも使えますし、夫婦関係の改善にもつかえます。
また子供のやる気をはぐくむことなど、生涯にわたって使えるスキルですのでまずは身近な人から実践してみて徐々にマスターしていきましょう。