閉鎖病棟体験記1-4
■隣人の話
談話ゾーンで隣人が饒舌に女性の看護師に語りかけている。
○○さんもパイロットの患者さんとかいたらやっぱり逆ナンしちゃう?
結婚するなら玉の輿ねらいほうだいやろ?
○○さんかわいいもんなぁ
下衆な会話である。
俺はな大学時代に凄いモテたんよ
今テレビに出てる○○ってアナウンサーいるやろ?
あれ彼女やってん
昔は今と違って清楚やったんよ
自分がこの患者と同じ空間にいると思うと虚しくなってくる。
後日、隣人の奥さんを見かけたのだが、小太りで化粧気のないおばさんだった。
■拘束される患者
3日目の朝に談話ゾーンで漫画を読んでいると騒々しい患者がやってきた。
男性看護師に囲まれている女性患者が錯乱しているようだ。
しきりに私はここにいる必要はない、早く出してくれ、警察を呼べ、と叫んでいる。
看護師達も何やらなだめている様子だ。
保護室の中でのやりとりなので声しか聞こえないが、女性はかなり興奮している。
そのうちにストレッチャーが入っていき何やらガチャガチャ音がした。
自室に帰る際に少し見たのだがストレッチャーに拘束されていた。
次の日に見かけた時には魂が抜けたようにボーッとなっていた。
今思い返してもこれは恐ろしさしかない。
■入浴についての注意点
保護室での入浴は大浴場ではなく小さいお風呂に順番に入るというものだった。
私は湯船にもつかりかなりさっぱりして更衣室で髪をかわかしていた。
すると、突然に更衣室をしきる扉があり一人の男が入ってきた。
目は虚で半開きの口がボソボソ動いている。
服を脱ぎ出した。
そのまま風呂場に消えて行った。
看護師さんが謝罪しに来た。
ここは頭のいかれたやつしかいない。
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