
過去の人に力はあるか
ちょっと前に
故・松田優作さんのスマホのCMやってて、
まあいろいろ考えさせられたのだが、
まず思ったのが、
松田優作にスマホを買わせるチカラがあるのか。
ということだ。
そりゃもうビッグな人、
しかも故人であるので、もはや伝説の人である。
しかし、そのビッグさが、
商品を手に取らせるチカラになるのか。
そのへんがよくわからない。
過去をどう扱うか
ユーザーをいくつかに分けて考えてみると、
まず第一のカテゴリーとしては
「すっごくスキ、もしくは尊敬してる人」
もちろん、あの松田優作が出てるから『買う』
そういう人もいるはずだ。
それを狙って起用したんであろう。
しかし、
それほどスキならやはりこう思うのではないか。
「スマホごときに使いやがって…」
第二のカテゴリー、
「そこそこスキ。知識として存在を知っている人」
彼らはこう思うだろう。
「ふ~ん。ちょっとイメージと違うんじゃないの」
第三のカテゴリー。
「全く知らない人」はこう言うだろう。
「だれ?このおっさん」
どう考えても、
効果が「うすい」ように思えるのだが
ボクだけだろうか…
※ 個人の感想です。
もちろんCMとしてちゃんと作られていて
そこに何の不満もない。
松田美由紀さんも全面協力されているらしく
リアリティも担保されている。
長男がUQに出てて、次男がauに出てるのも
なんかおもしろい。
なんだけどその上で
そもそも松田優作がスマホ持って座ってる
その一点に違和感があるんだよね。
過去の人は過去にいるから輝いている。
それを今に引っ張り出すのは
霊媒師が亡霊を呼び出すようなもの。
あの人が今いたらどうなるだろう。ってのは
物語のテーマとしては成り立つけど、
そこにリアリティを求めるとなんかズレる。
徳川家康が総理大臣くらいフィクションなら
わかるんだけど。
松田優作に使って欲しい。ってのは
メーカーの気持ちではあるけど、
ファンの気持ちではないような気がする。
いつになく嫌味なことを言ってしまう
そんな私は第一カテゴリーの人です。