言葉のことばかり【名字】
珍名さん
中学校の時、同級生に
「一二三さん」というひとがいた。
ちなみに「ひふみさん」と読む。
こういうちょっと珍しい
名前の人と出会うと、
自分がこういう名字だったら、
子供にどういう名前をつけるだろう。
と、つい考えてしまう。
一二三ならやっぱり名前は四五六だろう。
「しごろう」と読ませる。
小学校のとき、同級生に
「川さん」というひとがいた。
高校のときは、「海くん」というひとがいて
大学の時は、「山さん」というひとがいた。
(ホントよホント)
山さんなら「登」とつけたい。
これは問題ないが、海さんを泳。
とするのは、ちょっと無理がある。
とは言え、無理と言えば全部無理で、
ホントに自分の子供に
こういう名前をつける勇気はなかなかない。
これじゃサザエさん一家である。
ちなみに「いささか先生」の名前は
「難物」という。
いささかなんぶつ。知らなかったでしょ。
テレビだと、
ぜんぜん難物じゃなく描かれているが…。
こうなってくると、
三河屋のさぶちゃんが気に入らない。
どこにもひねりがない。
中島は微妙だ。
島は海関係、と言えないこともないが、
それがいいんなら
北島も大島もぜんぶよくなってしまう。
それがどうしたってこともないんだが…。
名字と苗字
「みょうじ」は名字と書く。苗字とも書く。
姓名の「姓」のことだが、
姓なのに「名の字」というのも変な感じだ。
で、調べてみたら
場所の名だった、というわけか。
そもそも名字がまず大まかに分類することが
目的だとするとこれはよくわかる。
〇〇村のX Xさん、みたいなこと。
一方、苗字の「苗」には
「血筋、子孫」という意味があるようで、
別れて繋がっていくというのもよくわかる。
子孫繁栄ってことですね。
氏素性(うじすじょう)
他にも「姓」とか氏名の「氏」とか、
なぜか呼び方はいっぱいあって、
そのくせ「名」の方は一つしかないので、
なんかアンバランスだ。
やっぱりまずは出身とか身分とか、
その辺をはっきりさせないと落ち着かなくて
それってナーバスな話なんで
ややこしくなってるんだなと思う。
僕なんかは「佐藤」なんて
日本一、モブな名字の人間なんで
身分も家柄もどうでもいいと思うが
それこそ「一二三さん」とか、
この名前を途絶えさせちゃいけないって
血筋とは別に思うかもしれないな。
いや、ぜひ残してほしいもんである。