見出し画像

ラブゲッティは早すぎた

いいとこ取りのゲット

その昔、
「そばゲッティ」という食べ物があった。
焼きそばとスパゲティを足して2で割ったという
なんとも不思議なシロモノであった。

ま、そいつは、
アッという間に消えてしまったのだが、
それとよく似たネーミングの
「ラブゲッティ」というモノをご存じだろうか。

Wikipediaより

たまごっちみたいなもんなのだが、
男の子用と女の子用があって、
男の子用ゲッティーと女の子用ゲッティーが
5m以内に近づくと音と光りで知らせ、
同じモードの時と違うモードの時
で光り方が違うので、モードを変えていくと
相手の気持ちが分かるという仕組みだった。

出会ったときのゲット

いわゆるナンパ用、
ギブアンドテイク早わかりマシンというか、
非常に露骨なもんなのであるが、
この時代にこれはかなり画期的。

ウィキによると1998年に発売されていて
これ、あまりに早すぎた登場だよね。
今売ったら大ヒットするんじゃないだろうか。
今のマッチングアプリより
ある意味実効性が高い気がする。

人間には多種多様な好みがあって
それはもちろん、傍目からはわからない。
それを全部看板に書いて、
首からぶら下げて歩くわけにもいかない。

一番わかりやすいのは、男女の好みであるが、
これだって「ボクはこういうタイプが好みです」
と常に大声で叫びながら歩くわけにはいかない。

こっちだってそんな声は聞きたくもない。
それが人知れず発信できて、
キャッチしたいヒトだけに伝わるんであれば
そりゃ便利である。

男女のことだけではなく
「いま、安い冷蔵庫をさがしています」とか
「ハムスターがいっぱい生まれて困ってる」とか
まあ物々交換ですね。

まあ今あるフリマアプリとかがそれだけど、
道歩いてて突然見つかる、みたいなのは
サプライズがあっておもしろいけどね。

広告ってどうしても、伝えたいターゲット、
というものを絞り込むことができない。
関係ないヒトにもその情報は行ってしまう。
Webでも、かなり絞り込むことはできても、
欲しい人だけに届けるのはかなりたいへん。

欲しいヒトと、あげたいヒト、この両者だけで
成り立つコミュニケーションがあれば
かなりのムダが省ける。

このラブゲッティ、当時としてはかなり早く
インターネットを活用したサービスで、
当時の人はデジタルっぽく感じただろうが、
今見ると逆にアナログ感あるよね。
家にこもってないとか、偶然に頼るとか。
逆に新しい感じもする。

サプライズをゲットする

しかし、電車の中で
「彼女が欲しい」と「彼氏が欲しい」が反応して
ピピピなんて鳴ったら、どーすんですかね。

実際問題。話しかけるんですかね。
やだー。そんなみっともないことできません。
だいたい、相手が
ものすごーいひとだったらどうすんでしょう。
逃げるの?モメると思うよ。

そういうこともあって定着しなかったのかもね。
まあ、現実的にはいろんな問題が起こりそう。
コンプラ的なこと?

だけどこのサプライズ感には
なんか魅力があるんだよね。
時代に合わせて改良すれば
うまくできそうな気もするんだけどなあ。

次回の言葉は「世代」です。

いいなと思ったら応援しよう!