Football談義 プレミア編
どーも、レオです🦁
9月に開幕した欧州各国リーグ。
代表ウィークを挟んでリーグ戦が再開しました。
再開して一発目のプレミアリーグの注目カードは、リバプールとエヴァ―トンの「マージ―サイドダービー」です!
昨季圧倒的なスピードで勝ち点を積み重ね優勝したリバプールと、オフに獲得した新戦力が躍動して開幕4連勝しているエヴァ―トンという、好調な両チームによる「マージ―サイドダービー」が、5節というシーズン序盤で実現しました。
注目選手
まずはリバプールの注目選手を紹介します。
リバプールの注目は、サラー・マネ・フィルミーノの超強力3トップです。
リバプールの攻撃の特徴として、セットプレー・サイド攻撃・遅攻・速攻どんなパターンからでも点を取れるという、バリエーションの豊富さです。特にこの3トップによるカウンターは非常に早く、ポジションチェンジしながらものすごいスピードでゴールに迫っていきます。
加えて、ボールポゼッションをしながらの攻撃でも、丁寧に後ろからパスをつなぎ、バイタルエリアからの3枚での崩しは本当に美しく、素晴らしいコンビネーションです。
その手前、中盤でボールを動かしているのが、ジョーダン・ヘンダーソンとチアゴ・アルカンタラ、ファビーニョの中盤。守備的なファビーニョ、バランスをとるジョーダン・ヘンダーソン、攻撃に関わるチアゴ・アルカンタラという、バランスの取れた3枚にも注目です。
続いてエヴァ―トンの注目は、ハメス・ロドリゲスです。
今オフにレアルマドリードから加入し、プレミア初挑戦となったハメスの特徴といえば、その左足です。左足1本で局面を変える、正真正銘のワールドクラスの選手が、以前の恩師であるアンチェロッティ監督の下で、ここまでの4試合で完全にチームの中心として躍動しています。
その他にも、昨季からウイングで活躍しているブラジル代表リシャルリソンや、今季ここまで4戦連発のイングランド代表カルバート・ルウィンなど、攻撃陣には注目選手がたくさんいます。
また、中盤のアンドレ・ゴメス、ドゥクレ、アランのトライアングルも、絶妙な距離感を保っており、バランスの整った中盤構成なので、注目です。
結論、この両チームは注目選手を一人あげるというのが難しく、チームとしての特徴がたくさんあります。試合に出る11人の中でも、3トップや中盤、4バックといった小さなユニットごとに特徴があるチームです。
両チームの不安材料
そんな攻撃に特徴のある両チームが抱える不安材料があります。
リバープールは、前節で衝撃の7失点を喫した守備陣です。今季好調のアストンヴィラが相手だったとはいえ、ミスから失点を重ね、それを修正できないままずるずると7失点してしまった印象です。主将のジョーダン・ヘンダーソン、新型コロナウイルスに感染したマネ、怪我で離脱しているアリソンといった主力が出ていなかったことも大きかったと思いますが、その守備陣はあまりにも目に余るものでした。
それに対してエヴァ―トンは、目に余るほど目立ったものではないですが、最後尾であるイングランド代表守護神ジョーダン・ピックフォードのパフォーマンスが、あまり安定していません。カラバオカップ3回戦やリーグのブライトン戦では、自身のミスから失点しています。それを見てか、クラブはスウェーデン代表GKオルセンを獲得。あくまでバックアッパーとしてでしょうが、良い競争相手となればピックフォードも刺激が得られるでしょう。
白熱のマージーサイドダービー
試合は早い時間帯から動きます。
3分、サラーとフィルミーノが敵陣中央で崩し左サイドへ展開すると、上がってきた左SBロバートソンが深いところまでえぐり、グラウンダーのマイナスの折り返しを、コロナから復帰したマネが蹴りこみ先制します。
実にリバプールらしい、スピーディな崩しでした。
対するエヴァ―トンも、ハメスを中心に攻撃を展開していきます。
新加入とは思えないほど彼にボールが集まってきて、その左足から素晴らしいパスが出てきます。(19分にカルバート・ルウィンに送ったパスは鳥肌立ちました笑)そして20分、ハメスのコーナーをマイケル・キーンが合わせて同点に追いつきます。
その後も一進一退の攻防が続きますが、ダービーともあって球際は非常に激しくぶつかり合います。それがプレミアリーグの良さでもあり、僕が好きな部分です。
後半立ち上がりも、ハメスを起点に立て続けにチャンスを作っていき、エヴァ―トンペースで進んでいきます。しかしその流れを断ち切ったのは、リバプールのエース、モハメド・サラーでした。72分、マネ、フィルミーノ、ファビーニョとつなぎ、右サイドに開いたジョーダン・ヘンダーソンが速いクロスを送ります。エヴァ―トンDFミナのクリアが小さくなったところを、目の前にいたサラーが左足を振りぬき、ファーサイドへと突き刺しました。サラーはこれがリバプールでの100ゴールとなるメモリアルゴールとなりました。
このままリバプールがペースを握ると思われましたが、ハメスの左足がエヴァートンのエネルギーとなり、息を吹き返します。81分、左サイドに流れたハメスが縦に長いスルーパス。左SBのディニュがダイレクトでクロスを送ると、イングランド代表FWカルバート・ルウィンが打点の高いヘディングシュートがゴールに吸い込まれ、エヴァ―トンが同点に追いつきます。これでカルバート・ルウィンは5戦連発となり、好調ぶりを発揮します。空中で止まるような、打点の高い美しいヘディングシュートでした。
しかしここからがダービーマッチ。
激しい球際の攻防から退場者が出るほど、試合はヒートアップします。
そして後半アディショナルタイム、事件が起きます。
後半アディショナルタイムに起きたまさかの判定
VARによってサッカーの醍醐味が失われる?
中央やや左寄りの位置から、チアゴ・アルカンタラ→マネへと縦パスが通り、中央への折り返しをジョーダン・ヘンダーソンが左足で蹴りこみ、リバプールが土壇場で勝ち越しゴールを奪います!しかし、ここでVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入し、ゴールチェックに入ります。
焦点となったのはゴールシーンの一つ前。チアゴ・アルカンタラから縦パスを受けた、マネの位置。確かにギリギリのラインでしたが、スローで見てもオンサイドに見えました。オンサイドでゴールが認められたかと思っていたら、まさかまさかのノーゴールの判定。「えっ!?」てなりました。笑
よくよく解説を聞いたところ、マネの「肩」が最終ラインのほんの少し前に出ていたそう。「肩ってオフサイドなの?」という疑問が浮かびましたが、判定は判定。審判がオフサイドと言ったらオフサイドなのだからしょうがないです。
試合はこのまま終了。白熱のマージ―サイドダービーは2-2のドロー。
少しだけ後味が悪くなってしまいましたが、非常にいい試合でした。
この試合のハイライトとなってしまったVAR。
本来であればJリーグにも今季から導入されるはずでした。しかしこのコロナ禍によって過密日程でのリーグ運営を強いられたため、中断明けからはVARは導入されていません。
※開幕戦ではVARが介入し、実際に判定が変わったケースもありました。
欧州各国リーグには、早いところだと17‐18シーズンにセリエAとブンデスリーガ、18‐19シーズンにラ・リーガとリーグアン、そして19‐20シーズンにはプレミアでも導入されていました。2018年ロシアW杯でも採用され、大会史上最もPKでのゴールが生まれたという記録も残っています。
VARが介入する試合に関しては、今までよりも誤審は確実に減ったことは事実です。しかし、VARによる「細かすぎる判定」が増えたと感じています。
今までなら審判の目による判定のために、微妙な判定でゴールを奪ったり、マリーシアと呼ばれる審判の目を欺くようなプレーも、サッカーの醍醐味として認識していました。ですが、そういったプレーもVARというテクノロジーによって失われています。
果たしてそれが良いのでしょうか?
これはすべてのサッカーファンに聞いてみたいところです。
テクノロジーによってサッカーの醍醐味が失われていいのか?
今回取り上げたジョーダン・ヘンダーソンのゴールのようなドラマティックなゴールも「細かすぎる微妙な判定」によって取り消されてしまう現代サッカー。僕は、それはちょっと気が引けます。
サッカー界において審判の判定というのは永遠に議論されていくと思いますが、誤審をなくすために導入されたテクノロジーが、サッカーの醍醐味をもなくしてしまうのか。僕の中でその問いは解決されていませんので、ぜひどなたかと語ってみたいものです。笑
今回はここまで。
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