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CMを止めても売れ行き変わらない説

今回のテレビ局の騒動で
多くのCMがキャンセルになった。

これによってひとつの検証ができる。
CMをやらないことでどのくらい
売れ行きに影響が出るのか、ということだ。

止めても全く変わらないと予想する人もいる。
確かにその可能性も否定はできないし、
これってテレビとCMのあり方について
考えるいい機会ではある。

すぐ極論に走る

気に入らないのは、
だからテレビCMなんて必要ない、と
短絡的に考える人が出てくることだ。

今のテレビなんて年寄りしか見ていないから
若者向けの商品のCMなんて意味がない、とか
年寄りしか見ていないのに
若いタレントばっかり使っているのは
代理店に騙されてるんだ、とか・・

そんな意見があってちょっとびっくりした。

この意見、年寄りを馬鹿にしている。
老人向けの話題しかない番組や
爺さん婆さんタレントしか出ないCM、
そういうのを見てああ自分たち向けだと
思うわけない。

そんなのばっかり流れていたら
それこそテレビそのものが終わる。

自分には合わないと思ってるご年配は
地上波じゃなくBS見てるんじゃないかな。
地上波を見てるのは年寄りだけ
なんてことは偏見で、
面白くなけりゃ年寄りだって見ない。

CMもコンテンツのひとつ

もうひとつ、もっと気になるのが
CMがただ物を売るための道具だと
思われていることだ。

一般的にそう言われるのは当然だし、
最近は作り手でもそう思ってる人は多い。

CMは商品を売ることを重ねて結果的に
その企業のイメージを作る役割を担っている。
だからこそイメージを損ねることを恐れ、
今回の撤退もその懸念から生まれている。

だから本来、CMは
見る人の気持ちを下げてはいけない。
テレビの番組と同じレベルで、
見る人を楽しませなければならないはずだ。

番組と同じレベルで
「CMはテレビの空気感を作っている
 もうひとつのパーツである。」

昔から「トイレタイム」なんて言われて
どうしても「異物」と思われがちだが、
テレビそのもののイメージ、その何割かは
CMによって形作られている。

だから逆に「売ること」だけを狙うCMは
効果を得ることで自社の好感度を下げ
結果的にテレビそのもの印象を落とし
足を引っ張っている可能性が高い。
テレビCMの責任も決して軽くはない。

今の世の中を考えると企業に
そんなことを考える余裕はないんだろうが。

もちろんそれとは別の次元で、
「本当にテレビCMというものが必要なのか」
という議論はあると思う。
そしてその解答は誰かが決めるものではなくて
自然と決まっていくものだと思う。
抗うのか、別の道に進むのか。
答はそう遠くないうちに見えてくるはずだ。

次回は「チョコ」です。

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