誰かの地雷を踏まないようにと怯えて生きる私から自由になる。

　会社、パートナー、家族、友人等、
様々な人間関係の中でいつも誰かの顔色を伺いながら過ごしているという人は案外少なくありません。

　大人数の会合や、友人と遊んだ後ですら、一人になった時にどっと疲れが沸いてきたり、何か先の予定が入るとうっすらと憂鬱な気持ちが過ったりしているのは、自覚のないところで、顔色を見て、人に合わせているからではないでしょうか。

　多くの人と向き合っていて感じるのは、相手のことを思いやれる人、優しい人、真面目な人ほど「誰かの顔色」に影響される傾向にあるということです。

誰かの地雷を踏まないようにと、怯えて生きていると
世界は地雷だらけに見えてきますし、

世界は地雷だらけだと見ていると
誰かの地雷を踏まないようにと、怯えて生きることになります。

こうして見ている世界をどんどん強固にして
その固まった世界に閉じ込められていきます。

多くの場合、これらは自覚のないところで展開されており、
無自覚が故に、真正面からその影響を受けています。

世の中はこんなメッセージが溢れています。

顔色を窺わない様にしよう！
人のことを気にしすぎない様にしよう！
他人軸じゃなくて、自分軸で考えよう！
自分を大切にしよう！

一見それっぽく感じるメッセージではありますし、
心地よく感じたり、痛快な感じもするかもしれませんが、
これらは多くの人にとって毒になります。

それができたらそもそも葛藤など起きていませんし
苦悩すら起きようがありません。
そして何よりそんなことは、頭では誰でもわかっています。

これらのメッセージを採用し、

気になる私を差し置いて、
気にしないようにすれば葛藤が起きます。

顔色を見る私を差し置いて、
顔色を見ないようにすれば葛藤が起きます。

自分の意見を出せない私を差し置いて、
自分の意見を言おうとすれば葛藤が起きます。

1回や2回はそれでもなんとかなりますが、
差し置かれた私は、いつまでもそこにあり続け、
声を発し続けます。

それが葛藤を生み、
どこか後ろ髪を引っ張られる様な感じが続きます。
アクセルとブレーキを同時に踏む様なものです。

結局また気にしてしまい、その私を今度は「裁く」わけです。
なんで気にしちゃうんだろう、気にしてばっかりの私は弱いと。

気にしない様にした時に、気になる私がなかったことにされています。
気にしない様にした時に、気になる私が差し置かれています。
気にしない様にした時に、気になる私が蔑ろにされています。

どのような私も蔑ろにせずに、ただ向き合う。
そこに光明があります。

気になる私を無かったことにして、気にしない様にするのではなく、
気になる私と向き合い、気になる私から自由になっていく。

その時、気にしない様にすることなく、気にならない私になっていきます。

どのような私も蔑ろにせずに向き合う。
否定も肯定も判断もせずに、ただ向き合う。

これが葛藤を起こすことなくそうなっていく秘訣でもあります。
自覚の進化のスピードが速いのは、楽に自然に葛藤なく進むからです。

外側の現象をあれこれとこねくり回すことに飽きたかた、
あれもこれも試して諦めた方、
頭でわかっているのにできない自分に嫌気がさしている方、

それは、もう"そっちじゃない"とわかっていて、
向き合うタイミングでもあります。

向き合うを極めていきたい方、お待ちしております。

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「向き合う」というのは、
自身の思考や言動を見て、反省するのではありません。
思考や言動と向き合うと、あれこれと判断して、反省したり、
そうしている自分を責めたりしがちで苦しくなります。

思考や言動をあるようにする私と向き合っていきます。
そこには肯定も否定も判断もありません。

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