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聖書や神話を知らんと理解できんアートが多いのでエピソード別にまとめてみる(旧約聖書篇48) 〜ダビデとゴリアテ

1000日チャレンジ」でアートを学んでいるのだけど、西洋美術って、旧約聖書や新約聖書、ギリシャ神話などをちゃんと知らないと、よく理解できないアート、多すぎません? オマージュなんかも含めて。
それじゃつまらないので、アートをもっと楽しむためにも聖書や神話を最低限かつ表層的でいいから知っときたい、という思いが強くなり、代表的なエピソードとそれについてのアートを整理していこうかと。
聖書や神話を網羅したり解釈したりするつもりは毛頭なく、西洋人には常識っぽいあたりを押さえるだけの連載です。あぁこの際私も知っときたいな、という方はおつきあいください。
まずは旧約聖書から始めます。旧約・新約聖書のあと、ギリシャ神話。もしかしたら仏教も。
なお、このシリーズのログはこちらにまとめていきます。


今回は有名なお話だ。
少年ダビデが巨人ゴリアテを倒す、というお話。

巨人といっても、神話のような巨人が出てくるわけではない。いわゆる大男。3メートルはあったという。

まぁ、往年の名プロレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアントを思い浮かべればいいんじゃなかろうか(例えが古いw)。

プロレスの実況アナウンサー名人だったころの古舘伊知郎は、彼を「大巨人」「巨大なる人間山脈」「一人民族大移動」と呼んだ。

とはいえ、公称223cmだけどね。
ゴリアテは彼より背が高い、ということになる。
でも、なんとなく感じとしてはわかりやすいと思う。

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↑この写真で彼の横にいる人より、少年ダビデは小さかった、と、想像して、今回の話や絵画を見るといいと思うな。


前回、ダビデの一生についてはざっと見たのだけど、もう一度、このゴリアテの話のところまでを復習すると、

●羊飼いをしていた少年ダビデは、預言者サムエルにいきなり「キミこそ次の王だ!」って、君こそスターだ的に言われる。「羊飼いをしながら時を待て」とも言われる。

●ダビデは竪琴の名手だったが、その噂が王宮に届き、呼び出されて鬱に悩むサウル王の前で弾いたらとても気に入られ、毎晩、サウル王のもとで竪琴を弾くようになる。

ということ。
少年ダビデ、羊飼いであり、竪琴の名手だったのだ。

じゃ、そんな彼がどうやって巨人ゴリアテを倒すのか。


彼、羊飼いしながら、石を投げて遊んでたんだな。
ほら、羊飼いってヒマじゃん?
だから、近くの木とかを狙って、石を投げて遊んでいたわけ。

そのとき使っていたのがスリング(Sling:投石器)だ。

この動画(↓)がね、全部で8分くらいあるんだけど、面白いというか、ダビデがどうやってゴリアテを石ころひとつで倒したかのイメージと、その難しさもわかるので、ちょっと見てみるといいと思う。

8分は長いな、と思う人は、3:00あたりから少し見れば十分
へーって思うよ。
その前はスリングの作り方(古代の方法)を教えてくれるし、そのあとは延々とスリングで的に当てる練習風景だ。
こんな「的当て遊び」をダビデはずぅぅぅっとやっていた、ということだろう。


まぁ、星飛雄馬が、貧乏暮らしの中、壁にあいた穴にボールを投げて通して遊んでいたのと一緒だな(例えが古い2!)。

で、ゴリアテの額に見事命中させ、大巨人を即死(もしくは気絶)させる。

確かに、これでこぶし大の石を当てられたら死ぬかもしれない。

というか、スリングというのはかなり強力な武器みたいで、上手い人だと飛んでいる鳥をこれで落としたりもしたそうだ。

つまり、ダビデはそれの名手でもあった、ということ。


ちなみに、近代兵器でも、「DAVID'S SLING SYSTEM」って呼ばれるものがあるみたい。日本人ならなんのこっちゃだけど、まぁ世界的にはそれで通じる、っつうことだ。


そういえば、有名なミケランジェロのダビデ像、左手に何持ってるか、この辺の話を知らないとピンと来ないと思うけど、背中側をみると「スリングを持っている」ということがわかる(右手には小石を持っている)。

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ジャン・ロレンツォ・ベルニーニのダビデ像もスリングを持ってるね。

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ということで、もう少しだけ前後のストーリーを見てみよう。


ダビデは毎晩サウル王の元を訪れ、竪琴を弾く。

そこで寵愛が深まったのだろう(ボクは完全にBL的な関係だったと思っているけれど)、ある時、ペリシテ人との戦いに同行することになる。

同行する、と言っても、戦いに加わるのではなく、なにかのお使いだったらしい(食料を持っていくとか)。

イスラエル軍とペリシテ軍はエラの谷(Valley of Elah)をはさんで対決している。そこにダビデは行ったわけ。

↓これが現在のエラの谷。低めの丘陵で両軍が陣取って、平地部分で戦ったのかもしれない。

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で、戦いが膠着していたある日、ペリシテ軍の前に巨人戦士が現れてこう叫ぶ。

「やあやあ! われはペリシテの勇士ゴリアテ!
誰かワシと闘う勇士はおらぬか!
一騎打ちでこの戦いの決着をつけようぞ!
腕に覚えのあるもの、出会え!出会え!」


なんか平家物語の那須与一のエピソードみたいだねえ。

とはいえ、ゴリアテが巨人すぎて、強そうすぎて、イスラエル軍、誰も応じないんだな。

来る日も来る日もゴリアテが前に出て大声で叫び、それは40日続いたんだって(また40だ。とにかく旧約聖書は40日とか40年とかが好き。40=長い間、という比喩らしいので、まぁ数日だったかもしれない)。


ここで、サウル王にダビデが申し出る。

「ダビデ、行きまーす」


いや、すまん、アムロに引っ張られた。
「ボク、戦いますよ」と、ダビデが申し出る。

イスラエル軍もさすがに「え?子供が? あの巨人と?」って思うんだけど、そろそろ誰か応じないとまずいって雰囲気になっていたこともあり、結局「どうぞどうぞ」とダビデを送り出す。

その際、鎧や盾や武器を渡すのだけど、少年が鎧を着てみると重すぎて動けない。盾も重すぎて持てない。

「いや、やっぱいいです。これだけで」


と、ダビデ、鎧も何も着ず、スリングだけを持って巨人ゴリアテの前に立つ。

上に上げたベルニーニの彫像は、足元に鎧とかが置かれている。
あれは、ダビデが「やっぱいいです」って捨て置いた鎧だ。


小さな少年の登場にペリシテ軍は大笑いする。

でも、ダビデはひるまず、スリングをぶんぶん回して、ゴリアテの額に命中させちゃうんだな。


オズマール・シンドラー
この絵は実に状況がわかりやすい。

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映像で見るとよりわかりやすいよ。

リチャード・ギア主演の映画「King  David」。
ギアは青年後のダビデを演っているので、ここには出てこないけど。


で、ダビデはゴリアテの剣を手に取り、ゴリアテの首を切り落とす。

そして民衆はもう大騒ぎでダビデを迎え入れる、というお話。

まぁ、古来、ジャイアント・キリングというか、小が大を倒すというか、弱者が強者を倒すというか、そういう主題は多く描かれてきたわけだけど、その原型がこの「ダビデとゴリアテ」ということですね。

とはいえ、ダビデは弱者じゃなかった気がするな。
スリングの腕に自信があったし、ゴリアテも大きいだけで動きが鈍い感じだったのではないだろうか。

つまりダビデは十分に勝算をもっていたんだと思う。

ちなみに、旧約聖書オマージュがたくさんある映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でもそんな場面あったよね。

すごい大きくて強そうな敵がぶんぶん刀を振り回すところで、インディ・ジョーンズが拳銃一発でやっつけちゃう、ってところ。

これ、刀をぶんぶん振り回すゴリアテを飛び道具一発でやっつけてしまうダビデのオマージュなんだろうな、きっと。


ということで、絵を見ていこう。

もう画家たち、このテーマが大好きなんだろうな。検索すると次から次へと出てきて、ちょっと載せきれないほどだ。ある程度選んで載せたい。


とりあえず、今日の1枚から。

巨匠カラヴァッジョの有名なこれを、今日の1枚にした。

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このあとずっといろんな絵を見ていくとわかるんだけど、ダビデが巨人ゴリアテを倒してうれしそうな顔をしている絵が意外とない

ちょっと憂鬱そうな絵が多いんだ。

おかしいじゃん?
大殊勲を上げたのに、大喜びしているような絵がほとんどない。

この絵もそう。
ちょっと哀しげだし、なんなら淋しげですらある。

なんでだろう。。。ボクはわりと悩んだんだけど(そして今もいろいろ考えているんだけど)、そういう風に描く画家が多い、ということは、ダビデはかなり詩的で繊細で内省的な人だ、と解釈した画家が多いということかと思う。もしくは西洋ではそういう常識になっているか。

竪琴の名手ダビデ、実は優れた詩人だった。
たくさんの詩を残している。
そして、一方的に憎まれるサウル王が自害したときも、謀反を起こした息子アブサロムが殺されたときも、自分の敵に等しい人なのに、「わたしのせいだー」とものすごく嘆き悲しむのだ。

このゴリアテ殺しも、考えてみたら彼にとって最初の殺人なんだな。

大殊勲ではあるけれど、そういう風にちょっと内省的に落ち込んでしまう、という複雑な陰影がダビデの魅力なのかも、と、この絵や、以下見ていく多くの絵でそう思った。

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ちなみにゴリアテの顔はカラヴァッジョ本人の顔らしい。
ローマで殺人を犯したカラヴァッジョが逃亡先のナポリでこれを描き、ローマの枢機卿の元へ「自分の生首を差し出す」という意味を込めて送り、許しを請うた1枚と言われている。

そういう意味で、この絵のダビデの表情は、「この汚らわしいカルヴァッジョ」という自虐の意味も込めているのかもしれないな。

そういう裏話も含めて、この絵は魅力的。だからこれを「今日の1枚」にしてみた。


これ(↓)もカラヴァッジョ
表情としては一枚目のほうがずっと好きだけど、やはり憂いは隠せない。やっぱそういうウェットな人だったんだろうな、ダビデ。
ちなみにこれもゴリアテはカラヴァッジョ本人の顔らしい。

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カラヴァッジョ3枚め。
これはダビデの表情が見えない。ゴリアテの手の位置からして首はもう切り取られている。ダビデは何をやっているのかな。紐を髪に結んで持ち運びしやすいようにしているのだろうか。

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巨匠ルーベンス
即死(気絶?)したゴリアテの首を切るところ。
いや、その切り方、足切っちゃうって!

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ピエトロ・ダ・コルトーナ
ダビデ、ちょっと剣の扱いになれすぎてないかな?

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お馴染みジェームズ・ティソさん。
これも超巨人だなぁ。つか、そっちからでは首は切れないよ!

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グイド・レーニ
うん、このくらいぎこちない感じの剣の振り方が逆にリアルだと思う。
それにしてもゴリアテ、すんごい贅沢でピカピカな銀の鎧をつけてるね。しかも気絶から少し目覚めかけている。

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ダニエレ・ダ・ヴォルテッラ
これは完全に意識を回復しているいるやん!
いや、意識回復したら負けちゃうと思うけどなw

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巨匠ミケランジェロもシスティーナ礼拝堂の天井に描いている。
これももう意識あるね。即死説と気絶説があるということだろうけど、意識が戻った場合はなかなか首掻っ切るのは難しいと思う。
ちなみに手前にスリングが落ちているね。

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オラツィオ・ジェンティレスキから3枚。
これも目を覚ましてる。いや、そのテニスの片手バックハンド的切り方で切り落とせるわけないと思うよw

それにしてもゴリアテ、でかいな。。。ただ、冒頭のアンドレ・ザ・ジャイアントを見ると、このくらいでもおかしくないか。

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あと2枚はなんかポーズとってるダビデさんw
やはりダビデは暗い解釈。
そういえば、昔、こんなゴール・パフォーマンスする選手、Jリーグにいたよねえ。

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巨匠ティツィアーノ
首を切り落としたあと、神に感謝するダビデ。

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ガブリエル・フェリエ
とったどー!的なw
少年ダビデの高揚を描いている数少ない絵。

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いつものギュスターヴ・ドレさん。
いつもながらドレさんはわかりやすく、しかも美しく描いてくれるなぁ。
敵軍総崩れ。うしろはサウル王かな。

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ジュゼッペ・ベルミリオ
ダビデの表情がアレだけど、妙に生々しい1枚。

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アンドレア・ヴァッカロ
よっこいしょ、って、、、いや、これはさすがに顔大きすぎでしょ!w

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常連、マルク・シャガールさん。
いや、シャガールさん、逆にこれは小さすぎでしょ!w

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ジロラモ・フォラボスコ
いやいや、かつぐのやめない? まだ血だらけよ?

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ジェイコブ・バン・オースト(Jacob van Oost)。
中村倫也のようなダビデ。美しいけど、なんか微妙な表情。

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ジュゼッペ・カレッティ(Giuseppe Caletti)。
ダビデの表情が、少年っぽくてちょっと得意顔。こういう解釈もありだとは思うけど、うれしそうな顔としてはわりと少ない例。

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グイド・レーニからもう1枚。
記念写真風。なんかこの帽子はいけ好かないw 
表情は暗いね。

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クロード・ヴィニョン
これも記念写真風。えらく寂しそうだ。なんか詩的な気分になっているというよりは、自殺しそうに苦しんでいる感じ・・・。

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アレッサンドロ・トゥルキ
(Alessandro Turchi)。
これも寂しそう。やっぱりそういう解釈する画家、多いね。

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アルテミジア・ジェンティレスキ

女性画家の描くダビデとゴリアテ。憂鬱な表情だけど、首の上に座ってるw おい。

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ドミニコ・フェッティ
これまた首の上に座ってるw でも勝ち誇ってないんだよね。

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で、ダビデはゴリアテの首をサウル王に差し出す。


巨匠レンブラント
金色の服を着ているのがサウル王。ダビデは緑の服で、首を差し出している。ゴリアテの顔は黒い。血が抜けて色が悪いのか、もともと民族的に黒い肌の人という解釈なのかはわからない。

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ゲリット・デ・ウェット(Gerrit de Wet)。
手前に転がっているのがゴリアテの首。サウル王は「よくやったぞダビデ」と言ってる感じ。
つか、ゲリット・デ・ウェットって名前、すごいなw ゲリでウェット・・・(失礼)

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ピエトロ・デラ・ベッキアから2枚。
サウル王の表情がいまいち読めない。喜んでダビデを絶賛するはずなんだけどな。ダビデの表情もいまいちだ。
もしかしたら、この後のサウルの嫉妬と、ダビデの逃亡を暗示させているのかも。

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こっちの絵も少し表情が読みにくい絵だな。
というか、ダビデとゴリアテの絵、なんでこんなに暗いのが多いんだろう。
ちなみにゴリアテの首は左手前にあり、鼻と頬が見えている。

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聖書の挿絵。
サウル王に首を見せるダビデ。もっとダビデは少年だと思うけどな。

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シャガールさん。
シャガールさんはなぜか首を小さく描くね。ふたりが笑ってる珍しい絵。これはこれでいいな。

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で、ダビデは凱旋する。


巨匠プッサン
いやー、ゴリアテの首、でかいな、こうしてみると。
民衆の喜びがよくわかる絵。
でもダビデは笑っていない。

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これ(↓)もプッサン
天使たちがダビデを祝福している。でもダビデはゴリアテの顔を見ながら哀しげな表情をしているよね。

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ヘンドリック・ファン・バーレン
サウル王の前を歩いて凱旋するダビデ。
これもたいしてうれしそうな顔をしていないんだよな。
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Francesco pesellino。から
なんか神輿に乗ったダビデ。うれしそうじゃない。

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リッピ
なんか女性たちが寄ってくる。まぁダビデの人生は女性にモテモテの人生だからなぁ。とはいえそんなに喜んではいないなw

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ロッセーリから2枚。
これも女性たちだらけ。ちょっと困った風なダビデ。

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アントニオ・デ・ベリス
これも民衆が大騒ぎしてダビデを迎えている。

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いや、なんかこうしてたくさん見てきたけど、ちょっと不思議な後味だ。

なぜ画家たちはこの勝利におけるダビデをちょっと哀愁まじりで描いているのか。

例えば「戦意高揚のプロパガンダ」にも使えるようなテーマなわけですよ。でも、画家の雇い主もそう描くよう注文しないし、画家本人もそう描かない。なぜなんだろう。

なんか、ダビデの性格だけではないなにかの理由もありそうだけど、これを書いている時点ではまだよく解明できていない。

もうちょっと深くわかったら、追記や修正をしていきたいと思う。


ということで、今日はあとふたつ彫像を紹介してオシマイ。

ドナテッロ
これは超有名な彫像だね。
スリングはもってないので、首を切った直後。
足元にあるのは、よーく見るとゴリアテの首だ。ダビデの左足の手前に鼻と目が見える。
とても静かな彫像。勝利の歓喜などは感じられない。

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ヴェロッキオのダビデ像。
足元にわかりやすくゴリアテの首がある。華奢なダビデ。こういう少年体型の「やわな感じ」は、ボクのダビデのイメージに近い。

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ということで、ダビデとゴリアテのお話はこれでオシマイ。

ちなみに付け加えると、小が大を見事に倒す、という意味で、いろんなところに引用されている物語だ。

たとえば、ベストセラー『ティッピング・ポイント』を書いたマルコム・グラッドウェルの『逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密』という本は、原題が『DAVID AND GOLIATH』(ダビデとゴリアテ)だったり。


あと、中国の臓器狩りを描くドキュメンタリー映画のタイトルは『ダビデとゴリアテの戦い』(Davids and Goliath)だったり。


いろんな意味で、よく引用されるエピソード、ということですね。


さて、次回は、ダビデとヨナタンの友情(愛)を書きます。BLダビデが炸裂する。




このシリーズのログはこちらにまとめてあります。

※※
間違いなどのご指摘は歓迎ですが、聖書についての解釈の議論をするつもりはありません。あくまでも「アートを楽しむために聖書の表層を知っていく」のが目的なので、すいません。

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この記事で参考・参照しているのは、『ビジュアル図解 聖書と名画』『イラストで読む旧約聖書の物語と絵画』『キリスト教と聖書でたどる世界の名画』『聖書―Color Bible』『巨匠が描いた聖書』『旧約聖書を美術で読む』『新約聖書を美術で読む』『名画でたどる聖人たち』『アート・バイブル』『アート・バイブル2』『聖書物語 旧約篇』『聖書物語 新約篇』『絵画で読む聖書』『中野京子と読み解く名画の謎 旧約・新約聖書篇』 『西洋・日本美術史の基本』『続 西洋・日本美術史の基本』、そしてネット上のいろいろな記事です。



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