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英語の略語にはキモチが足りない。

言語化というものを言語化してみる:8

言葉ってのは、簡潔に状況や気持ちを伝えるモノなので
ダラダラ長いのは良くない。

その一つのテクニックとして「略語」ってのがある。

第一章:日本語の略語

日本語はこれが異常に発達していて、
まあ何でも略しますよね。

これは別に最近の話ではなく、昔っからそう。

日本語でよく使う略語は?
普段何気なく使っている日本語にも実は略語がたくさんある。 「食パン」「バス」「経済」「合コン」「モスバーガー」「ボールペン」「プレハブ」「リストラ」「シャーペン」「ソフトクリーム」「ペペロンチーノ」「教科書」「ピアス」「ピアノ」「コンビーフ」「レーザー」「電卓」「カラオケ」「チューハイ」はすべて略語である。2023/02/22

Googleさんより

元が英語でそれが長いから、というのが多いが、
別にそれだけじゃない。山田健一を「ヤマケン」とか言うし、なるべく早くを「なるはや」とか言う。
まあ何でも略す。

で、「チューハイ」が焼酎ハイボールだったり、「シャーペン」がシャープペンシルだったりするのはまあ考えればわかるが、

「食パン」が主食用パンだとか、「バス」が元はオムニバスだったりするのはほとんど誰も知らないし、まあ知る必要もない。

もちろんめんどくさいから短くしてるわけで、最初どっかの誰かが言い出しただけだ。法律で決めるわけでもない。

どうやってそれが広まるのかは謎だが、使いやすけりゃ簡単に広まる。
それが日本な感じがする。こっちの方が言いやすいよね。をすぐ受け入れる、ある意味ゆるい、いい加減な国民性だと思う。

略すもう一つのポイントは「感じ」だと思う。

そのモノから感じる、言葉で説明するんじゃない「感じ」が、
元の言葉より伝わる、ってことを感性で選んで広まってく感じ。

説明が難しいが、「シャーペンってシャープペンシルよりシャーペンって感じだよね」ということだ。

ダラダラ説明するより、感じが伝わった方がわかるじゃん。
という言語化だ。

この文化は廃れることなく続く、というか妙に進化していて、
「感じ」の方が優先されて言葉自体を変化させたりもする。

最近の若者の略語は元がわからないとおじさんが嘆いたりする。
つまり僕ら世代が置いてかれるやつね。

第二章:英語の略語

これに対して英語の略語はちょっと意味が違う。
長くてめんどくさいから略す、ってのは同じだけど、

略せば略すほど、記号になっていく。

定年までいた会社である日、
それまで「営業」と言ってた部署が「BP」という呼称になった。
「ビジネスプロデューサー」の略らしい。

「営業」ってふた文字なので、それがめんどくさいんではなく、
「企業の国際化の配慮」みたいなやつかと思う。
てか新しぶりたいだけじゃんと口には出さないがみんな思っている。

最近多い「ビジネスで使える英語の略語ってかっこいい」と思ってるやつ。
…なんだかなあと思う。

気持ちの通じないAIに憧れてるみたい。
AIも略語か。

こういう英語の略語が日本語と違うのは
略すことで逆に気持ちが削ぎ落とされていることだ。

ビジネスの場合はそれがいいことなのかもしれないが。
気持ち入れても仕事は捗らないしね。

もちろん英語ってビジネスじゃなくてもいろいろ略す。
「asap」とか「tpo」とか「etc」とか。エトセトラは英語じゃないか…。
(知ってる言葉のレベルが低くて申し訳ありません)

今は「etc」って高速道路の自動料金支払いシステムですね。
これなんか元が「Electronic Toll Collection System」だから
まあ確かに長すぎる。

英語って書くとすげー長いんだよね。
とにかく短くしないとやってけないとこはある。
(日本語は実は漢字のおかげで助かってたりする。)

問題は略したものにニュアンスがないってこと。
どんどん意味不明になっていく。

日本語は単語をぶっちぎってくっつけてもなんかわかるものになるのに
英語でそれやると意味が変わったりする。

たとえばパソコンって「パーソナルコンピュータ」の略で、
PCは「Personal Computer」の略。

おんなじなんだけど気分が違う。

まあそう言うことですね。気分が違うだけかもしれん。
でもやっぱ「パソコン」の方がかわいいじゃないですか。

第三章:結論

結論って結果論の略なんだろうか。

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