M1という芸人が最も輝く場所
こんにちは。
本日も晴れていますが、寒さは続き、日差しに助けれます。
●
W杯期間は、ほぼ全て、そのことに費やし、25回も記事を書きました。
本当に素晴らしい大会でした。
そして、本日は、書きそびれた、M1について書いていきたいと思います。
M1熱が高まったのはいつからか余り覚えていませんが、
お笑いは中学生のことにT Vで内村プロデュースを見てからハマり。
M1は、笑い飯の「奈良民族博物館」のネタで衝撃を覚え、
ブラマヨという名も無き関西の芸人が、圧倒的な面白さで優勝してから、
毎年追いかけるようになりました。
過去のも全部観れるので、全ネタは見ています。
M1がお笑い芸人だけでなく、審査員を見る番組にもなっているのは、
とても不思議な現象で、そして、お笑い素人の一般人が我が物顔で、
芸人だけでなく、審査員まで審査するという変な状態で、
それはすごく気持ち悪いなぁと思います。
今年は初審査の山田邦子さんを叩く一般人がいて、それはすごく気持ち悪いなと思います。
Twitter見たら、サッカー選手の清武(弟)有名でない方が山田さんを批判しているコメント見ましたが、品がなく、サッカーでもっと有名になれよ、W杯期間にプロとして恥ずかしくないのかなぁと。
まぁ、それは置いておいて、
とても楽しみな、年に一度の風物詩。
今年は、大本命不在でしたが、ダークホースの
ウエストランドが、優勝しました。
時流の真反対である、悪口漫才(笑)
優しい漫才が受けている昨今に、ブラックな切り込みを入れまくり、
ボケの井口さんの偏屈な性格というのが相まって、素晴らしい漫才でした。
分析したがるお笑いファンまで、切りだしたので、今、少し分析しようとしている私も嫌われていることでしょう(苦笑)
2年前、M1初出場時は、インパクトを残せず、翌年は決勝進出できておらず、
今年はどうかなと思えば、過去最多の出場数を掻い潜り、見事に決勝進出。
井口さんに怒られるかもしれませんが、
最大の勝因は、
「あるなしゲームというポップで、誰しもに受けるものを、
悪く言うだけで、棘のあるゲームに昇華させていく話術」
が見事だったなぁと思います。
そして、審査員が顔を伏せて笑っていましたが、
だれしもが心にもつ、ブラックな面に、これでもかと言うほどに光を与え、
これが正論だ、と言うばかりに、自己主張を続ける漫才。
好感度、一切無視、
モテようとする心も、一切消し去り、
自分がいかに輝くかにフォーカスし、相方がネタをよく忘れるという弱みを補完する、あるなしというシンプルな構成に仕上げ、
しかも二本とも、同じ構成にするという飽きられる恐怖も乗り越え、
爆笑を掻っ攫ったと言うのは実に見事でした。
ネタ順も、運よく2本連続でできたのも、追い風になったでしょう。
あれだけ、アイドル、YouTuber、お笑いファンなど、多くの層を抱えている人たちに対して、ネタとはいえ切り込めるのは、並大抵の覚悟ではないなと思います。
サッカーにも通じますが、「リスクをどれだけ背負えるか」
は勝負の世界で非常に重要なポイントだなと思います。
ウエストランド、優勝おめでとうございます。
●
他の芸人で言うと、さや香は、一本目のネタは今回でもベストネタと言えるくらい、笑ってしまいましたし、時流にもばっちしでした。
「免許返納」と言うことをあれだけの展開をみせ、佐賀を堂々と貶し(笑)、
これもブラック漫才ではありますが、今年は、なんだかみんな我慢していたからこそ、
こういう漫才が受けたのかもしれません。
ラストのネタは、笑いにくい男女のネタで、少し下ネタもあり、爆発的に笑えるネタではなかったのかなと思います。
最後3組に選ばれた、ロングコートダディは、私は少し苦手でした。
なんだか、笑い飯さんのダブルボケのイメージと重なり、お互いぼなんとていくシステムは、笑い飯さんの方がやはり面白く、さらに、ボケの展開が読めすぎてしまいました。
こんな発想凄いと思えることと、芸人の技術全て含めて、
ウエストランドさんの漫才はすごかったです。
井口さんというキャラクターだからこそ、
「お笑いは復讐劇だ」
と言うフレーズがぴたりとはまり、
毒を吐いても、嫌味にならず、逆に本心じゃないかなと思うくらい、
ご自分に合った言葉選び表現力だなと思います。
ビジネス的に解釈すると、自分の強みを活かし、組む人の弱みをなくし、
時代の空気をあえて読まずに、自分が信じたことを突っ張り、優勝した。
素晴らしい時間をありがとうございました。