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長期戦になるかもしれないときの心のもちよう


「スペイン風邪」について言及されている記事をいくつか読んだ。

スペイン風邪とは、第一次世界大戦中の1918年に大流行したインフルエンザで、世界中で5億人が感染し、2000万〜4500万人が亡くなった。

当時の人口は20億人だから、現在なら1億人が亡くなるに近い大規模なパンデミックであった。


この100年前のパンデミックが、いま、不気味に語られるようになってきたのは、スペイン風邪のウイルスは、途中で変異し、第二波、第三波の流行を引き起こしたからである。

それがくり返されるのではないか、という恐怖からだ。


スペイン風邪の第一波は、1918年3月
アメリカで最初の流行があり、アメリカ軍のヨーロッパ進軍と共に大西洋を渡り、5月から6月にヨーロッパで大流行した、という。

これ、今回の新型コロナウイルスと同じような季節のお話だ。3月から5月6月。かなり実感を伴う話である。

第二波はその年の秋に起こる
しかもウイルスは数ヶ月の間に毒性を増し、強力になっていた。
1918年秋に世界中でほぼ同時にパンデミックとなり、重篤な合併症を起こして死者が急増した。

このパターンを踏襲するなら、今年の秋や冬は要注意だ。第二波が来かねない。秋や冬にもまだ3密がどうとか言っている可能性はある。

第三波は翌年の春から秋にかけて。
伝染力は弱くなったが、毒性がさらに強まった。
まず最初に医師・看護師に広く感染し、医療体制が崩壊してしまったために感染被害が拡大し、世界的に被害が広まったという。

来年の春から秋。もしそうなったら、東京オリンピック・パラリンピックも開催が難しい状況になる。


つまり。
最悪2021年秋くらいまで、この状況が続く可能性がある、ということだ。そのうえ、ここ数年増えてきた自然災害がそこに重なる可能性だってある


ヤなことばかり書いてすまん。
ただ、過去にそういうことが起こっているということは、歴史がくり返さないとは限らない。

であるならば、ポジティブな期待ばかりするのではなく、ネガに予測して備えておかないと、いろいろ対応を間違える。


ボクは、スペイン風邪のことを知って、「心の準備」をし始めた。

具体的には以下のようなこと。
短期戦ではなく長期戦になるかもしれないのだ。そういうときの心の持ちようをいまから意識しておくことは大切だ。


息切れしない。
体力がなくなると余計なことを考え出す。ネガな考えにも引きずられる。まずは「短距離ではなく長距離だ」と意識を変えて、息切れしない走り方を心がける必要がある。短距離的なことはしない。体力の無駄遣いもしない。ちょっとのんびりかもなぁくらいなペースを保つ。そのくらいで(こういうときに突っ走りがちな)ボクには、ちょうどいい。

常に俯瞰する視座を持つ。
視点を短期から中長期に置き直すことが重要だと思う。
ミクロからマクロに置き直すことも重要だと思う。
2年間はこの状態のままかもしれない、と、いったん視点を、高く、長く取ってみる。短期の動きに一喜一憂しない。そうしないといろいろ引きずられちゃいそうだ。

視野を狭くさせる発信やヒトに触れない
具体的にはTVのワイドショーとか見ない方がいい。視野が狭い方狭い方へと誘導して騒ぐ番組が多い(まともなのもある)。
冷静沈着なヒトとつきあう。心がざわついてもいったん落ち着いてそういうヒトと話す。とにかく、冷静に事態の推移を見ないと、気持ちがパニックになる。

ピンチはチャンスだと、常に自分に言い聞かせる。
脳みそではわかっていても感情が納得しないくらいは生活や仕事がピンチになるかもしれない。だから常に言い聞かせることが大切だと思う。どこかにチャンスの芽があるはずだ。いままでの常識から離れて自由な発想をするべきときだ。

いままでの価値観を捨ててみる。
自分の生活はこうあるべきだ、こうしたい、という今までの価値観や思い込みを捨ててみる。離れてみる。
惜しいけどね。ボクなんか60年近く積み重ねてきた価値観がある。大切だ。でも、捨ててみる。離れてみる。そしたら何か見えてくるかもしれない。

ヒトを応援してみる
実は自分に一番チカラが出るのは(少なくともボクの場合)ヒトを応援するときだ。自分のためだと続かないことでも、ヒトのためなら続くことはたくさんある。自分を二の次にしてみて、利他主義で動いてみる。そうすると視野が広がって、新しい展開が生まれることだってある。

ヒトを褒めてみる。
ヒトを褒めるとき、心は寛容な動きをする。その「寛容」がこういうネガな時期にとても大切だと思う。世の中がどんどんギスギスしてくる。そういうときに寛容を保つためには、無理矢理でもいいからヒトを褒めることだ。

なにが本当の幸せか、考える。
なんだったっけ。なんだったかなぁ。常に考える。人生の目的はなんだったっけ。どういう生き方をしていると心穏やかになり、自分の心がよろこぶんだっけなぁ。。。それを思い出す。常に思い出しておく。
そうすると、自分にとっての本質が見えてくる。それこそが一番大切だ。この危機はそれを見つめるいいチャンスだと考える。


おや? なんか無限に書けるなw

でも、こうやって書いていると心が落ち着いてくる。

なにのんびりしたこと書いてんだ、それどころじゃないって、という方もいると思う。でも、思考停止してても仕方ない。心の状態をいい状態に置いておかないと解決策すら出てこない。


ボクの好きな小説『十五少年漂流記』の原題は、『DEUX ANS DE VACANCES』。二年間の休暇、だ。

そう、二年間の休暇、なのかもしれない。

そして、きっと。
ボクはこの二年の漂流で、大きく成長することになるだろう。

そう、考えよう。




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さとなお(佐藤尚之)
古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。