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なにくそラン275日目 〜自分史上初の10キロ

ラン嫌いなボクだけど、2018年3月に突然ほとんどの魚介類が食べられないアレルギーになり、それがつらすぎてウツの闇に落ちそうになったことをきっかけに、とにかく闘おうと「なにくそラン」を始めた。その闘いの記録です。そろそろ春なのでちょっと走るのが楽になってきた。


きっかけは、息が切れなくなったことだ。

200日目くらいまでは、そんなに走力ついている自覚症状がなかった。
毎日3キロ走っているのに、ひーこら言ってた。

よく「ランニングは裏切らない」とか言うけど、ボクに限っては裏切られたんじゃないか、と思い始めていたりした。

でも、250日目あたりに、ふと「息が切れなくなっている自分」に気がついた。


あれ?
そうか、なるほど、走力(脚力?)がついてきたのかもな、と、ふと嬉しくなった。

突然なったアレルギーが自分的にはありえない種類のもので、それと闘うために、自分を鼓舞するためだけに毎日3キロ走っていたんだけど、望外とはいえ、成長ってうれしいもんだね。


で、ある日、ふと、遠くまで走ってみよう、と思った。

とりあえず、ひとつ隣の駅まで走ってみるのはどうだろう、疲れたら(AppleWatchつけてるから)ピッて改札通って電車に乗って帰ってきちゃえばいいや。

そう思った。

ボクの人生的には高校時代に5キロ走ったのが最長だと思うので、それをそろそろ越えてみようかな、と思った。

もし隣の町の駅まで往復できたら、ざっくり6キロくらいか。
いつもの3キロの倍か。
うん、できそうだな、と、思った。

毎日毎日250日以上、雨の日も雪の日も3キロ走ってきたので、自分の足の感覚として3キロはだいたいわかる。

その倍か・・・うん、たぶん大丈夫。


走り始めは、不思議なもので、楽しかった。

いつも律儀に同じルートを走っていたので(ランを楽しむのが目的ではなかったから、とにかくストイックに同じルートをぐるぐると走っていた)、景色が変わるだけで楽しい。

そして、ペースも自然と上がっていた。

あの角の向こうはどんな景色だったっけな、あぁそうかこうだったな、よ、久しぶり!

小学生のころに遊んだ道とかも通るので、「あぁー」とか「おおー」とか「ひぇー」とか言っているうちに隣町駅に着いてしまった。

そこまで2.85キロ。

全然疲れてなかったし、1キロ当たり5分30秒を切っていて、自分的にはわりと早く走れていた。景色がたのしかったからね。

つか、このまま帰ったら6キロくらいだけど(それでも人生的に未知の領域だけど)、もうちょっと行ってみる?


で、いま来た道を戻らず、隣町駅前からぐぅっと回り込むことにした。

自宅から隣町駅の直線往復ではなく、三角形に走ることで距離を稼ごうと思った。

わりと軽快に走った。

途中下り坂は飛ばし、上り坂はペースを落とさぬよう足に注力した。

そうこうしているうちに7キロを越えた。

おや?
もしかしてこれ、10キロ行けるんじゃね??


そこからは、自宅までの距離をなんとなく考え、少しずつ遠回りして住宅街を走った。

とにかく10キロを越えてみよう。

息はあんまり上がってなかったし、汗もそんなにかいていない。たぶん調子いいんだろう(長距離走ったことがないからよくわからない)。

ふとAppleWatchを見たら、平均タイムでキロ6分を切っている。

タイムなんてどうでも良かったし、何が早くて何が遅いかもわからないけど、でも、なんかこのまま6分を切りたいと思って、最後少し急ぎめに走った。

で、10キロ走って59分10秒!
キロ平均5分54秒!


あとで妻に聞いたら、「それはまぁまぁ早い」と言われ、少しうれしかった。友人たちも(初心者に優しくしてくれているんだろうけど)褒めてくれた。初にしてはすごいじゃん、と。

ちなみに心拍数は、この写真はしばらく経ってからなので、実際はたしかゴール時で150くらいだったと思う。

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なによりも、なんか「とにかく継続していたら知らぬうちに走れるようになった」というこの感じがよい。

できるようになるのを望んだのではなくて、続けていたらできるようになったというのが好きw

なんでも目標と結果と効果測定、みたいなビジネスの世界とはまったく違うこのゴール感。

あぁ、なんかいいなぁ・・・。


わりとなんでも調べて対策立てて前に進むタイプなんだけど、ランニングに関しては調べすぎず、適当な感覚でやってみたいと思う。

あ、あと、急に長距離とか走ったり、タイムを意識したりするとどっか故障しちゃうと思うので、長距離(ボクにとっては10キロは長距離)はほどほどにします。

ということで、知らないうちに走力ついてた、ってお話でした。



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さとなお(佐藤尚之)
古めの喫茶店(ただし禁煙)で文章を書くのが好きです。いただいたサポートは美味しいコーヒー代に使わせていただき、ゆっくりと文章を練りたいと思います。ありがとうございます。