GAFA 四騎士が創り変えた世界:第8章
四騎士が共有する8つの覇権
現在、四騎士のどれかにとって代わる企業が生まれる可能性は高い
四騎士に共通する8つの要素
❶商品の差別化
❷ビジョンへの投資
❸世界展開
❹好感度
❺垂直統合
❻AI
❼キャリアの箔づけになる
❽地の利
❶商品の差別化
・製品の時代
自宅にいながらレビューを見て商品を比較することができる
また自宅で購入から受け取りが可能
・バリューチェーンで商品の差別化
この差別化は形のあるものだけではない
買い方、支払い、商品の見つけ方、製品、配送など
・面倒を減らす
新しいアイデアを考えている時に起業家は
何を付け加えれば良いかばかり考える
何かを減らして面倒を取り除こうと考えるのはまれだ
しかし、過去10年で価値を生み出したのは何かを減らす工夫だったと考える
❷ビジョンへの投資
安い資本を集める力、ビジョンへの投資を大切にしている四騎士
ビジョンへの投資はより多くへのイノベーションにより
多くの資金をつぎ込める
(ばかげているように見えても世界を変えるかもしれない)
もちろん最終的には株主に進捗を報告しなければならない
光の速さで成長し、市場からの革新者の称号を貰えれば
過大なほどの評価という報酬が与えられる。
❸世界展開
本当の意味で大きな意義のある企業になるためには
国境を越えて世界中の人にアピールできるような製品が必要だ
世界を支配する必要はない
文化摩擦のルールに当てはまらないことを証明することだ
アメリカ以外で収益を高めたウーバーは評価(収益の何倍も)を高めた
アメリカ以外で稼いだ1ドルによって、価値は数十億ドルにもなった
もし第五の騎士になりたければあなたの製品にパスポートを持たせる
世界中に売り込む必要がある
それも五年以内に
四騎士の中で最もグローバル化に成功したのは
Apple、Googleもうまくいっている
Amazonはアメリカよりヨーロッパの方が
成長は早いがアジアではまだ大きくない
Facebookは3分の2がアメリカ以外のユーザーだが
収益の計上は半分以上アメリカ
❹好感度
印象は大切だ
外からどう見えるかが会社の現実である
そうなると好感度が高く、かわいげのある存在になることが重要になる
ビルゲイツとスティーブバルマーはかわいげがなかった
事実彼らが去った後はムードが良くなった
四騎士はかわいげがある
人気者は得なのである
❺垂直統合
カルティエは店内での経験をかけて
ロレックスのブランド価値に追いつきつつある
どこでどのように時計を買うかは重要
広告への投資の利益率は低下している
だから成功するブランドは統合を推し進め
自前の店舗を持ち、ショッパーマーケティングを行う
(買い物客をターゲットとするマーケティング)
彼らは流通網を開発する必要があるが
アマゾンを頼ることはできない
アマゾンは友だちに見せかけた敵なのだ
Googleは購買時点を支配している
当時最大の検索エンジンだったヤフーが
Google検索をヤフーのホームページで提供する権利を購入した
それはすでに過去のことだ
FacebookはAmazonと同様に明らかに垂直的だ
どちらも商品を生産していない
どちらも材料調達と製造以外、ユーザー体験全体をコントロールしている
Appleの最大のイノベーションはiPhoneと考えられているが
直営店を作り流通とBRANDについての支配権をもぎ取ったことだ
当時まったく意味がないといわれていた
時価総額5,000億ドルを目指すなら垂直的でないといけない
❻AI
データへのアクセスとその活用方法である
1兆ドル企業は人間がアウトプットしたデータを学習し
それをアルゴリズム的に記憶するテクノロジーを持たなければならない
数値的最適化によってほんの一瞬で顧客の個人的なニーズを予測する
それに加え、ユーザーが利用を重ねるたびに結果が向上し
将来の顧客のためにもなる
データが最強の武器
かつては不可能だったレベルで顧客についての理解が進むようになり
小規模の地域企業には抵抗不可能な、競争上の優位性がもたされた
四騎士は魔法使いになった
四騎士はデータをどう使っているか
それは本書で確認していただきたい
❼キャリアの箔づけになる
トップクラスの人材を集めること
テクノロジーに強い人材を取り合っている
最高レベルの従業員を惹きつけることは最も重要である
どれぐらいの顧客を持っているかよりも
最高のプレイヤーを持っていることの方が重要
❽地の利
四騎士のうち3社(Amazon以外)は
世界最高の工学系大学スタンフォード大学(大学ランキング2位)と
関係が良好である
さらにカルフォルニア大学(同3位)からは自転車で通える距離にある
Amazonに近いワシントン大学(同23位)も
同等のレベルと考える人も多いだろう
四騎士に共通する8つの要素は以上だ