闘アレ生活(17) 〜人生初の再現ドラマw
57歳のある日、いままでアレルギーなどひとつもなかったボクが、突然アニサキス・アレルギーになった。そして、ほとんどすべての魚介類が食べられなくなった。いまは魚系のダシやエキスまで避けている。
そういう生活とはいったいどういう感じなのか、ちょっとだけリアルに知ってもらうために、ちょぼちょぼ書いてくシリーズです。
暗くなる話も多いけど、リアルに知ってもらうのが目的なので、申し訳ありませんがご理解ください。
「闘アレ生活」の過去ログや他記事はこちら。
いままで何度かテレビは出たことがあったが、自分の体験が「再現ドラマ」になったのは初めてだw
三日前の4月9日(木)、夜7時53分からのテレビ東京系『IKKOの奇跡の瞬間大連発 まぼろし~衝撃映像祭り』で、アニサキス・アレルギーが取り上げられ、ボクも登場したのである。
魚大好きでぱくぱく食べていた男がある晩突然死にかけて、ひと晩であらゆる魚が食べられなくなったという衝撃映像w
衝撃映像とはいえYouTubeとかのリアル映像ではなく、ボクが死にかけた場面は「再現ドラマ」で、なぜかスキンヘッドの役者が演じてくれた。
つか、インタビューで出演したボクは帽子をかぶっていてスキンヘッドには見えないのに、役者はなんでスキンヘッドなんだ?
テレ東の人に「なんでよw」って聞いたら、「家の中で起きているので帽子はかぶりませんよね? なのでリアリティを目指してスキンヘッドにさせていただきました・・・。役者探しが若干難航しました」って。
いや、そこ頑張らなくていいから!w
番組の様子はサイト「テレ東プラス」で記事になっている。
再現映像の役者さんの写真も出てます。
このサイト、とてもよくまとまっているし、とても大切なことが書いてあるので、ぜひご覧ください。
リンク切れになると嫌なので、再現ドラマのところではなく、真面目な内容のところだけでも引用すると、こんな感じ。
アニサキス...それは魚やイカなどに潜む寄生虫。
例えばスーパーで買ってきたばかりのアジをさばいてみると、その内臓には糸のような虫が。アニサキスは非常に生命力が強く、人間の胃酸では死なないそう。
一般的に知られているアニサキスの被害は「アニサキス症」といって、体に入ったアニサキスが胃に噛みつき激痛が走る。しかし、佐藤さんが引き起こしたのは、アニサキス症ではなく、それよりも厄介な「アニサキス・アレルギー」。
アニサキス・アレルギーのエキスパート、鈴木医師によれば、アニサキスのアレルゲンが体内に入ってきた時、"IgE"というアレルギーを引き起こす鍵となる物質がつくられる人がおり、これがきっかけで呼吸困難など過剰なアレルギー反応が起こるとのこと。
これが「アナフィラキシーショック」と言われるもので、アレルギー反応は回を重ねるごとに激しくなりやすく、2、3回目にアニサキスのアレルゲンが体の外から入ってきた場合、 複数の内臓の症状が一度に出る全身のアレルギー反応になるそう。人によっては心臓の周りにある冠動脈が狭まり、30〜40分で心停止になる可能性も。
しかも、アニサキスの死骸やカケラ・卵など、あらゆる成分で発症する可能性があるため、焼き魚、魚の練り物、かつお節、かつおだしも食べることができないという(※個々の重症度や検査の結果などで、制限する範囲は異なります)。
そこで仕事中、コンビニでハムサンドを買った佐藤さんだが、成分表示を見てみると...なんと、味を整えるためのサバエキスが入っていた。これも食べたら死んでしまう可能性があるという。
突如、そんな恐ろしいアレルギーになってしまった佐藤さんは、「お寿司は一生食べられない。ものすごくきつい。今まで食が人生最大の楽しみだった。ちょっと鬱っぽくなる」と語る。鈴木医師によれば、「治ったとか完全に消滅したデータは示されていません」とのこと。
突然発症する上に、ほぼ治らないアニサキス・アレルギー。
特になりやすい、重症化しやすいのは、シーフードを頻繁に食べる方と家庭で魚を調理する方。
食べずに調理するだけでも、アレルゲンは皮膚や粘膜、気道から侵入し、悪化につながると鈴木医師は語る。実際、佐藤さんが参加する「アニサキス・アレルギー友の会」(facebook上で集う約350名の方々)でも、魚好きや料理好きの人は多い。
そんな恐ろしいアニサキス・アレルギーから身を守るには...。
・疲労やストレスが溜まっている時、体調が悪い時、生魚は避ける。
・調理の際は手袋をすること
万が一アニサキスのアレルゲンでアナフィラキシーショックになった場合でも、医師から処方された「エピペン」という緊急注射を打てば、助かる可能性がぐっと上がるそうだ。
こういう内容に、再現ドラマや鈴木先生のコメントなども入って、とてもわかりやすい構成になっていたと思います。
これでこのマイナーなアレルギー「アニサキス・アレルギー」について知ってくれる人が少しでも増えたらうれしいな。
ちなみに、取材はとても丁寧だった。
(テレビ取材ってわりと失礼なときもあるんだけど、別格に丁寧だった)
最初はメールでコンタクトがあったのだけど、最初、ボクは「バラエティですか・・・」と渋った。
このマイナーだけど超つらいアレルギーを広く知ってはほしかったけど、あまりおふざけで取り上げられたくもなかったから。
でも、「本当に真面目に誠実にやらさていただきます!」と何度も言ってくれ、実際、とても真面目に取材をしていただき、編集も何度もこちらに確認をとり、専門医師の確認もとり、真面目に真面目にやっていただいた。
台本や途中経過もすべて共有してくれ、「間違った情報を流さないように」「患者のボクが傷つかないように」ということを最優先で考えてくれたなぁ、と思う。
テレビ東京の石井成臣さん、撮影スタッフの太田大介さん、太田百花さん、本当にありがとうございました。
ちなみに、放映後、FBの「アニサキス・アレルギー友の会」に10人ほど入会希望があった。
現在376人。
本当に日常生活が苦しいアレルギーなので、少しでも同病の苦しさを共有できる人が増えるのはうれしいです。
※蛇足。
アニサキス・アレルギーについてはいろいろ書いています。
ご興味ある人は読んでみてください。